校長室より

2023年11月の記事一覧

PTA・後援会第3回役員会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日は、今年度のPTA・後援会第3回役員会ということで大変お世話になります。よろしくお願いいたします。

 さて、11月10日(金)の強歩大会では、給水支援など大変お世話になりました。生憎の荒天のため、生徒は男女とも1周減らす形となりました。女子は若干、雨の中の実施となりましたが、おかげさまで大きな事故もなく終えることができました。皆様のご協力に改めて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 また、先月20日(金)から23日(月)にかけまして、2学年の修学旅行で沖縄に行ってまいりました。ガマや資料館を訪問する平和学習の後、マリン体験など体験学習もございましたが、こちらは晴天に恵まれ、どのコースも学習の成果を上げることができました。特に2学年は、昨年の林間学校が雨天で大変厳しい環境下での実施でしたので、天候に恵まれ、よかったのではないかと思います。

 1学年では、10月28日(土)に進路行事である社会人講演会が、学年閉鎖の中、オンラインで行われました。例年卒業生に講師をお願いしておりますが、今年は本校32期の卒業生で、国立森林研究所の高山範理氏が講演を行いました。高山氏は東京大学大学院を卒業され、現在は森林浴研究の第一人者として活躍されています。蕨高時代の経験談をはじめ、ユーモアあふれる語り口で、多くの生徒に感銘を与えてくださいました。

 さらに、生徒募集につきましては、先日新聞発表のあった中学生の志願状況調査で、本校は普通科1.92倍、外国語科1.00倍でございました。特に外国語科を中心に、引き続き本校の魅力の発信に努めてまいりたいと思います。

 その外国語科ですが、第二外国語でフランス語を選択している2年生が、今月18日、東京・飯田橋の東京日仏学院で行われた第18回東日本高校生フランス語スケッチコンクールに出場し、参加13校21組中、第8位に相当する「奨励賞」を受賞しました。二人一組で、4つの課題スケッチから選択したシチュエーションをフランス語で演じるものですが、何しろフランス語です。流暢に操る生徒を見て、頼もしいと感じました。

 最後に、10月から11月にかけまして、校長として授業を見学しておりますが、本校の授業で特徴的なのが「対話を取り入れた授業」です。隣同士で自分の考えを伝え合ったり、音読してお互いにチェックしあったりという活動が頻繁に行われています。「説明できる」ためには理解が必要です。発信することで、自分の理解を深めるという効果が期待できます。ご家庭におかれましても、授業の様子を話題にして、お子様に説明を求めていただくと、より効果的なのではないかと思います。

 いよいよ1月は共通テストです。校長としては、朝型、朝の時間を活用して勉強するよう話しています。お子様が早く寝てしまうなど、ご家族とスケジュールが合わなくなることも想定されます。ご家庭におかれましては引き続き、体調管理など、ご支援をお願いいたします。私からは以上です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

第3回学校説明会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。

 いよいよ11月も下旬となり、中学校では進路を決める三者面談の時期を迎えていることかと思います。本校にご関心を寄せていただき、ご来校いただいたことに感謝申し上げます。

 さて、中学生の皆さんは、志望校の「決め手」を探していらっしゃるのではないかと思います。本日はこの後、教頭による学校紹介、生徒による普通科、外国語科それぞれの紹介、進路指導主事による進路指導の説明、外国語科主任による外国語科の説明と続きます。皆さんに本校を選んでいただける「決め手」が必ず見つかることと思います。よろしくお願いいたします。

 ところで先日、本校で勤務経験のある職員と話をしていた中で、さいたま市や川口市などの県南部であれば、校舎がきれいだったり、制服がおしゃれだったりする高校はたくさんある。自分の子どもを進学させる場合、どんな高校がよいかという話になりました。その職員が言うには「私は子どもに蕨高校を勧めたい。なぜなら、私は蕨高校の中を知っているから」とのことでした。

