校長室より

校長室より

PTA・後援会総会 校長挨拶

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。

 本日はお忙しい中、1、2年生は学級懇談会、3年生は学年懇談会に引き続き、本総会にご出席を賜りありがとうございます。

 また、PTA会長の目黒様、後援会会長の前田様をはじめ、令和5年度の役員の皆様におかれましては、お忙しい中にも拘らず、本校PTA・後援会の活動にご尽力いただきありがとうございました。この場をお借りいたしまして厚くお礼申し上げます。

 さて、学校は新年度が始まって2か月弱が過ぎました。本日前期の中間考査が終わったところです。1年生も大変元気に登校しており、概ね順調にスタートしております。

 各学年の懇談会では、進路の話も多かったのではないかと思います。1年生には、蕨高校は文武両道、ぜひ部活動に入って勉強と部活動を両立してほしいと話しました。一方で、本校は進学校でもあるので、部活動を引退してから受験勉強に取り組むのではなく、1、2年生のうちから始めるよう話しました。

 また、2、3年生に対しては、チャレンジ校を設定するよう話しています。首都圏にある国公立大学や、私大であればいわゆるGMARCHを第一志望と考えている生徒も多いのではないかと思いますが、例えばGMARCHに合格している生徒の多くは、国公立大学やいわゆる早慶上理を第一志望としており、GMARCHを第一志望としている生徒が多く合格しているわけではないようです。国公立大学においても、例えば首都圏の国公立大学を第一志望と考えているのであれば、あえて旧帝国大学をチャレンジ校に設定して勉強した方が、合格率が高いようです。

 現在の蕨高生は私のころと違って概ね真面目なので、努力するとどんどん成績が伸びてきます。一方、昔と変わらず生徒は謙虚なので、なかなか自分から難関大学に行きたいと言い出さない者も多いようです。生徒には「自分で自分の力の天井に蓋をするな」と言っています。ぜひ、ご家庭におかれましても、お子さまの背中をそっと押していただくようお願いします。

 今年も例年以上に、生徒は朝早くから学校に来て勉強しています。上手にペースを掴んで継続できるよう支援してまいります。とはいえ、文武両道の蕨高校での生活はハードです。ご家庭におかれましては、ぜひとも生徒の見守りをよろしくお願いします。おやっと思うことがあれば、お気軽にご連絡ください。よろしくお願いします。

 最後に、情報提供ですが、先日の校長会議で、県の財務課から「県立学校空調設備整備事業費補助金」について説明がありました。公費での更新を進める間、補助を行い保護者負担の軽減に努めるということです。今年度の予算案にも反映がございますので、後ほどご確認いただきたいと思います。

 私からは以上です。本日はよろしくお願いします。

第1回PTA・後援会合同役員会 校長挨拶

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、PTA・後援会第1回役員会にお集まりくださいましてありがとうございます。

 役員の皆様におかれましては、昨年度は大変お世話になりました。多くの学校行事を特別な制限のない形で実施することができました。今年度もよろしくお願いいたします。

 それでは、新しい年度のはじめでもございますので、私からは本校の近況について、情報提供も含め、いくつかお話しさせていただきたいと思います。

 まずは、進路の状況でございます。先月卒業した65期生も大いに活躍してくれました。国公立大学の現役合格者数は93名を数え、浪人生と合わせると100名を越えました。旧帝国大学などのいわゆる難関国公立大学の現役合格者数も7名と、64期生の5名から2名増加という状況です。浪人生も頑張りまして、京都大学に2名が合格を果たしました。一方、私立大学も数多くの生徒が合格し、特に早慶上理と呼ばれる難関大学の現役合格件数が、昨年度の51件に対し、67件と数を伸ばしております。

 生徒には、自分の力の上限に自分で蓋をするな、また、あえてチャレンジ校を設定するよう呼び掛けております。3月には指導部のご配慮で、動画による保護者向け進路講演会も実施していただきました。引き続き、保護者の皆様との共通理解を深めて参りたいと思います。ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 次に、今年度の本校は、3件の県教育委員会関係の事業を実施いたします。1件目は、チーム県立高校オンライン講座でございます。この事業は指定を受けて3年目になりますが、本校の授業をオンラインで他校の生徒に公開するとともに、本校の生徒も、他校の授業をオンラインで受けることができるというものです。

 2件目は、国の事業でもありますが、通称「DXハイスクール」と呼ばれるものです。皆様もご案内の通り、現在、社会の様々な分野で、デジタルなどの成長分野を支える人材の育成が求められております。この事業は、全国の高校およそ1000校を指定し、環境整備に必要な経費を支援しながら、成長分野の担い手の育成に高校段階から取り組んでもらおうとするものです。埼玉県では本校を含む35校が指定を受けております。

 3件目は、アントレプレナーシップ教育の取組でございます。これからの時代では、正解のない課題に対して自ら問いを立て、チームで協働して課題の解決に取り組む力が求められておりますが、こうした力の育成に、起業家教育の手法が有効であるとのことから、早稲田大学と連携し、本校でワークショップなどを開催するというものです。

 次に、情報提供ですが、先日の校長会議で、県の財務課から「県立学校空調設備整備事業費補助金」について説明がありました。公費での更新を進める間、補助を行い保護者負担の軽減に努めるということです。今年度の予算案にも反映がございますので、後ほどご確認いただきたいと思います。

 以上、情報提供も含め、学校の近況についてお話させていただきました。最後に、学校における働き方改革についてですが、県全体の方針で、教職員の時間外在校等時間を、月45時間以内に収めるよう指示が出ております。平日17時以降の活動に影響が出ることが予想されますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

 それでは、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

今持っている「手持ちの手段」から未来を切り拓こう(進路のしおり 巻頭言)

 2月に早稲田大学リサーチイノベーションセンターで行われたイベント「高校生・大学生とエフェクチュエーション」に参加した。

 「エフェクチュエーション」とは、インド人経営学者サラス・サラスバシー氏が提唱する理論で、優れた起業家に共通する意思決定プロセスや思考(考え方)を発見・体系化した市場創造の実行理論のことである。

 「起業家」と聞くと、アップル社を立ち上げた故スティーブ・ジョブズ氏や、ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏などを思い浮かべ、自分たちとは関係ない、一握りの天才たちの話、と思った皆さんも多いのではないかと思う。しかし、このエフェクチュエーションは、起業家の共通した思考プロセスを体系化し、誰もが後天的に学習可能なメソッドとして確立されたものである。

 これまでは、初めに目標を設定し、それを達成するために最適な手段を後から検討していく方法がとられることが多かったが、エフェクチュエーションでは、新しい方法ではなく、手持ちの手段から新しいゴールを発見していく手法がとられていることに特徴がある。

 ここで、本冊子『進路のしおり』との関連について触れておく。

 この冊子を手にしている皆さんは、自らの進路希望の実現に向け、決意を新たにしていることと思う。「大学進学の先を見据えて目標は高く!」を踏まえ、より高い目標を掲げ、綿密な計画づくりに着手している人も多いのではないだろうか。

 ここで紹介するエフェクチュエーションは、皆さんそれぞれの「進路希望の実現」という課題を解決するためのアプローチ、考え方の一つとして紹介するものである。エフェクチュエーションには「5つの原則」と呼ばれる共通項があるが、その第一は「手中の鳥の原則」、すなわち、新しい方法ではなく、手持ちの手段を用いて新しい何かを生み出すというものである。

 「自分は何ができるか」という観点から考え、皆さんが持っている特質・能力、知識・経験、そして人脈(家族や友人等)などの「資源」を洗い出すことで、すでに持っている手段を見出していくのがエフェクチュエーションの考え方である。

 現段階で、すでに皆さんが持っている特質・能力、知識・経験、そして人脈は、皆さんの「強み」である。続けていて楽しいこと、好きなことがあるのも「強み」である。その「強み」を改めて確認し、そこから皆さんの進路について考えてみてはどうだろうか。

 また、得意な科目が1科目でもあれば、その得意科目を「生かす」ことを考えよう。得意科目が1科目で合格できる大学は少ないが、その得意科目を無駄にしない観点から、あと2科目揃えば難関私大に、あと7科目揃えば難関国公立大学への合格が見えてくる。「手中の鳥」としての得意科目。まずは1科目、得意科目を持つことから始めよう。

外国語科対面式 校長あいさつ

Hello everyone. Today I will give a talk in English.

The Department of Foreign Language of this school was established in 1994, and this year marks its 30th anniversary.

This year’s first-year students will be the 31st generation of the department.

The Department of Foreign Language is aimed to develop people who have rich foreign language communication skills and a deep understanding of different cultures, who can lead Japan's international economy, and who can consider the various issues that arise along internationalization and come up with desirable policies.

The graduate who served as a lecturer at the Warako seminar in March also graduated from the foreign language department and has been working as a career bureaucrat at the Ministry of Defense since April.

