校長室から

2020年3月の記事一覧

卒業証書授与式

 先ほど、第61回卒業証書授与式が終わりました。新型コロナウイルス感染予防の観点から、規模を縮小して卒業生と教職員のみでの式典となりましたが、厳粛かつ第61期生の立派で凛々しい姿により、素晴らしい式典となりました。

 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。

 卒業生の保護者の皆様におかれましては、お子様のご卒業誠におめでとうございます。そして、お子様の在学中、本校教育活動に格別のご支援とご協力をいただき、誠にありがとうございました。

 卒業生と保護者の皆様からは、卒業記念品として、「プロジェクター一式」と「電動スクリーン」を贈呈いただきました。いただいた記念品は早速、剣道場に設置させていただきました。大切に使わせていただきます。ありがとうございました。

 

 

  式   辞

  第61回卒業の363名の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さんは、三年間の蕨高生活で、多くの仲間とともに、様々な経験を通して自らを大人へと成長させてきました。まずは、卒業にあたり、成長した自分の「今の姿」に、「自負心」と「自信」を持ってほしい。そう申し上げたいと思います。

  さて、現代はまさに「激動の時代」であり、人類全体を巻き込んだ急速な転換のただ中にあります。このような価値観が多様化し、予測不能な世の中だからこそ、自らの「思い」をしっかり持ち、「自分の頭で考え行動する」こと、そして、そのためにも「勇気を出して、一歩を踏み出す」ことが何よりも大切です。

  自分の頭で考えるようになるためには、「まずは体を動かすこと。そしてもう一つは、不幸とか、貧困とか、失敗とか、そういう辛い境遇から逃げないことだ。」と、英文学者の外山滋比古は言っています。

  この点について、作家であり映画監督でもあるウディ・アレンは、若いアーティストたちへのアドバイスとして、こう言っています。「人生で成功する秘訣の80%は、めげずに顔を出すことである。」これはつまり、粘り強く努力を重ねよ、ということでしょう。また、バスケットボール界の神様マイケル・ジョーダンは、ある有名なテレビコマーシャルで、「私は9000本以上シュートを外し、ほぼ300試合で負けた。ウイニングショットを外したことは26回もある。」と、わざと失敗した話をして話題となりました。これも、数多くの失敗を経たからこそ今の成功がある、というメッセージであることは明らかです。

  皆さんの世代は、100年ライフを実践していくことになると言われています。となると、生涯に二つ三つのキャリアを持つようなマルチステージの人生へと、生き方が変化していくことになるかもしれない。

  そんな長い人生を充実したものとするためにも、皆さんには「志」を失うことなく、そして他者への敬意を決して忘れずに、誠実に日々を生きてほしい。「こだわり」を持ち、生涯学び続けてほしい。ひたむきに取り組む「情熱」と、困難や挫折を味わってもあきらめずに努力を続ける「粘り強さ」を持ち続けてほしい。

 蕨高校の卒業生である皆さんには、まだ何にでもなれる可能性がある。と同時に、限りない可能性を持つ者として、社会をリードし社会に貢献する責任も、しっかり認識していてほしい。そう強く願っています。

  今回、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、卒業証書授与式が規模を縮小しての実施となりましたことは、誠に残念です。でも同時に、皆さんであれば、自然との「共生」、人と人との「共生」を今一度考える契機と捉えるなど、この特別な卒業証書授与式の当事者であることを、将来プラスに活かしてくれるのではないか、とも思っています。

  結びに、皆さんが自らの未来を切り拓き、すばらしい人生を歩んでいかれることを心から願い、式辞といたします。