 その場はそれで終わったのですが、しばらくして「蕨高校の中を知っている」という言い回しが気になりました。

 今、たまたま手元にありますが、フランスの作家、サン=テグジュベリの書いた『星の王子さま』という本があります。「いちばんたいせつなことは、目に見えない」というメッセージをご存じの方も多いと思います。私は「中を知っている」という職員のことばから、このメッセージを連想しました。ひょっとすると、普段なかなか外からは見えない蕨高校の「中」が、仮にわかるとするなら、皆さんにもご関心があるのではないか。そう思いましたので、私の考える本校の「中」についてお話ししたいと思います。

 目には見えないものなので、もちろん説明することは難しいのですが、一言でいうと「環境」ということではないかと思います。「伝統」ということかもしれません。

 本校を受験し、合格した皆さんは、この蕨高校という「環境」の中で、人生に一度しかない3年間を過ごすことになります。このことに関連して、元サッカー日本代表の本田圭佑氏は「環境にこだわれ」と言っています。頑張っても成果が出せない人は「環境」にこだわっていない。「環境」にこだわらない状況で頑張っている。夢をかなえるプロセスで一番大事なのは「環境」にこだわること。こんな内容です。高校選択にも通じるものがあると思います。同じ「頑張る」のであれば、環境にこだわって、よりよい環境を選んで頑張ることで、夢の実現に近づく、ということではないかと思います。

 蕨高校は「目指す学校像」を「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校」としております。キーワードは「Wの挑戦」です。蕨高校を目指す中学生は、高校卒業後に実現すべき進路希望を持ち、その進路希望を「Wの挑戦」、文武両道で、勉強と部活動を両立させながら実現するという、強い決意をもって入学してきます。本当に現在の蕨高生は、勉強にも、部活動にも、学校行事にも手を抜きません。

 また、高校の3年間で生徒を育てているのは、本校の教職員です。私は毎年授業を見ていますが、本校の教職員の指導力には確かなものがあります。本校の教職員による質の高い授業に生徒が信頼を寄せる、そうした年月の積み重ねが、本校が皆さんに提供する「環境」の礎となっています。

 先ほどの職員との話に戻りますと、蕨高校であれば、目的意識の高い生徒、質の高い授業という日常の中で、自然と学びに目が向き、生活習慣も整ってくる、こんな「環境」はどの高校にもあるものではない。まさに「いちばんたいせつなことは、目に見えない」わけですが、少しでも皆様とイメージを共有させていただければ幸いです。

 以上、私の考える蕨高校の「中」についてお話させていただきました。それではこの後、本校の魅力の数々について説明させていただきます。皆様にとって、本日の説明会から、高校選択の「決め手」を見つけていただくことを強くお願いし、あいさつとさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

第2学年 11月学年通信 校長より

 修学旅行お疲れさまでした。それぞれの進路希望の実現に向け、本格的に取組を始める方も多いのではないかと思います。激励の気持ちを込めて、2点お話しします。

 1点目は授業の受け方についてです。例えば古文や英語で、ノートに本文のコピーを貼っている人がいます。ここまではよいですが、ここから二つに分かれます。一つは、品詞分解や単語の意味などを予め書き込んで、予習して授業を受けている生徒。もう一つは、授業を受けながら、その本文に初めて書き込んでいる生徒です。この二つは、似ているようで全く異なります。前者は授業を受ける前に、主体的に教材と向き合っていますが、後者は授業を「受けて」学んでいます。姿勢が受身なのです。

 24期生の私は浪人を経験していますが、現役のころは100%後者でした。大学受験は全敗。浪人して、学びのスタイルを前者に変えて合格しました。

 ポイントは、授業に対する「構え方」を変えるということです。前者を実行するには、勉強時間の捻出が必要となります。私の場合は朝。5時に起床するために22時に就寝する。このライフスタイルを実践できるかどうかが鍵です。受身のスタイルをやめ、本気で主体的な学びのスタイルを実践することをお薦めします。

 2点目は、志望校の考え方についてです。王道は、自分の就きたい職業について真剣に考えて志望校を決めることだと思います。

 来年は令和6年。現役合格なら皆さんの就活開始は大学3年生の令和9年。インターンシップもあります。「大学進学の先を見すえて」といいますが、仮に企業に就職するとして、志望企業の絞り込みの期限は案外近くに迫っています。皆さんが働いてみたい企業をイメージしてみましょう。有名な企業が多く挙がるのではないでしょうか。これからの時代は、一つの会社で定年まで勤め上げるのは稀だと言われています。とはいえ、最初の会社は重要です。一定のスキルを身に付けることができる会社なのか、見極めが必要となります。ある程度企業名が思い浮かんだら、どんな大学の出身者が多く入社しているのか調べてみてください。