This graduate told me that in the past, it was harder to enroll in the foreign language department than in the regular course, and that in the end, she was as good as the regular students.

I would like everyone in the foreign language department to work hard to raise the standards of Warabi High School as a whole, including the general course.

I am always here to support you. Let's do our best.

Thank you for your attention.

 

 皆さん、こんにちは。 今日は英語であいさつします。

 本校の外国語科は1994年に設置され、今年で創立30周年を迎えます。

 1年生は外国語科の31期生となります。

 外国語科は、豊かな外国語コミュニケーション能力と異文化への深い理解を備え、我が国の国際経済を牽引し、国際化に伴って生じる諸問題を考察し、望ましい政策を立案できる人材の育成を目的としています。

 3月の蕨高セミナーで講師を務めた卒業生も外国語科を卒業し、この4月から防衛省のキャリア官僚として働いています。

 この卒業生は、以前は、外国語科に入学するのは普通科よりも大変で、最終的には普通科の生徒たちにも負けなかったと話してくれました。

 外国語科の皆さんには、普通科も含めた蕨高校全体の底上げに向けて頑張っていただきたいと思います。

 応援しています。頑張りましょう。

 ご清聴ありがとうございました。

新入生歓迎会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。

 「蕨高校は文武両道」ということで、1年生の皆さんも、本校の部活動を楽しみにしていたのではないかと思います。

 さて、私が本校24期の卒業生であることはお話ししましたが、当時3年生がインターハイに出場していた男子バスケットボール部に入部しました。練習がきつく、授業について行くことさえできずに、クラスの最下位近くまで成績が低迷してしまいました。もちろん現役では大学に合格できず、浪人も経験しました。

 皆さんはこんなことにならないよう、本校は進学校でもあるので、「部活動と大学受験」の関係について話してみたいと思います。昨年、進路指導室前に掲示してあった塾の情報誌に興味深い記事があったので、紹介したいと思います。

 まず、難関国公立大学現役合格者のうち、高3まで部活動を続けた割合は、72.9%ということです。7割の生徒が高3まで部活動を継続しています。

 次に、難関大学に現役で合格した部活生と、不合格だった部活生の学習時間の比較です。合格した部活生の方が、不合格だった部活生よりも、トータルで221時間多く学習していたとのことです。

 では、現役合格した部活生は、いつ受験勉強を始めたのか、ですが、現役合格者の7割以上が、高1、高2のうちに受験勉強を始めているということです。

 以上まとめると、難関大学現役合格者の7割は部活動を高3まで継続している、つまり、部活動はやったほうがよい、ということになります。ただし、受験勉強のスタートが高3では遅いので、高1、高2のうちから始めたほうがよい、ということです。

 大事なことは、皆さん自身のタイム・マネジメントの力を高めるということです。

 そこで、卒業生である私が経験を踏まえてお勧めするのが、朝の時間の活用です。

 例えば22時に就寝し、朝5時に起床すれば、毎朝1時間程度は勉強時間が確保できます。この習慣化に成功すればしめたものです。学校も朝から開いていますので、早めに登校して、学習することが可能です。

 この後の新入生歓迎会の部活動紹介は、例年各部のアピールのレベルが高いので、十分楽しめる内容なのではないかと思います。しっかり見ていただいて、自分に合った部活動を選んでいただければと思います。

 皆さんは蕨高生です。是非とも積極的に部活動に入っていただき、併せて、学習時間の確保についても検討をお願いします。頑張りましょう。以上で校長あいさつを終わります。

対面式 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。

 この対面式は、本校の生徒会への、1年生の入会を祝う会なのではないかと思います。3年生は2年前、2年生は昨年、同じように新1年生として対面式に参加しました。まさに昨日のことのようですが、月日はあっという間に経ち、そして上級生の皆さんは、しっかり成長してきたのではないかと思います。

 昨年の蕨高祭は、1年生も見学に来てくれた方が多かったのではないかと思いますが、実は1年生の皆さんが帰った後、後夜祭ということで、校庭で本格的な打ち上げ花火が上がりました。卒業生の自分にも記憶がないので、ひょっとすると本校ではじめての本格的な打ち上げ花火だったのではないかと思います。

 文化祭実行委員の生徒が相談に来たとき、とにかく前例がないのだから、そもそも実施が可能なのか、蕨市や消防署に相談するところから始まり、近隣住民の方々の許可を一軒一軒取って回るとか、課題は山積している。先生方に頼らず、自分たちでやりきる自信はあるの、と訪ねたところ、「あります、ぜひやらせてください」とのことだったので、ではまずは関係する先生方の理解をとりつけるところから始めてはどうかとアドバイスしました。

 まだこの時点では、どんな課題があるか見当もつかなかったので、まさに探究学習の「正解のない課題を自ら設定し、みんなで協力して課題の解決に挑む」こと、そのものであったわけです。

 こうして、多くの生徒たち、そして先生方の陰ながらのご尽力があって、1年生の皆さんが帰った後の校庭で、本格的な打ち上げ花火が上がりました。もちろん、少なからぬ課題は残りましたが、「蕨高生はここまでできる」ということを、大空に向けて示した瞬間でありました。

 長くなりましたが、ここからが本題です。

 今、1年生が目にしているのは、このような経験を経て、一回りも二回りも大きく成長した、偉大な先輩方です。まずは敬意を持って接していただきたいと思います。

 また、ここに並んでいる1年生は、蕨高校で、勉強にも部活動にも学校行事にも手を抜かず、文武両道を貫いて、自らの進路希望を実現したいと、大変厳しい志願倍率の中を勝ち抜いて来たメンバーです。上級生の皆さんも、ぜひ敬意を忘れず、1年生を温かく迎え入れていただきたいと思います。

 要するに、この場には、すごい2,3年生と、すごい1年生が顔を合わせ、まさに一つのチームになろうとしていることになります。この後、どんなすごいことが起きるのか、ワクワクしてきます。一緒に蕨高校を盛り上げていきましょう。以上で校長あいさつを終わります。

第68回入学式 式辞

 春の日差しが柔らかさを増し、桜の花も咲き満ちてきたこの佳き日に、本校PTA会長 目黒 正伸様、後援会会長 前田 智子様、同窓会会長 晝間 日出夫様をはじめ、ご来賓の皆様並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、埼玉県立蕨高等学校 第68回入学式を挙行できますことに、改めてお礼と感謝を申し上げたいと存じます。

 ただ今、359名に対しまして、入学を許可いたしました。

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

 本校は、創立68年目を迎える歴史と伝統を誇る高校です。目指す学校像として「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」を掲げ、普通科・外国語科ともに高度な授業、充実した進学補習、きめの細かい進路指導を貫き、生徒一人ひとりの学力向上と進路希望の実現に向けた取組を積極的に推進しております。

 さて、新入生の皆さんは、今日から本校で3年間の高校生活が始まりますが、高校時代は皆さん一人ひとりの人生の土台をつくるという点で、大きな意味を持っています。私は本校24期の卒業生です。皆さんの新たな高校生活のスタートにあたり、本校を卒業した先輩という立場も踏まえ、三つの心がけを皆さんにお話ししたいと思います。

 一つ目は「自分の志を立てる」ということです。

 高校の3年間で、将来自分は何を学ぶのか、どのような職業に就くのか、また、どのように生きていくのかを徹底的に考えて、進路先を決めるということです。人は誰しも、社会で果たすべき使命、役割があるといいます。とりわけ重要なのは職業です。この高校時代においては、単に大学・学部を選ぶだけでなく、大学卒業後の先にある職業についても十分に考える必要があります。どんな職業を志すか、どんな生き方を志すか、たった一度の人生を賭けて何を実現したいのかといったことを徹底的に考え、人生を構想するのです。その思いは、結果として変わっていくかもしれませんが、高校時代に真剣に考え抜いていくかどうかが、その後の人生を価値あるものにしていくかのカギを握っていると思います。

 二つ目は「グローバルな視点を身に付ける心構えを持つ」ということです。

 本校の「目指す学校像」では「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」と謳っていますが、「グローバルな視点」を身に付ける上で、英語の4技能を高めることは大変重要です。外国語科を設置している本校は、国際交流が盛んです。毎年のように留学生を受け入れていますが、彼らの多くは母国語のほかに英語を話します。「世界の高校生は当たり前のように英語を話す」という事実を、皆さんは目の当たりにすることになります。当然ですが、多くの大学や企業は、高い英語力を備えた人材に門戸を広く開いています。そして今、皆さんは、この「目指す学校像」を掲げる蕨高校に入学しました。まさに所謂「使える英語」を身に付ける絶好のチャンスですが、皆さんの気持ちが「受け身」のままでは、成果は期待できません。ちょっと想像してみましょう。毎日努力して英語の力を高め、高校2年生のうちに英語検定の準1級程度まで到達すれば、3年時には他の科目に多くの時間を割くことができます。これは、授業をしっかり理解し、基礎基本の学習を継続して行えば、誰でも実現できるものです。ぜひ、英語4技能の習得に本気で取り組み、グローバルな視点を身に付ける心構えを持っていただきたいと思います。

