校長室より

令和6年度起業家教育 「埼玉県教育局アントレプレナーシップ教育プログラム」(ワークショップ編) 会場校あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日は大変暑い中、蕨高校までお運びくださいましてありがとうございます。

 さて、本日はアントレプレナーシップ教育、いわゆる起業家教育がテーマでございます。私も、今年の2月に早稲田大学で行われたワークショップに参加して、一足お先に体験させていただきました。

 起業家教育と言いますと、例えば「デザイン思考」などが有名ですが、本日のワークショップのもとになるのは、「エフェクチュエーション」と呼ばれる考え方です。詳しい説明はこの後、早稲田大学の島岡先生からあると思いますのでここでは割愛しますが、私はこの「エフェクチュエーション」という考え方について、次の二つの点が特徴的ではないかと考えています。

 一つ目は、「不確実性への対処」を前提とした考え方、という点です。変化の激しい現代においては、未来の正確な予測は難しい、では、起業、新たに事業を起こすにはどうすればよいか、ということが、そもそも前提となっています。

 二つ目は、エフェクチュエーションは「後天的に取得可能な考え方」という点です。「起業家」と聞くと、アップルの故スティーブ・ジョブズ氏やソフトバンクの孫正義氏、ファーストリテイリングの柳井正氏など、一握りの天才の話、と片付けてしまいがちですが、このエフェクチュエーションは、アメリカで成功した起業家に共通する思考様式を、5つの原則にまとめています。これらの原則は、後天的に学ぶことが可能ということで、誰もが優れた起業家になるチャンスを得ることができるということです。

 私のあいさつはここまでということで、後は島岡先生の講義に耳を傾け、実際に授業を受けた本校の生徒たちがどんな反応を見せるのか、私も皆様と一緒に見届けたいと存じます。

 それでは、本日はよろしくお願いいたします。