校長室より

2023年9月の記事一覧

『蕨高たより』第161号 蕨高生に伝えたいこと

 駐日欧州連合代表部は「ヨーロッパハウス」と呼ばれ、南麻布にあります。ここで、6月に一人の卒業生に会いました。

 本校57期の彼女は、外国語科で剣道部に所属していたそうです。現在は一橋大学大学院2年生で、環境問題を扱うグループの代表を務めており、この日は駐日欧州連合大使のジャン=エリック・パケ氏の隣で、日本の若者代表として、地方自治体の首長を相手に英語でプレゼンをしていました。まさにグローバル人材として成長していて頼もしいと感じました。イギリスでの留学体験をもとに「若者たちの声で世界を変えたい」と考え、活動を続けているとのことでした。

 蕨高校の卒業生は、世界を舞台に活躍しています。

 「大学進学の先を見据えて目標は高く!」本校の進路指導のキャッチフレーズを思い出しました。蕨高校生にも大きな夢を描いてもらいたいと思います。

前期終業式 校長講話

 おはようございます。今日は前期の終業式です。ちょうど1年の折返しとなります。皆さんと過ごした前期を振り返って、校長として感じたことを話したいと思います。

 それは、何事も「基礎・基本」が身に付いていることが重要だ、ということです。

 部活動の大会や公演は、皆さんの活躍ぶりを直接見るため、応援に出かけるようにしています。特に3年生の最後の大会や最後の公演の場合、上達ぶりが伝わってきて、改めて、3年間しっかり活動すると上手になるものだと思いました。

 次に、ではなぜ上手になるのかを考えました。当たり前のことかもしれませんが、3年間の練習の中で、その種目の「基礎・基本」の技術が身に付くことにより、公式戦で、文化部は公演で、日ごろの成果を発揮できているのではないかと気が付きました。

 ポイントは「基礎・基本」が身に付いていることである。改めて感じました。

 ところで、7月の模試の結果が返却されたことと思います。まず、各学年とも、例年並み、あるいはそれ以上の数の成績上位者がいるようです。その一方、なかなか成果が表れない生徒も少なからずいるようです。今日は前期の終業式です。来週からの後期に向け、そんな皆さんにお願いしたいことがあります。

 もう一度、皆さんの学習上の「基礎・基本」の定着状況を確認してみてください。

 私が浪人を経験していることは以前にもお話ししました。浪人生は何をするのか。当たり前のことですが、「基礎・基本」が身に付いていないから浪人しているのです。浪人生が行うこと。それは、「基礎・基本」の学び直しです。

 『進路のしおり』の「受験体験記」でも難関大学に合格した多くの卒業生が言っているのが「順序を間違えるな」ということです。例えば英語。いきなり長文読解ができないのは当たり前。まず単語。次に文法。それから長文読解。この順序を守ることが重要。これはつまり「基礎・基本」の定着の話とつながります。

 模試の問題は多くが初見、初めて見る問題です。「基礎・基本」が身に付いていなければ、結果が付いてこないのは当然のことです。しかしひとたび「基礎・基本」が身に付くと、これまで見たことがなかったような、よい成績が返ってくることがあります。そうなると、フェーズが一気に変わります。志望校は今のままでよいのか。もっと上げたほうがいいのではないか。経験をもとに言えば、このフェーズ・チェンジは劇的に起こります。「蕨高生は難関大学を目指すべき」「大学進学の先を見据えて目標は高く」とはそういうことです。「基礎・基本」の定着状況を意識しましょう。そして、来るべきフェーズ・チェンジにしっかり備えていただきたいと思います。

 最後にこれは断言しますが、皆さんには、難関大学で学ぶ資質が備わっています。その資質は、全国の精鋭たちが集まる難関大学で過ごす4年間で、さらに磨きがかけられます。大学選びに妥協は禁物です。今の模試の結果はあくまで今のもの。皆さんの力を正しく映したものではありません。自信を持って「行きたい大学」、難関大学に挑戦していきましょう。

陸上競技部 関東大会壮行会 校長より激励

 まずは、関東大会出場おめでとうございます。

 先ほど紹介がありましたが、松下君は9月26日に熊谷で行われた令和5年度県民総合体育大会兼埼玉県高等学校陸上競技新人大会兼関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会県予選の男子円盤投げで8位となり、来月21日から埼玉県で開催される関東大会に出場するということです。陸上競技部としての関東大会出場は、昨年度に引き続き2年連続ということになります。

 日ごろの練習の成果が実を結び、勝ち取った関東大会への出場だと思います。陸上競技部は、これまでも多くの卒業生が素晴らしい実績を残している歴史と伝統を誇る部活動です。多くの卒業生も応援しています。関東大会でも、これまで培ってきた実力を遺憾なく発揮してもらいたいと思います。