 三つ目は「リーダーたるにふさわしい資質・能力を身に付ける」ということです。

 皆さんが生きていくのはグローバル社会です。人、モノ、金、情報が瞬時に世界中で繋がっていく社会の中で生きていくことになります。国籍や価値観も異なる多様な人々とチームを組んで、人々のよさを引き出し、それらを束ね、成果へとつなげていくことが求められます。グローバル・リーダーとしてチームで協働しながら新たな知を創造していく能力が求められるのです。クリエイティブなものを創り上げていく前提となるものは、教養だと考えます。幅広い教養の土台の上に高度な専門性を積み重ねたその延長上に、新たな知を生み出していく手掛かりがあるのだと考えます。本校では、様々な科目を幅広く学びます。どの科目も知性と感性・健全な心身を育むために欠かせないものです。まず何よりも本校での授業を大切にして、確かな思考力を身に付けてください。

 また、学習を軸としながらも、行事や部活動などに全力で取り組み、汗や涙を流しながら、熱い3年間を過ごしてほしいのです。そうすれば、自ずと進路実現についても、仲間や先生とともに最後まであきらめることなく挑戦し、頂上へたどり着くことができるはずです。

 保護者の皆様におかれましては、お子様のご入学、誠におめでとうございます。9年間の義務教育を終えられて、希望と期待に胸を膨らませ、高校生としての第一歩を踏み出すお子様の姿を目の当たりにされ、感慨もひとしおのこととお喜び申し上げます。これから3年間、私ども教職員一同、保護者の皆様と手を携えて、お子様の成長を支えていきたいと考えています。このご縁を大切にしたいと思います。ぜひ本校の教育方針を十分ご理解いただき、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 それでは、3年後の卒業式の際、ここにいるすべての生徒・保護者の皆様が「蕨高校にきて本当によかった」と思えることを心から願い、式辞といたします。

 令和6年4月8日

                            埼玉県立蕨高等学校長 山本 康義

前期始業式 校長講話

 皆さんおはようございます。令和6年度前期の始業式を迎えました。これから1年間、高校生活に取り組んでいく2年生、3年生の皆さんにエールを送りたいと思います。

 先月25日には、バトン部の全国大会の応援のため、千葉県の幕張メッセに行ってきました。この後表彰があると思いますが、バトン部の皆さんは、高校生のsong&pom部門のスーパーラージ編成で、全国1位の成績を収めることができました。まずはバトン部の皆さん、全国1位おめでとうございます。

 今回は審査員席のステージ向かって右側で観戦しましたが、さすがは全国大会ということで、どの学校の演技もみな完成度が高く、レベルの高さを感じました。本校の演技はスーパーラージということで、人数も多く迫力がありましたが、大きな破綻なく終えることができました。結果、全国1位ということで、日ごろの努力が高く評価されました。見ている人は見ているものだと改めて感じました。

 さて、令和6年度が始まりますが、皆さんも一人ひとり、胸に秘めている決意があるのではないかと思います。本日午後には入学式がありますが、皆さんは、皆さんの入学式で、私が話したことを覚えているでしょうか。

 本校で過ごす「心がけ」としてそれぞれ3点お話ししましたが、皆さんに共通する内容として、「自分の志を立てる」という話をしました。皆さんは、皆さん自身が生涯をかけて成し遂げたいもの、皆さん自身の「志」を見つけることができているでしょうか。

 皆さんは本校で文武両道を実践し、着実に力を蓄えていると思います。高校卒業後は大学で、また大学院で学び、さらにパワーアップした力を蓄えていくのだと思います。

 では、その力を、何のために使いますか。

 自分のために使う。もちろんこれは基本です。しかし、先月の卒業式で取り上げて話しましたが、65期の先輩方の学年目標「人のため」の観点に立ち、皆さんが今後、蓄えていく力を「人のため」に使っていくと考えたならば、どうでしょうか。

 世の中には、解決すべきたくさんの課題があります。課題と言えば、皆さんはすでに、自ら課題を設定し、解決策を考える探究学習に取り組んでいます。

 3年生の皆さんの探究発表会では、災害の際、蕨市内に自生する「雑草を食べて生きることはできるのか」、また、より速く泳ぐために「人間と海中の哺乳類のドルフィンキック」を比較するなど、ユニークな取組が数多く見られました。着眼点が素晴らしく、今後の可能性を感じさせる内容でした。

 世の中にある様々な課題の解決に挑戦することは、「人のため」に自らが蓄えた力を活用することにつながり、「高い志」を立てることにもつながります。そうであれば、皆さんが蓄える力は、より大きく、より強いものである方がよいということになります。志望する大学・学部についても、自分が蓄えたい力を、より効果的に身に付けることができるのはどこなのか、真剣に検討することが必要です。大学には施設や設備があり、教授がいて、そしてともに切磋琢磨する仲間がいます。新しい年度の始まりに際し今一度初心に帰り、皆さんが立てるべき「志」について、確認していただきたいと思います。

 それでは令和6年度が始まります。楽しい学校生活にしていきましょう。以上で校長講話を終わります。

バトン部 全国大会壮行会 校長より激励

 ただ今紹介がありましたが、バトン部の皆さんは、今月25日に千葉県の幕張メッセで行われる全国大会であるUSA School&College Nationals 2024に出場されるということです。

 昨年度に引き続いての全国大会への出場おめでとうございます。

 バトン部の皆さんは、1月に東京都の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われた全国高等学校ダンスドリル冬季大会に続き、今シーズン2度目の全国大会出場ということです。

 1月の全国大会は応援に行かせていただき、審査員席のすぐ後ろで観戦しましたが、本校はラージ編成ということで、広いステージいっぱいに展開され、大変見応えのある、迫力のある演技だと思いました。

  25日の全国大会でも、日ごろの練習の成果を大いに発揮して、活躍されることを期待しております。応援しています。

終業式 校長講話

 皆さんこんにちは。令和5年度の終業式を迎えました。

 1年生は、蕨高生としての最初の1年間、2年生は、蕨高校の中核を担う2年生としての1年間、それぞれどうだったでしょうか。明日から春休みを迎えますので、令和6年度という新しい1年間に向け、新たな計画を立てて臨んでいただきたいと思います。

 さて、19日の火曜日には、先日卒業したばかりの65期生による「受験速報会」が行われました。1年後、今度は話し手として登壇している自分をイメージしながら先輩の話を聞いた2年生も多かったのではないかと思います。

 併願校の考え方について話を聞く場面がありました。難関国立大学に合格したある先輩は「共通テストから二次試験までは意外と時間がない。第一志望の二次試験に全力で取り組むためには、私立の併願校は負担の少ない大学を厳選した」と話していました。また、別の難関大学に合格した先輩は「一つの学部で幅広いテーマを扱う大学では、入学してから自分の専攻を決めるところも多い。一つの学部・学科に絞って併願校を決め、全滅するリスクを避けるため、自分はあえて様々な学部・学科を併願した」と話していました。どの先輩も、自分の考えをしっかり持って受験に臨んでいるということが伝わってきました。

 2年生の皆さんは、すでに志望校を決め、いよいよ本格的に勉強に臨んでいくと思います。蕨高セミナーの講師として来校した先輩は、浪人が決まったとき「これから思いっきり勉強できる」とうれしくなったと話していました。私もとても共感できました。勉強することは、本来、とても楽しいことです。皆さんに浪人を勧める話ではもちろんありませんが、充実した楽しい1年にしていただきたいと思います。

 ここで、蕨高校の先輩として、自らの体験を踏まえ、アドバイスを一つ伝えます。それは「チャレンジ校を設定しよう」ということです。

 皆さんは志望校をどのように決めているでしょうか。蕨高校は県南部にあり東京にも近いので、自宅から通学可能な関東近県の国公立大学や、都内にある私立大学などが候補になっている方も多いのではないかと思います。仮に学びたい学部・学科がある場合、皆さんはその学部・学科の最難関の大学を、志望校に挙げているでしょうか。

 私の場合は難関大学の法学部を第一志望に掲げましたが、相当の心理的な抵抗がありました。3年の夏休みに、大宮にあった予備校の夏期講習を受講しましたが、蕨高生がいっぱいいたので、浪人のときは、遠くの高田馬場にある予備校に通うことにしました。

 蕨高生である自分が、難関大学を志望していいのか。当時の私はそんな気持ちを持っていました。多くの皆さんには当てはまらない話だと思いますが、無意識に、遠慮している人はいないでしょうか。自分で自分の力の天井にふたをする必要はありません。