 以前も話しましたが、私の高校時代の志望は弁護士。司法試験に多く合格者を出している大学が難関大学に限られていることを知り志望校を変えました。私大文系だったので、早稲田か慶應、中央大学などの法学部に合格しなければ将来は開けないと、一途に思い込んでいました。その後の模試の第一志望はすべて早稲田大学。そのおかげで一年間、授業も模試のレベルも、早稲田大学を標準として取り組みました。結果として、自然と「早稲田のレベルが当たり前」という環境に体が馴染んでいたことになりました。

 さて、2年生の皆さんです。私と一緒に令和4年に蕨高校に来た皆さんには、是非ともそれぞれの進路希望を実現してもらいたいと強く願っています。今は11月。まだまだ共通テストまで1年以上もあります。難関大学を目指す上で最も重要なのは、一度学びのレベルを下げてしまうと、上げるには相当のエネルギーが必要になるということです。修学旅行が終わり、本格的な受験準備に入る今、志望校を可能な限り高く設定し、その環境に体を馴染ませておくことを強くお勧めします。

 教職員一同、皆さんを応援しています。一緒に頑張りましょう。

第64回 強歩大会 校長あいさつ

 おはようございます。

 強歩大会の当日を迎えました。天候が心配されますが、雨が降る前にしっかり走って、ゴールまで駆け抜けたいと思います。

 この強歩大会は、本校の伝統行事です。体を鍛えるとともに、心を鍛える。どんな困難にも負けない強い精神力を育むことを目的としています。

 また、お互いのゼッケンに書かれてあるように、本校の強歩大会は「競う」のではなく、「強く」と書いて「強歩」としています。誰かと競争することが目的ではありません。ライバルは自分です。自分に勝つことが重要です。それぞれ、自己ベストを目指して頑張ってください。

 さらに、体調管理が重要です。水分補給をお願いします。また、コースの途中でおかしいなと思うことがあったら、近くにいる先生方に教えてください。

 それでは、みんなで協力して、強歩大会を成功させましょう。

 頑張りましょう。

第2学年 学年集会 校長より

 2年生の皆さん、修学旅行お疲れさまでした。本日は修学旅行の振り返りを行うということですので、引率団の団長として、一言感想を述べさせていただきます。

 まずは、皆さんの日ごろの行いが功を奏し、日程のすべてにおいて、天候には大変恵まれました。

 初日の平和学習をはじめ、2日目、3日目の様々な体験活動、そして最終日の自由行動と、皆さん一人ひとりの思い出に残る素晴らしい修学旅行になったのではないかと思います。

 特に初日の平和学習では、ひめゆり平和資料館や平和祈念資料館において、メモを片手に熱心に資料を読む皆さんの姿が印象的でした。バスガイドの方からも「こんなに熱心に資料を読んでくれる高校生は珍しい。感動した」とお褒めのことばをいただきました。

 折しも世界に目を向けますと、皆さんもご存じのとおり、様々な場所で、実際に戦争が起きています。75年前に実際に地上戦が行われた沖縄で、戦争について、平和について改めて、自分のこととして考える機会を得たことは、大変重要なことではないかと思います。

 修学旅行を終えた皆さんは、いよいよ、自らの進路実現について、真剣に向き合うことと思います。「大学進学の先を見すえて目標は高く」と言いますが、大学や学部を考える前に、まずは皆さん一人ひとりが、どうすれば平和な世の中を持続していけるかを、改めて、自分のこととして考えていただきたいと思います。皆さんが設定する皆さん自身のミッション、使命の立て方によって、自然と皆さんが志望すべき大学・学部も絞られてくるのではないかと思います。今回の沖縄修学旅行の経験を、ぜひとも、皆さんの進路実現に活かしていただきたいと思います。

 頑張りましょう。