2024年7月の記事一覧
林間学校しおり 校長のことば
1年生の皆さんがふだんまぶしく見上げている憧れの3年生。この3年生は、令和元年に実施して以来、コロナ禍によって中止を余儀なくされてきた本校の伝統行事である「臨海学校」を、新たに「林間学校」の形をとって復活させた、記念すべき「第1回林間学校」を実施した学年です。
令和4年7月の第1回林間学校。校長の私も参加しました。
山の天気は変わりやすいもの。尾根伝いに快晴に恵まれた班もあれば、途中の降雨により足元が覚束ない中、勇気をもってリタイヤを宣言するケースも見られました。本部で各地から入るトランシーバの報告を聞きながら、過酷な行程を想像していましたが、登山を終えて帰ってきた現在の3年生の明るい表情は忘れることができません。
集団宿泊行事の効果は計り知れません。林間学校を終えてスイッチの入った66期生の快進撃は、皆さんもご存じのとおりです。
さあ68期生。いよいよ皆さんの番です。天候ばかりはわかりません。最悪を想定しましょう。どんなことがあっても、仲間と助け合って無事帰還できるよう、しっかり準備を整えてください。準備して、し過ぎることはありません。
それでは、皆さんの第3回林間学校に出掛けましょう!
蕨高新聞第164号 大学進学の先を見据えよう
田中愛治早稲田大学総長の話を聞く機会があった。
全国の都道府県を回っているが、どこも地域の課題を解決する人材を必要としており、地元の大学で育てようとしている。それもよいが、本当の意味で地域の課題を解決する人材を望むのであれば、ぜひ早稲田に預けてほしい。早稲田なら、全国はもとより、世界中から集まる学生と切磋琢磨する4年間があり、在学中に海外留学することも可能。早稲田でしっかり力を付けて地元に戻すことで、地域の課題解決に貢献する人材を育成することができる。ぜひ新設した総合型選抜「地域探究・貢献入試」に挑戦してほしい。
この話のポイントは、大学が高校生に対して、大学卒業後に「地域に貢献する」という明確なビジョンを確立することを求めているということである。
「地域に貢献」はさておき、自らの大学卒業後のビジョンについて、これまでの経験を踏まえ、自分のことばで説明することは、総合型選抜へのエントリーの有無に限らず、すべての蕨高生にとって必要なことではないかと思う。大学進学の先を見据えた、皆さんオリジナルのビジョン、ストーリーを聞かせてもらいたい。
7月全校集会 校長講話
皆さんこんにちは。7月の全校集会を迎えました。4月以降、多くの部活動の公演や大会の応援に行かせていただきました。皆さんの活躍を見て、改めて「高校生のときでなければできない」活動は確かにあると思いました。明日から夏休みですが、高校生の「今」しかできないことについては、悔いが残らないよう、やりきる夏休みにしてもらいたいと思います。
さて、「今しかできないこと」と言えば、夏休みだからこそ挑戦できることも多くあります。例えば、大学のオープンキャンパス。多くの皆さんがすでに計画していることと思います。今年は初めての試みで、東北大学のオープンキャンパスに、蕨高校としてツアーを組んで出かけます。多くの収穫があることを願っています。
皆さんも承知していることとは思いますが、多くの大学が学校推薦型選抜や総合型選抜で募集人員を拡大しています。特に総合型選抜は、比較的エントリーしやすい半面、「前向きに取り組む姿勢」や「卒業後の展望」をより重視すると言われています。一例として、『蕨高新聞』にも書いた内容ですが、早稲田大学が新たに始める総合型選抜では、受験生に「大学卒業後に地域に貢献する」という明確なビジョンを確立することを求めています。日ごろから皆さんが関心を持つテーマについて理解を深め、主体的・対話的に学びを深めておくことが重要です。夏休みは主体的に行動を起こす絶好の機会です。
一つ例を挙げると、現在、進路指導室の前に「LCOY 2024 参加者募集中」と書かれたチラシが掲示されています。教室のQRコードからチラシの内容を確認できますので、各自で試してみてください。北海道大学のホームページで周知されているものになります。「LCOY」とは、気候変動問題に焦点を当てた、子どもと若者のための会議です。このイベントは国連気候変動枠組条約の公式ユース組織「ユンゴ」の下で開催されるもので、8月11日(日)に東京大学駒場キャンパスで行われます。気候変動、生物多様性、自然に興味のある小学生から大学院生までが対象で、参加は無料、24日まで募集しているということです。こうしたイベントに参加することで、ネットワークが広がるとともに、今後深めていく学びのヒントを得ることが期待できます。興味のある方は参考にしてください。一歩踏み出す、行動することが重要です。「挑戦する蕨高生」に大いに期待したいと思います。
最後にGTECの話をします。皆さんは4月にGTECを受験しています。私は高校時代、英語で苦労した経験があるので、例えば3年生4月の段階で、英検2級に相当するセファールのB1の英語力があったらどんなにいいだろう、と、常々思っていました。
今年の結果によると、現在の3年生は、実に半数以上がセファールのB1以上の実力を有していることがわかりました。入学当初のGTECでは、B1は11名でしたから、多くの生徒が、蕨高校の2年間の学びで英語力を高めてきたということになります。本校のGTECはアセスメント版ですから、そのまま大学の出願には使えませんが、実力は「お墨付き」ですので、積極的に検定試験を受けて、資格を取得してほしいと思います。
なお、1年生は入学したばかりの4月の段階で、すでに79名がセファールのB1相当の英語力を有しています。3年生が証明しているように、本校でしっかり勉強すれば、まだまだ英語力は伸びていきます。英検2級の次は準1級です。目標を掲げて頑張ってもらいたいと思います。
長くなりました。健康に気を付けて、8月28日、元気な顔を見せてください。以上で校長講話を終わります。
芸術鑑賞会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。
午前中は保健講話お疲れさまでした。また、保健委員の皆さんは、運営にご協力いただきありがとうございました。
改めてこうして壇上から皆さんを眺めてみると、だいたい6:4でしょうか。6割が従来の制服、4割がポロシャツを着用しているのではないかと思います。
このポロシャツ導入の経緯については、皆さんもご存じのことと思いますが、遡ること今年の2月、学校評価懇話会という会議があり、その中で、委員の方から、本校の夏の制服、何とかならないか、また、ポロシャツの導入などどうなのだろうとご意見をいただきました。いただいたご意見をもとに、生徒会の皆さん、また生徒指導の先生方など、関連する方々がたくさん議論を重ねて、その結果、今年から試行ということになりました。
蕨高校は、以前から議論すること、また、話し合いで物事を決めるということを、とても大事にしてきたところがあります。
本日これから鑑賞する演劇は、お手元の資料にあるように「12人の怒れる男たち」です。改めて、議論すること、また、話し合いで物事を決めることの大切さを考えていただければと思います。
それでは、楽しく鑑賞しましょう。以上で校長あいさつを終わります。