 関東近県の国公立大学を第一志望と考えているのであれば、チャレンジ校として、旧帝国大学などの難関大学を目標とすることを考えてみてください。また、首都圏の私大を第一志望と考えているのであれば、所謂「早慶上理」を目標としてみてください。このことにより、本来の第一志望校の合格率を高めることができると言われています。

 受験速報会の先輩からは、「自分は上位の大学を目指した。就職を考えている企業があり、内定者も多かったから」という話も聞けました。目標と設定する大学により、1年間の学びの質も変わってきます。令和6年度。納得のいく目標を設定して学ぶ楽しい1年にしていきましょう。以上で校長講話を終わります。

後期球技大会 開会式 校長あいさつ

 おはようございます。校長の山本です。

 昨日の卒業式では、準備から片付けに至るまで、ご協力ありがとうございました。

 また、生徒会本部の野島会長には在校生を代表して「送辞」をお願いしましたが、式が終わった後、来賓の方から「送辞の内容が素晴らしかった」とお褒めのことばをいただきました。

 皆さんのご協力をいただいて、よい卒業式を挙行することができたのではないかと思います。

 さて、この球技大会は、3年生が卒業して最初の生徒会行事になります。全体を通して、生徒が主体の運営となります。

 達成すべきミッションは、皆さんそれぞれが、自らの満足度を高めることです。

 生徒会行事ですから、いわゆるオーディエンス、見物するだけの人は一人もいません。皆さん一人一人が主役です。安全には十分配慮しながら、皆さんが定めたルールをしっかり守って、最高に楽しい球技大会にしていただきたいと思います。

 以上で開会式の校長あいさつを終わります。頑張ってください。

議論しよう(生徒会誌『さわらび』第61号校長のことば)

 「校長先生、ちょっといいですか。」

 1年生が校長室に入ってきた。「蕨高校は、なぜ校舎の3階に渡り廊下がないのですか。」

 何でも、探究学習の課題だと言う。ふだん生活しているB棟の3階からA棟の3階に移動する際、2階に降りて進路指導室前を通ってまた3階に上がるのが不便なので思い付いたとのことである。

 自分が感じた何気ない疑問をそのままにしないで調べ、掘り下げていくのは探究学習の原点である。疑問に感じたことを尋ねてくれたことに感謝し、昼休みの短い時間であったが、お互いの意見を交換し、議論した。面接練習以外で生徒が直接校長室に来ることは滅多にないので楽しかった。

 以前校長講話で、難関大学を目指す理由について「自分の力を試したかった」と考える生徒が増えているという話をした。卒業生との懇談会で話してくれた大学生の場合は数学だったが、自分の場合はどうだったかと思い出してみた。代々続いている生徒会誌『さわらび』にちなみ、自分が在学していたころの蕨高校のエピソードを紹介する。

 高校2年次、3年次の担任は国語科の教員で、「議論しよう」が口癖だった。彼が「議論しよう」を連呼した背景には、利害の衝突があった場合、いわゆる「力」ではなく、話し合いで解決することが大切だということを、私たち生徒に根付かせたいとの思いがあったのではないかと推察する。

 2年生のあるとき、授業に関連して、教科担当と生徒との間でちょっとしたトラブルが発生した。担任に相談すると「議論しよう」。放課後に話し合いの場がもたれた。一方的で感情的な生徒のわがままと受け取られないよう、みんなで相談して、生徒の意見を伝えたことを覚えている。

 浪人後、入学する学部をこれまで志望してきた法学部から教育学部に変える際は大いに悩んだが、この2年生のときの「議論」の体験が充実していて楽しかったことを思い出し、弁論を扱うサークルに入ってさらに自分の「議論する力」を試すこととして、自分を自分で納得させた。結果として、いわゆる「部活動」で大学を決めた。

 ところで、今年度の1年生対象の社会人講演会では、講師の本校32期の高山範理氏から、英国留学中、自分の意見を表明しないのは、相手を尊重しないのと同じだということを学んだというエピソードが語られた。自分の意見を言う、相手の意見を聞く、それぞれの利益を主張する議論を経て最適解を導く。こうした姿勢は、今後ますますグローバル化する社会の中で、一層求められて来ることと思う。特に卒業し、それぞれの進路先で活躍する65期生には、これからもこの「議論する力」を磨いてほしい。

 11月には新しく野島生徒会本部も発足した。「議論」することは、少なくとも卒業生である私の中では、蕨高校の伝統である。

 蕨高校生よ、大いに議論しようではないか。

第65回卒業証書授与式 式辞

 暖かな風とともに、花の心地よい香りが本格的な春の訪れを感じさせる今日の佳き日に、令和5年度 第65回蕨高等学校卒業証書授与式を挙行しましたところ、学校評議員 早稲田大学教授 三村 隆男様、PTA会長 目黒 正伸様、後援会会長 前田 智子様、同窓会会長 晝間 日出夫様をはじめ、多数の御来賓並びに保護者の皆様の御出席をいただき、かくも盛大に開催できますことに、改めてお礼と感謝を申し上げたいと存じます。

 65期の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。皆さんが本校に入学されたのは令和3年4月。コロナ禍による影響が続く中、本校の伝統行事である臨海学校も、前年に引き続き中止となりました。悔しい思いをした皆さんも多かったのではないかと思います。

 私が本校に着任した令和4年度、皆さんは学校の中核である2年生でした。3年生が次々と部活動を引退し、受験勉強に本格的に取り組んでいく中、本校を力強く前に進めていただいたのは65期生の皆さんでした。まだ数々の制約が残る中、蕨高祭を成功させ、沖縄への修学旅行も実施していただきました。コロナ禍で数々の制約を余儀なくされてきた本校を、ひとつずつ丁寧に、日常の活動へと回復させていった、その先頭には、いつも65期の皆さんがいました。

 最も印象に残っているのは、令和5年1月早朝の教室の様子です。私は日課として朝、校内を歩いています。A棟の3年生が朝早くから登校し、教室で自習している様子を眺めていましたが、その1月の中旬、共通テストの直後から、急にB棟の2階を中心に、早朝から自習している生徒が増えていることに気が付きました。65期の皆さんでした。まだ部活動を続けている人も多かったと思いますが、その目的意識の高さに驚きました。誰に言われたわけでもないのだと思います。自ら考えて行動できるという65期の皆さんの蕨高生としての在り方は、後輩への模範として語り継いでいきたいと思います。

 さて、本日、この蕨高校を旅立っていく皆さんに、校長として、最後のお話をしたいと思います。それは、皆さんの学年目標「人のため」に関わることです。

 この学年目標の趣旨について、学年主任の波多先生に改めて教えていただきました。

 蕨高校は進学校であり、学業の優先は当然であるが、その前に学校は人間育成の場である。登校時間、清掃の時間をはじめ、すべての時間が人間育成のための時間であり、きちんと学校で学ばなければならない。この点を踏まえて設定した、とのことでした。

 私は24期の卒業生ですが、「人間育成」と聞いて、思いあたる点がありました。蕨高校は文武両道、3年間部活動に打ち込み、臨海学校や強歩大会など、学校行事もハードなものばかり。これらの点は伝統なのでしょう。本校は今年で68年目を迎えますが、こうした学校の在り方は、歴代の校長をはじめとする教職員が、その時々において検討を重ね、その結果、現在まで続いているものだと思います。蕨高校の「人間育成」、人間の土台をつくる力には確かなものがあります。

 この学年目標「人のため」ですが、皆さんのこれからの人生において、例えば、就職をはじめ、様々な人生の選択を迫られる場合にも、大切にしていただきたいことばであると思います。

 ところで、皆さんはアップルの共同創業者の一人であった故スティーブ・ジョブズ氏を知っていると思います。彼がつくったスマートフォンである「アイフォン」を持っている人も多いのではないかと思います。彼は多くの名言を残していることでも有名ですが、こんなことばも残しています。

 「顧客はより幸せでよりよい人生を夢見ている。製品を売ろうとするのではなく、彼らの人生を豊かにするのだ」

 これは、皆さんの学年目標「人のため」につながることばではないかと思います。

 皆さんの多くはこれから、大学や大学院などを経て、いずれは仕事に就くことになると思います。「働く」という漢字は「人」が「動く」と書きますが、「働く」とは、誰かの役に立つことです。

 そして、皆さんは「働く」ことで報酬を得て、自らの生計を立てていくことになります。いささか楽観的かもしれませんが、世の中がよくできているなと思うのは、この「人のため」に「働く」という点を突き詰めていくと、より多くの「人のため」になる仕事をした人のところに、より多くの報酬が流れているという事実に突き当たります。