 頑張ってください。応援しています。

防災訓練 校長による講評

 おはようございます。今回は地震の後、食堂から出火という想定で、地震直後の身の安全の確保から、校庭に速やかに避難する訓練を行いました。皆さんの避難の様子を見ましたが、点呼完了まで6分8秒でした。概ね速やかに、混乱なく避難ができたのではないかと思います。

 さて、地震直後にまずは、自分の身は自分で守ることが重要という観点から、埼玉県では今年から「シェイクアウト訓練」が始まっています。実際の地震は、皆さんが教室にいるときに起こるとは限りません。どんな場所で地震が起こっても、まずは頭部をしっかり守るなど、身を守る習慣を身につけておきたいと思います。

 また、大きな地震の後は、河川の氾濫による洪水について、心構えを持っておくことが必要です。蕨市の洪水ハザードマップは、3年生の昇降口に掲示されていますが、それによると、荒川水系の河川の氾濫により、本校は1メートルから2メートルの浸水が想定されています。校舎の2階以上に避難することが必要になります。

 さらに、帰宅に備えて、家族と連絡を取る手段についても、改めて一人ひとりが確認しておいてください。

 災害はいつ起こるか誰にもわかりません。こうした防災訓練の機会に、しっかりと自分のこととして理解を深め、準備しておくことが必要です。よろしくお願いします。

第25回校内スピーチコンテスト(2023) 校長あいさつ

Hello everyone.

I will give you a quick speech in English.

It's great to be able to express your own thoughts in English.

Last year, our school had three short-term international students from Austria, France, and Thailand.

All three were able to speak English in addition to their native language. Although Japan is not an English-speaking country, I think they came to Japan with confidence because they could speak English.

In today’s world, you can communicate with people in other countries if you can speak English.

Beyond today's speech contest, there is a global stage waiting for you to play an active role.

I wish you the best.

Thank you.

 

 皆さん、こんにちは。英語で挨拶をします。

 英語で自分の考えを表現できることは、大変素晴らしいことです。

 昨年、本校では、オーストリア、フランス、タイと、3名の短期留学生を受け入れました。

 3名とも、母国語のほかに、英語を話すことができました。

 日本は英語圏ではありませんが、彼らは英語が話せることで、自信を持って日本に来たのではないかと思います。

 英語が話せることで、世界中のどの国にも行くことができます。

 今日のスピーチコンテストの先には、皆さんが活躍するグローバルなステージが待っています。

 頑張ってください。

48期35歳合同クラス会 来賓挨拶(校長)

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。この度は、本校48期の皆さまの合同クラス会の開催、誠におめでとうございます。

 皆さんの高校入学は2004年、平成16年と伺っております。外国語科が設置されて11年目に入り、当時の坂巻・鈴木両校長のリーダーシップのもと、テンプル大学との連携協定や、文部科学省のSELHIの指定など、現在に続くグローバル人材育成の礎を築かれたのが、まさに皆さんが過ごされた3年間だったのではないかと思います。

 皆さんが高校3年の秋には、本校の創立50周年の記念式典が行われました。当時作成された創立50周年の記念誌は、そのボリュームもさることながら素晴らしい内容で、B棟正面に設置された記念の銅像とともに、往時を知る教職員、生徒の皆さん、同窓会の皆さんの創立50周年を祝う意気込みが伝わってまいります。

 さて、現在の本校ですが、素晴らしい学校となっております。何よりも素晴らしいのは生徒です。現在の3年生は65期。以下、66期、67期と続いております。本校創立時の入学生が1期生ですから、本校は今年で創立67年目ということになります。

 この春卒業した64期生も、大変素晴らしい進路実績を残してくれました。国公立大学現役合格件数105件は、61期生の110件に次ぐ、本校歴代2位の実績でございました。おかげさまで現在の本校は、国公立大学に現役で100名以上合格させる公立高校として、広く認知されております。

 ところで申し遅れましたが、私は本校24期の卒業生です。私のころは国公立大学の現役合格は難しく、20数名という状況でした。試みに、創立以来の国公立大学の現役合格件数を調べてみましたが、しばらくの間は同様の状況が続いておりました。

 変化が起きたのはまさに皆さんの代、48期です。48期は40名が国公立大学に現役合格を果たしています。当時は、本校の歴代最高の合格件数だったのではないかと思います。高校3年生のときに創立50周年をお祝いした学年が、蕨高校の歴史上最も多く国公立大学の現役合格を果たしたことになります。以降、創立60周年を祝った58期が60件、61期が110件と、現役合格件数を増やしてきております。

 現在の蕨高校の躍進は、48期の皆さんの頑張りから始まったと言っても過言ではないと思います。校長として改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 このように見てまいりますと、周年行事で同窓会の皆さまをはじめとする本校の関係者が本校を盛り上げていくことで、意気に感じた生徒たちがしっかり結果を出していくという、本校の「勝利の方程式」の存在も見て取れるところでございます。次の創立70周年は、4年後の令和9年を見込んでおります。本日ご出席のすべての同窓会の皆さまに、来たる創立70周年に向けたご尽力を賜りますようお願い申し上げ、あいさつに替えさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。