 世界で最も時価総額の高い企業はアップルですが、皆さんの手元にもある「アイフォン」をはじめ、世界中の多くの人々に豊かな生活を提供し、多くの「人のため」になる仕事をしているからこそ、多くのお金が集まっているとも考えることができます。グーグルやアマゾンなどの「ガーファ」と呼ばれるプラットフォーマーについても同じことが言えると思います。それぞれの企業の時価総額が高いところや、お金が集まっているところに目が向きがちですが、様々なイノベーションによって、世界中の多くの人々に豊かな生活を届けていることも事実なのではないかと思います。

 65期の皆さんの未来はまさに無限大ですが、今後の様々な局面で選択に迷った場合は、どちらがより「人のため」になっているかという点にも留意していただきたいと思います。皆さんの中には将来、故スティーブ・ジョブズ氏のように起業する人も出てくるのではないかと思いますが、研究や仕事を進めていく中で、より多くの「人のため」になる成果を上げることで、皆さんの生活も豊かなものになっていくのだと思います。

 蕨高校で改めて出会った「人のため」ということばを忘れずに、今後の皆さんの生活を豊かにしていっていただきたいと思います。

 ここで、保護者の皆様に申し上げたいと存じます。これまで本校の教育に御理解と御協力を賜りありがとうございました。お子様がこのように立派に成長され、新しい人生に旅立つ逞しい姿に、心から祝福を申し上げます。卒業は、本人の努力の結果であることは言うまでもないことですが、それを支えた御家族の皆様の力強い励ましがあったおかげだと思います。このことに対し、心から祝意と敬意を表したいと存じます。

 結びに、本日御臨席を賜りました皆様に重ねてお礼申し上げますとともに、65期卒業生346名の前途洋々たる人生を心から祈念し、式辞といたします。

 

 令和6年3月14日

 埼玉県立蕨高等学校長 山本 康義

「幸せのレール」は隣にある(『蕨高新聞』第163号 巻頭言)

 65期の皆さん、ご卒業おめでとうございます。皆さんの前途洋々たる未来を祝します。皆さんが様々な分野で活躍し、成功を収めることを願っています。

 と、ここまで書いて、皆さんに餞のことばを贈りたいと考えました。せっかくなら、一生のお守りになるようなものがいいと考えて、思い出したのが、ロックミュージシャンである矢沢永吉さんの「サクセスとハッピー」のエピソードです。

 矢沢永吉さんは1949年生まれの74歳。現役のアーティストです。1977年に日本のロック・ソロアーティストとして初の日本武道館単独公演を敢行し、翌78年には「時間よとまれ」が大ヒットするなど、スーパースターとして頂点を極めます。しかし、2001年出版の自伝『アー・ユー・ハッピー?』の中で、次のように述べています。

 「オレは、サクセスしたら、すべてが手に入ると思っていた。そしてオレはサクセスした。金も入った。名誉も手にした。だけど、さみしさは残った。おかしいじゃないか。(中略)ハッピーじゃないなんて。」そして、こう続けています。「そう思ってふと見ると、幸せってレールは隣にあった。オレはそのレールに乗っていなかった。」

 それでも、矢沢さんはこう述べています。「オレは絶対幸せになる。『幸せのレールは隣にある』と『気づく人』だったから。」

 「いい大学」の次は「いい仕事」。出世もしたいし、お金だって稼ぎたい。誰もがそう願っています。でも、矢沢さんは断言しています。サクセスのレールの先にハッピーはない。ハッピーは隣のレールを走っている。

 皆さんには、ぜひ、この隣を走っている「幸せのレール」に「気づく人」になってもらいたいと思います。

次世代のリーダーとして活躍しよう(図書館報『若い樹』校長のことば)

 皆さんは、令和5年夏の甲子園の優勝校を覚えているだろうか。

 神奈川県代表の慶應高校である。

 スタンドを揺らす応援が話題となった。付属校である幼稚舎の児童も応援に駆けつけ、テレビでは「最も若い塾生」と紹介されていた。

 児童、生徒、学生を「塾生」と呼ぶのであれば、「塾長」もいる。

 令和5年1月、日本経済新聞の「リーダーの本棚」欄に、慶應義塾長である伊藤公平氏の愛読書が紹介されていた。タイトルは「職分全うする覚悟を」。全部で8冊紹介されている中で、「戦争はどうやって起こるのか、心の中でずっと気になってきた」というキャプションで取り上げられていたのが『失敗の本質』(野中郁次郎ほか著、中公文庫)。興味が湧き、手にとってみた。

 ところで伊藤塾長は1965年生まれ。私より一つ年下だが同世代である。

 私は昭和39年に生まれている。所謂大東亜戦争が終わったのは昭和20年。戦争が終わって19年後に生まれていることになる。ちなみに昭和39年は、最初の東京オリンピックが開催された年でもある。

 19年。ついこの間である。卒業する65期生の多くは今年19歳になる。2024年から19年前。2005年、平成17年である。

 私の子どものころは「戦争を知らない子どもたち」等の歌がヒットしていて、まさに自分もその一人。もちろん戦争なんて知らないしわからない。そう思ってきた。

 しかし一昨年母校に赴任し、後輩である皆さんの顔を見ているうちに、自分が何か伝えなくてはならないのではないか、そんな風に考えるようになったこともあり、この本を手に取った。

 本書のカバーには「大東亜戦争における諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ直し、これを現代の組織一般にとっての教訓あるいは反面教師として活用することをねらいとした」と書かれてある。当時の陸軍、海軍ともに「組織」であるから、本文中には「作戦部長」や「作戦課長」などの職名が出てくる。国をはじめ、都道府県や市町村などの自治体、また、民間企業もその多くが、はじめはこうした「組織」の形を参考にして成り立っている。敗戦という日本軍の失敗を「組織」の失敗と捉え、どのようなことに気を付けていけば、同じような失敗を避けることができるのか、共通項を抽出して教訓を得るということが、本書の試みとなっている。

 私は一読して「優秀なリーダーが必要である」ということを感じた。

 本書に出てくる登場人物たちも、はじめから「部長」や「課長」であったわけではない。はじめは誰でも新入社員。一人の担当として社会人生活をスタートさせているはずである。経験を積む中で昇進し、徐々に責任あるポストを任されるようになる。

 私はもちろん教員として社会人生活をスタートさせているが、異動の中で、教育委員会事務局などの自治体職員を経験させてもらったことがある。県や市町村で働かせてもらったが、最初はお互い一担当として一緒に働いた仲間が、時間が経つと課長や部長に昇進している。逆に言うと、「部長」や「課長」も、みんなはじめは隣で一緒に働いていた仲間である。

 こんなことを考えながら本書を読むと、想像がひろがる。「作戦部長」も「作戦課長」も、恐らくその時々で、最善を尽くして情報を集めて案を練り、上席に説明して、直しの指示があれば徹夜で直し、仕事をしてきたはずである。それなのに、である。

 本書の示唆のとおり、日本軍という組織と、現代の日本の様々な組織に、今なお共通する課題があるとすれば、少なくとも意識的でありたいと思う。この本を薦めてくれた伊藤塾長も同世代。思うところがあったのではないかと拝察する。今回は「愛読書」ということであるので、塾生に薦めるというよりは、塾長に就任し、塾長としての職分を全うしたいという思いを込めて紹介されているのだと思う。

 65期生は、これからさらに進学して、ゆくゆくはさまざまな「組織」に所属し、その将来を担っていくことになると思う。本校は「目指す学校像」で「グローバルな視野を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」ことを謳っている。

 改めて、これからの日本には、優秀なリーダーが必要なのである。ぜひこの本を手に取って、よりよい社会を築いていただきたいと思う。昨年夏の時点で本校の図書館にはなかったのでリクエストしておいた。難解な本ではあるが、興味を持った66期・67期生も、機会があれば手に取ってもらいたい。

 最後に、伊藤塾長は本書の紹介で「できれば戦争に向かうことを止めたい、日本を外交で守りたいですね」と述べている。外国語科を設置している本校は、普通科の生徒も含め、英語が得意である。グローバルな場面におけるタフなネゴシエーションを可能にする英語4技能の習熟は、日本の、世界の平和につながっている。グローバルな社会で蕨高生が活躍する未来は、すぐそこまで来ているのである。

第4回学校説明会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。明後日から県内私学の入試が始まると伺っておりますが、本日はご来校くださいましてありがとうございます。

 さて、本校は、創立68年目を迎える男女共学の進学校でございます。普通科と外国語科を設置しております。蕨市の北端にあり、さいたま市や川口市と市境を接するところに立地しております。蕨、南浦和、北戸田の各駅からそれぞれ徒歩20分程度となっており、県内の幅広い地域から通学可能となっております。

 進路の状況でございますが、昨年春の実績では、国公立大学の現役合格件数は105件となっております。私は本校24期の卒業生ですが、私の同期は24件でした。その後も30件前後が続いてきましたが、創立50周年のあたりから40件を超え始め、創立60周年を経て80件を超え、令和に入って100件を超えるようになりました。

 2学期制のもと土曜授業を導入し、昨年度から65分授業を50分授業に改めるなど、授業時数の確保に努めております。また、これからの、自ら考えて課題を設定し、他者と協働して課題の解決に取り組むことが求められる時代にあっては、文系であっても理系の知識が、理系にあっても文系の知識が必要となることから、本校の教育課程は2年生まで共通のカリキュラムとなっております。

 本校の校風を表すことばとしては、「文武両道」「Wの挑戦」「グローバルな視点を持った次世代のリーダーの育成」などが挙げられます。昨年春の105名の国公立大学現役合格者のうち、約8割の84名が引退まで部活動を続けています。中高一貫校では6年かけて準備する大学進学を3年間で行っていくため、本校では「文武両道」に取り組むことで、セルフマネジメントの力を高めています。「Wの挑戦」は「行ける大学」ではなく「行きたい大学」を志願する校風を育んでいます。そして「グローバルな視点」です。外国語科の生徒が当たり前のように英語を話すことから、普通科の生徒も大いに刺激を受け、英語科の教員の指導も相まって、英語に対する学びのモチベーションが高くなっています。留学生の受け入れも積極的に行っており、昨年度はオーストリア、タイ、フランスから受け入れました。いずれも母国語のほかに英語が堪能で、生徒は大いに影響を受けています。ALTは2名常駐し、出身国はフィリピンとアフリカのジンバブエです。そのほか、チュニジア大使による授業やオンラインを通した中国やインドネシアとの交流など、日常的にグローバルな視点が身に付く環境が整っております。

 ところで、年末の日本経済新聞に、自動車メーカーであるホンダの三部敏宏社長のインタビューが掲載されていました。ライバルである中国に触れ、「中国は世界のそうそうたる大学を出た優秀な人たちがものすごい勢いで働き、どんどん進化していく」と話していました。日本も負けてはいられません。本日ここにお集まりの皆さんも、将来は「そうそうたる大学」を出て、「優秀な人」になる必要がある人ばかりなのではないかと思います。本校の「目指す学校像」は、「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校」です。ぜひ、大きな夢を抱えて、本校の門を叩いてください。一緒に頑張りましょう。

 それではこの後、本校の概要や進路指導、外国語科や入試の説明が続きます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 

12月全校集会 校長講話

 皆さんこんにちは。12月の全校集会を迎えました。後期はまだ折り返しですが、修学旅行や強歩大会、3年生の球技大会や外国語科の英語劇発表大会、また各部活動の新人大会など、大変充実した3か月だったのではないかと思います。そして、3年生はいよいよ受験本番を迎えます。現役生はここから、1月、2月、そして3月と、成績が急激に伸びてきます。これまで蕨高校で学んできたことを信じて、健康に留意して、さらに頑張っていただきたいと思います。

 さて、今日は、これから冬休みを迎える皆さんへの激励の気持ちを込めて、10月28日に1年生対象に行われた社会人講演会の中で、皆さんに伝えたいと思った内容を3点に絞ってお話します。講師は、本校32期の卒業生である高山範理さんです。高山さんは東京大学大学院を経て、現在は国立の研究機関である森林総合研究所で研究職を務めています。「森林浴」研究の第一人者としてご活躍ですが、当日は「学び続ける楽しさ:知識の探求と社会貢献」と題してご講演いただきました。1年生は思い返していただきたいと思います。

 1点目は、「目標を持つと人生が変わる」ということです。

 蕨高校ではなかなか勉強に身が入らなかったと謙遜していらっしゃいましたが、高校3年の10月に、よく遊びに行っていた台東区根岸の祖母の家のそばにあった東京大学に出掛け、大学の講義を聞いて衝撃を受けたそうです。「東京大学に行きたい」という思いが募って勉強を始め、浪人や他の国立大学を経て東京大学の大学院に進学され、博士号を取得し、現在の職を得るに至ります。高山さんは後輩である蕨高生に対して、「目標を持つと人生が変わる。目標を持て」ということを強調されていました。

 2点目は、「海外に出て、日本との違いに気付くことが重要」ということです。

 高山さんは大学入学後、一年間イギリスに留学します。そこで、日本では何かを勝ち取る、例えばよい大学に行くために競争して頑張っているが、イギリスでは自分がハッピーになるために勉強する。大学の合格は手段でしかない、ということに気付きます。また、自然環境への考え方の違いに触れることで、現在の「森林浴」研究につながるモチーフを得ることになります。高山さんは、とにかく英語は便利。情報の入り方が変わる。蕨高生にはとにかく英語を勉強することをお勧めするとおっしゃっています。

 3点目は、『ドラゴン桜』の「本質を見抜き、自分なりの答えを出す力をつけろ」は本当だ、ということです。

 高山さんは『ドラゴン桜』の桜木先生のセリフの中で、「勉強はこの国で許された唯一の平等」を取り上げ、これは「手段」とし、その後「本質を見抜き、自分なりの答えを出す力をつけろ」が「目的」だと指摘しています。そして、「答えを出す力」は「知識」と「考える力」の掛け算であるが、「考える力」は奥が深い。さらに、「考える」だけでなく、ちゃんと行動することが重要、と指摘しています。

 以上、高山さんの講演の中で、私が皆さんに伝えたいと感じた3点をお話ししました。いよいよ冬休みです。高山さんの指摘にもありましたが、冬休みは物事を深く考える、また、考えるだけでなく行動に移す絶好の機会でもあります。くれぐれも健康に気を付けて、充実した冬休みを過ごしてください。年明けの最初は土曜授業。1月6日です。お互いに元気な顔で再会しましょう。以上で校長講話を終わります。

バトン部 全国大会壮行会 校長より激励

 ただ今紹介がありましたが、バトン部の皆さんは、11月28日(火)に所沢市民体育館で行われた令和五年度ダンスドリル秋季競技大会関東大会のSONG/POM部⾨ Large編成で1位となり、来年1月14日(日)に、東京都の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われるDance Drill Winter Cup 2024・第十五回全国高等学校ダンスドリル冬季大会に出場されるということです。

 まずは、全国大会への出場おめでとうございます。

 本校はLarge編成ということで、2年生10名、1年生17名のあわせて27名の選手の皆さんが出場されるということです。この競技は、一人ひとりの技術もさることながら、全員で心を合わせた演技が求められるだけに、どの選手にもやりがいのある競技なのではないかと思います。当日の試合では、最も華やかで、最も迫力のあるステージとなるよう期待しています。日ごろの練習の成果をいかんなく発揮して、全国大会でもぜひ頑張ってください。応援しています。

32期ホームカミングデー 来賓あいさつ(校長)

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はようこそ、皆さんの母校、蕨高校にお越しくださいました。皆さんを歓迎いたします。

 また、恩師の皆様におかれましては、お忙しい中ご出席を賜りありがとうございます。

 本日は32期の皆さんのホームカミングデーということですので、少し調べてまいりました。皆さんの本校ご入学は1988年、昭和63年と伺っております。この年は、本校にとりましても大変重要な節目の年でございます。まず3月にさわらび会館、部室・卓球場、テニスコートが竣工しました。これは皆さんのご入学前のことでございます。そして5月に創立30周年記念式典が行われ、12月には清流館、食堂の建物ですね、が竣工しています。私事で恐縮ですが、24期生の私が教育実習のため本校にお世話になったのがその前年、1987年、昭和62年でございます。昭和から平成への改元も含めて、32期の皆さんは、本校30周年の一区切りを経て、本校のその後の栄華を極めていく歴史の、まさに第一歩を踏み出された学年、ということになろうかと思います。

 さて、ここでは我らが母校、蕨高校の近況をお伝えするのが私の役割かと存じますが、まずは、10月28日に行われた1年生対象の進路行事「社会人講演会」に触れさせていただきたいと思います。今年は、本校32期の卒業生でいらっしゃる高山範理様に「学び続ける楽しさ:知識の探求と社会貢献」と題してご講演をいただきました。本校でのエピソードから始まり、波乱万丈のご経験をお話しいただいた後、現在のご専門である「森林浴」のすばらしさについて語っていただきました。生憎当日はインフルエンザによる学年閉鎖中でございましたが、オンラインで視聴した生徒はもとより、会場で聴いていた同窓会の皆様や、我々教職員も思わず引き込まれ、講演時間があっという間に過ぎる素晴らしい内容でございました。改めて高山様、ありがとうございました。

 高山様のご講演を伺って、改めて、蕨高生の高校卒業後の多様な進路について、思いを馳せたところでございます。生徒には「大学進学の先を見すえて目標は高く!」とはっぱをかけておりますが、私も含め、人生がストレートにうまくいっているということは、ひょっとするとあまりないのかなと考えております。波乱万丈、紆余曲折、本当に多くの人々の助けを借りながら、現在までようやく辿り着いている、というところにつきましては、皆さんのご賛同も得られるところではないかと思います。