第67回蕨高祭 閉祭式 校長あいさつ

 皆さん、蕨高祭お疲れ様でした。

 まずは、今年の蕨高祭の準備をリードしていただいた、文化祭実行委員会の皆さん、生徒会本部役員の皆さん、ありがとうございました。

 中庭を使った本格的な蕨高祭は、令和元年の第63回から4年ぶりということで、恐らく皆さんは、誰も通常の蕨高祭を経験したことのない、いわば手探りの中での企画や準備だったのではないかと思います。

 しかしながら、卒業生である私からみても、今年の蕨高祭は大成功だったのではないかと思います。

 蕨高祭の中心に中庭があり、文化部をはじめ、様々な団体がパフォーマンスを披露しました。コンテンツの豊富さと、パフォーマンスのレベルの高さが印象的でした。そもそも、文化祭の主役は文化部ですが、各教室などでの発表も含め、質の高い日ごろの成果をしっかり伝えることができたのではないかと思います。中庭のステージを支えていただいた放送委員会の皆さんもありがとうございました。

 また、各クラスによる取組も、アイデアに溢れる斬新な企画が多くありました。食品は総じてその質が担保されていて、美味しいものが多かったように思います。ゲームなどの企画も、装飾も含め工夫が凝らされており、お客様の長い列ができたクラスが多く見られました。

 先ほどは4年ぶりと言いましたが、往々にしてピンチはチャンスとなるものです。今年の第67回の蕨高祭は、これからの蕨高祭の新たなスタンダードとなると思います。66期、67期の皆さんには、伝統を受け継ぐとともに、来年は是非とも今年を超える蕨高祭をつくっていただきたいと思います。

 最後に、高い気温の中での様々な業務や、毎日遅くまで残られて生徒の指導にご尽力くださいました先生方、ご協力を賜りました保護者の皆様、同窓会の皆様、久しぶりの蕨高祭での営業で、おいしい食事を提供してくださいました学食の皆様、そして開催を温かく見守ってくださいました地域の皆様にも、この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 そしてこの後は後夜祭です。お祭りはまだまだ続きます。最後までしっかりと駆け抜けて行きましょう。以上で校長あいさつを終わります。

第67回蕨高祭パンフレット 校長あいさつ

 第67回蕨高祭にお越しくださいましてありがとうございます。

 蕨高祭は、毎年文化祭実行委員会の生徒によって改訂される『蕨高祭攻略本』をもとに、各参加団体が企画・準備を進めています。一連の工程は生徒の手によって進められており、本校の『創立50周年記念誌』は、先輩から後輩に受け継がれるこの工程を「継ぎ足しを重ねて、年々旨みを増していく秘伝のタレ」と評しています。

 今年のテーマは「奪われた青春を取り戻せ~そうだ いつかのあの場所へ行こう~」です。新型コロナウイルス感染症5類移行後初めての蕨高祭となります。ご来校の皆様には、ぜひとも楽しい時間を過ごしていただきたいと思います。この蕨高祭をご覧になり、生き生きと活発に活動する生徒の姿を見て、本校のすばらしさを感じ取っていただければ幸いです。

第67回蕨高祭 開祭式 校長あいさつ

 皆さんおはようございます。第67回蕨高祭が始まります。

 まだまだ油断はできませんが、長かったコロナ禍を経て、今年の蕨高祭は、通常の形で開催することになりました。

 この二日間は、多くの中学生や、保護者の皆様の来場が見込まれます。私たちは、お客様をお迎えする立場ですので、必要に応じてマスクを着用するなど、感染防止対策には、引き続き万全を期していきたいと思います。

 さて、コロナ禍で学校が臨時休業となったのは3年前、令和2年のことでした。皆さんは、中学校の3年生、2年生、1年生だったのではないかと思います。特に65期の皆さんの多くは、中学生のときに、高校の文化祭を見ることなく、志望校を決めたのではないかと思います。

 今年の蕨高祭のテーマは、「奪われた青春を取り戻せ〜そうだ、いつかのあの場所へ行こう〜」です。コロナ禍明けの通常開催の蕨高祭にかける、皆さんの熱い想いのこもったテーマだと思います。

 存分に楽しんで、記憶に残る蕨高祭にしていきましょう。

 最後に、本日も明日も、かなり気温が高くなることが見込まれます。熱中症対策をしっかり取ることが必要です。皆さんはお客様をお迎えする立場ですから、まず皆さん自身が水分補給など、十分な熱中症対策を取り、体調管理に万全を期してください。よろしくお願いします。

 それでは、楽しんでいきましょう。以上で校長挨拶を終わります。