 一つ関連して、本校創立20周年記念誌のエピソードをご紹介いたします。昭和52年発刊とのことです。巻頭言で当時の第8代校長、梶原先生は次のように述べています。

 校章にはワラビの葉三枚が正三角形についている。美しい花を咲かすでもない、ごくありふれた雑草。踏みにじられ顧みられなくても、根強く生き続けるワラビ。胞子を飛ばし、どこに落ちても発芽するワラビ。私はこの生命力を皆さんの前途に託したい。

 そしてこう続けています。「萌えいづる ものみな強し 自立の気風 うけつぎて 蕨高校 永遠に栄えあり」

 私たち同窓生は、実は、母校にこの「生命力」の強さを育んでもらったおかげで、本日こうしてお互いに集うことができているのかもしれません。蕨高校を卒業して本当によかった、との思いを新たにしていただければ幸いです。以上であいさつを終わります。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

PTA・後援会第3回役員会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日は、今年度のPTA・後援会第3回役員会ということで大変お世話になります。よろしくお願いいたします。

 さて、11月10日(金)の強歩大会では、給水支援など大変お世話になりました。生憎の荒天のため、生徒は男女とも1周減らす形となりました。女子は若干、雨の中の実施となりましたが、おかげさまで大きな事故もなく終えることができました。皆様のご協力に改めて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 また、先月20日(金)から23日(月)にかけまして、2学年の修学旅行で沖縄に行ってまいりました。ガマや資料館を訪問する平和学習の後、マリン体験など体験学習もございましたが、こちらは晴天に恵まれ、どのコースも学習の成果を上げることができました。特に2学年は、昨年の林間学校が雨天で大変厳しい環境下での実施でしたので、天候に恵まれ、よかったのではないかと思います。

 1学年では、10月28日(土)に進路行事である社会人講演会が、学年閉鎖の中、オンラインで行われました。例年卒業生に講師をお願いしておりますが、今年は本校32期の卒業生で、国立森林研究所の高山範理氏が講演を行いました。高山氏は東京大学大学院を卒業され、現在は森林浴研究の第一人者として活躍されています。蕨高時代の経験談をはじめ、ユーモアあふれる語り口で、多くの生徒に感銘を与えてくださいました。

 さらに、生徒募集につきましては、先日新聞発表のあった中学生の志願状況調査で、本校は普通科1.92倍、外国語科1.00倍でございました。特に外国語科を中心に、引き続き本校の魅力の発信に努めてまいりたいと思います。

 その外国語科ですが、第二外国語でフランス語を選択している2年生が、今月18日、東京・飯田橋の東京日仏学院で行われた第18回東日本高校生フランス語スケッチコンクールに出場し、参加13校21組中、第8位に相当する「奨励賞」を受賞しました。二人一組で、4つの課題スケッチから選択したシチュエーションをフランス語で演じるものですが、何しろフランス語です。流暢に操る生徒を見て、頼もしいと感じました。

 最後に、10月から11月にかけまして、校長として授業を見学しておりますが、本校の授業で特徴的なのが「対話を取り入れた授業」です。隣同士で自分の考えを伝え合ったり、音読してお互いにチェックしあったりという活動が頻繁に行われています。「説明できる」ためには理解が必要です。発信することで、自分の理解を深めるという効果が期待できます。ご家庭におかれましても、授業の様子を話題にして、お子様に説明を求めていただくと、より効果的なのではないかと思います。

 いよいよ1月は共通テストです。校長としては、朝型、朝の時間を活用して勉強するよう話しています。お子様が早く寝てしまうなど、ご家族とスケジュールが合わなくなることも想定されます。ご家庭におかれましては引き続き、体調管理など、ご支援をお願いいたします。私からは以上です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

第3回学校説明会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。

 いよいよ11月も下旬となり、中学校では進路を決める三者面談の時期を迎えていることかと思います。本校にご関心を寄せていただき、ご来校いただいたことに感謝申し上げます。

 さて、中学生の皆さんは、志望校の「決め手」を探していらっしゃるのではないかと思います。本日はこの後、教頭による学校紹介、生徒による普通科、外国語科それぞれの紹介、進路指導主事による進路指導の説明、外国語科主任による外国語科の説明と続きます。皆さんに本校を選んでいただける「決め手」が必ず見つかることと思います。よろしくお願いいたします。

 ところで先日、本校で勤務経験のある職員と話をしていた中で、さいたま市や川口市などの県南部であれば、校舎がきれいだったり、制服がおしゃれだったりする高校はたくさんある。自分の子どもを進学させる場合、どんな高校がよいかという話になりました。その職員が言うには「私は子どもに蕨高校を勧めたい。なぜなら、私は蕨高校の中を知っているから」とのことでした。

 その場はそれで終わったのですが、しばらくして「蕨高校の中を知っている」という言い回しが気になりました。

 今、たまたま手元にありますが、フランスの作家、サン=テグジュベリの書いた『星の王子さま』という本があります。「いちばんたいせつなことは、目に見えない」というメッセージをご存じの方も多いと思います。私は「中を知っている」という職員のことばから、このメッセージを連想しました。ひょっとすると、普段なかなか外からは見えない蕨高校の「中」が、仮にわかるとするなら、皆さんにもご関心があるのではないか。そう思いましたので、私の考える本校の「中」についてお話ししたいと思います。

 目には見えないものなので、もちろん説明することは難しいのですが、一言でいうと「環境」ということではないかと思います。「伝統」ということかもしれません。

 本校を受験し、合格した皆さんは、この蕨高校という「環境」の中で、人生に一度しかない3年間を過ごすことになります。このことに関連して、元サッカー日本代表の本田圭佑氏は「環境にこだわれ」と言っています。頑張っても成果が出せない人は「環境」にこだわっていない。「環境」にこだわらない状況で頑張っている。夢をかなえるプロセスで一番大事なのは「環境」にこだわること。こんな内容です。高校選択にも通じるものがあると思います。同じ「頑張る」のであれば、環境にこだわって、よりよい環境を選んで頑張ることで、夢の実現に近づく、ということではないかと思います。

 蕨高校は「目指す学校像」を「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校」としております。キーワードは「Wの挑戦」です。蕨高校を目指す中学生は、高校卒業後に実現すべき進路希望を持ち、その進路希望を「Wの挑戦」、文武両道で、勉強と部活動を両立させながら実現するという、強い決意をもって入学してきます。本当に現在の蕨高生は、勉強にも、部活動にも、学校行事にも手を抜きません。

 また、高校の3年間で生徒を育てているのは、本校の教職員です。私は毎年授業を見ていますが、本校の教職員の指導力には確かなものがあります。本校の教職員による質の高い授業に生徒が信頼を寄せる、そうした年月の積み重ねが、本校が皆さんに提供する「環境」の礎となっています。

 先ほどの職員との話に戻りますと、蕨高校であれば、目的意識の高い生徒、質の高い授業という日常の中で、自然と学びに目が向き、生活習慣も整ってくる、こんな「環境」はどの高校にもあるものではない。まさに「いちばんたいせつなことは、目に見えない」わけですが、少しでも皆様とイメージを共有させていただければ幸いです。

 以上、私の考える蕨高校の「中」についてお話させていただきました。それではこの後、本校の魅力の数々について説明させていただきます。皆様にとって、本日の説明会から、高校選択の「決め手」を見つけていただくことを強くお願いし、あいさつとさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

第2学年 11月学年通信 校長より

 修学旅行お疲れさまでした。それぞれの進路希望の実現に向け、本格的に取組を始める方も多いのではないかと思います。激励の気持ちを込めて、2点お話しします。

 1点目は授業の受け方についてです。例えば古文や英語で、ノートに本文のコピーを貼っている人がいます。ここまではよいですが、ここから二つに分かれます。一つは、品詞分解や単語の意味などを予め書き込んで、予習して授業を受けている生徒。もう一つは、授業を受けながら、その本文に初めて書き込んでいる生徒です。この二つは、似ているようで全く異なります。前者は授業を受ける前に、主体的に教材と向き合っていますが、後者は授業を「受けて」学んでいます。姿勢が受身なのです。

 24期生の私は浪人を経験していますが、現役のころは100%後者でした。大学受験は全敗。浪人して、学びのスタイルを前者に変えて合格しました。

 ポイントは、授業に対する「構え方」を変えるということです。前者を実行するには、勉強時間の捻出が必要となります。私の場合は朝。5時に起床するために22時に就寝する。このライフスタイルを実践できるかどうかが鍵です。受身のスタイルをやめ、本気で主体的な学びのスタイルを実践することをお薦めします。

 2点目は、志望校の考え方についてです。王道は、自分の就きたい職業について真剣に考えて志望校を決めることだと思います。

 来年は令和6年。現役合格なら皆さんの就活開始は大学3年生の令和9年。インターンシップもあります。「大学進学の先を見すえて」といいますが、仮に企業に就職するとして、志望企業の絞り込みの期限は案外近くに迫っています。皆さんが働いてみたい企業をイメージしてみましょう。有名な企業が多く挙がるのではないでしょうか。これからの時代は、一つの会社で定年まで勤め上げるのは稀だと言われています。とはいえ、最初の会社は重要です。一定のスキルを身に付けることができる会社なのか、見極めが必要となります。ある程度企業名が思い浮かんだら、どんな大学の出身者が多く入社しているのか調べてみてください。

 以前も話しましたが、私の高校時代の志望は弁護士。司法試験に多く合格者を出している大学が難関大学に限られていることを知り志望校を変えました。私大文系だったので、早稲田か慶應、中央大学などの法学部に合格しなければ将来は開けないと、一途に思い込んでいました。その後の模試の第一志望はすべて早稲田大学。そのおかげで一年間、授業も模試のレベルも、早稲田大学を標準として取り組みました。結果として、自然と「早稲田のレベルが当たり前」という環境に体が馴染んでいたことになりました。

 さて、2年生の皆さんです。私と一緒に令和4年に蕨高校に来た皆さんには、是非ともそれぞれの進路希望を実現してもらいたいと強く願っています。今は11月。まだまだ共通テストまで1年以上もあります。難関大学を目指す上で最も重要なのは、一度学びのレベルを下げてしまうと、上げるには相当のエネルギーが必要になるということです。修学旅行が終わり、本格的な受験準備に入る今、志望校を可能な限り高く設定し、その環境に体を馴染ませておくことを強くお勧めします。

 教職員一同、皆さんを応援しています。一緒に頑張りましょう。

第64回 強歩大会 校長あいさつ

 おはようございます。

 強歩大会の当日を迎えました。天候が心配されますが、雨が降る前にしっかり走って、ゴールまで駆け抜けたいと思います。

 この強歩大会は、本校の伝統行事です。体を鍛えるとともに、心を鍛える。どんな困難にも負けない強い精神力を育むことを目的としています。

 また、お互いのゼッケンに書かれてあるように、本校の強歩大会は「競う」のではなく、「強く」と書いて「強歩」としています。誰かと競争することが目的ではありません。ライバルは自分です。自分に勝つことが重要です。それぞれ、自己ベストを目指して頑張ってください。

 さらに、体調管理が重要です。水分補給をお願いします。また、コースの途中でおかしいなと思うことがあったら、近くにいる先生方に教えてください。

 それでは、みんなで協力して、強歩大会を成功させましょう。

 頑張りましょう。

第2学年 学年集会 校長より

 2年生の皆さん、修学旅行お疲れさまでした。本日は修学旅行の振り返りを行うということですので、引率団の団長として、一言感想を述べさせていただきます。

 まずは、皆さんの日ごろの行いが功を奏し、日程のすべてにおいて、天候には大変恵まれました。

 初日の平和学習をはじめ、2日目、3日目の様々な体験活動、そして最終日の自由行動と、皆さん一人ひとりの思い出に残る素晴らしい修学旅行になったのではないかと思います。

 特に初日の平和学習では、ひめゆり平和資料館や平和祈念資料館において、メモを片手に熱心に資料を読む皆さんの姿が印象的でした。バスガイドの方からも「こんなに熱心に資料を読んでくれる高校生は珍しい。感動した」とお褒めのことばをいただきました。

 折しも世界に目を向けますと、皆さんもご存じのとおり、様々な場所で、実際に戦争が起きています。75年前に実際に地上戦が行われた沖縄で、戦争について、平和について改めて、自分のこととして考える機会を得たことは、大変重要なことではないかと思います。

 修学旅行を終えた皆さんは、いよいよ、自らの進路実現について、真剣に向き合うことと思います。「大学進学の先を見すえて目標は高く」と言いますが、大学や学部を考える前に、まずは皆さん一人ひとりが、どうすれば平和な世の中を持続していけるかを、改めて、自分のこととして考えていただきたいと思います。皆さんが設定する皆さん自身のミッション、使命の立て方によって、自然と皆さんが志望すべき大学・学部も絞られてくるのではないかと思います。今回の沖縄修学旅行の経験を、ぜひとも、皆さんの進路実現に活かしていただきたいと思います。

 頑張りましょう。

第2回学校説明会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校の第2回学校説明会にお越しくださいましてありがとうございます。私からは、本校に入学された皆さんが送るであろう「蕨高生の1日」をイメージしていただけるよう、3つのキーワードをもとにお話をさせていただきます。

 第1のキーワードは「Wの挑戦」でございます。

 本校は文武両道。本校の生徒は学習にも、部活動にも、学校行事にも手を抜きません。お手元の学校案内の11ページに、令和5年度の合格実績がございますが、北海道大、東北大など、難関国公立大学に11名、早慶上理にのべ51名が現役合格を果たし、現役進学率は90.6%となっております。卒業生は文武両道を実践しながら、高い実績を残しております。

 この成果を支えているのが、「蕨高ビジョン」と「カリキュラム」です。学校案内は3ページになります。蕨高ビジョンは「文武両道」を学年目標に落としこんだものです。すべての教職員がこのビジョンを共有し、挑戦し続ける「蕨高生」を育成しております。そしてカリキュラム、教育課程です。本校の教育課程はリベラルアーツを重視しており、2年生まで共通のカリキュラムとなっております。

 また、本校の授業の多くが生徒同士の「対話」を取り入れたものとなっております。授業では自分で考えることが重視されており、「対話」、つまり発信する機会がどの授業にもあることで、自ら考え、行動する力が自然と身に付くよう工夫されております。

 さらに、本校では外部の専門家を招いた「蕨高セミナー」を年4回程度開催しており、講義を聞いた生徒が、探究的な学びにつなげていくきっかけとしております。こうした学びの機会が日常的にあるのも本校の特色となっております。

 第2のキーワードは「グローバルリーダー」でございます。

 本校の目指す学校像は「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」と掲げております。本校は普通科に加えて外国語科を設置しており、国際交流が盛んでございます。

 まず外国語科ですが、4技能をバランスよく習得し、英語をツールとして、広い世界でチャレンジし続けられる人間の育成を目指しております。

 次に国際交流ですが、毎年多くの留学生が本校で学んでおり、今年度は中国から受け入れております。皆母国語の他に英語が堪能で、こうした留学生とともに過ごすことで、本校の生徒もおおいに刺激を受けております。

 夏休みの海外短期派遣では、今年はオーストラリアに28名の生徒を派遣しました。現地校での交流のほか、サザンクロス大学との連携も実施しました。また、県立高校グローバルリーダー育成プロジェクトを利用して、今年度は3名の生徒がシンガポールでのプログラムに参加します。その他、大使館との連携事業や、中国やインドネシアと結んだオンライン交流等様々な機会を設け、グローバルリーダーの育成に努めております。

 第3のキーワードは「大学進学の先を見据えて目標は高く!」でございます。

 学校案内は10ページをご覧いただければと思います。

 本校では「キャリアプラン」という、3年間を見通して作成した学校独自のテキストを生徒全員に配付しております。学習ガイダンスや勉強力研究、大学研究などを通じ、自らの進路希望の実現に向けた心構えが、自然と育まれるよう計画されております。

 また、1年生対象の社会人講演会や、2年生対象の卒業生との懇談会、進路決定直後の3年生から体験談を聞く受験速報会など、卒業生や先輩の全面的な協力を得た各種の進路行事が充実しております。個人面談や模試分析、通常補講や長期休業中の補講など、生徒一人一人に寄り添った「個別最適な学び」の充実にも力を入れております。

 いかがでしょうか。文武両道の蕨高校で実力を蓄え、「挑戦する蕨高生」として、入れる大学ではなく、本当に自分が学びたい大学へとチャレンジする、そんな高校3年間を、ぜひとも私たちと一緒に過ごしていただきたいと思います。

 それではこの後、本校の職員や生徒から説明が続きます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

2学年修学旅行 学年集会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。いよいよ、明日から修学旅行が始まります。修学旅行委員の皆さんを中心に、十分準備してきたことと思います。ありがとうございます。

 さて、皆さんが作成した『修学旅行のしおり』を読ませていただきました。

 中でも、修学旅行委員の皆さんのメッセージからは、「意欲的に行動しよう」「周りの人が気付かなかった発見をたくさんしよう」「自分から行動する精神をもって修学旅行を楽しもう」など、この修学旅行の成功にかける熱い思いが伝わってきました。

 修学旅行は学校を離れて行う探究的な学びの機会でもあります。「探究」という以上は、皆さん一人ひとりが予め「問い」を立てることが何よりも重要です。

 先日の学年集会でも、生物の学びについてお話がありましたが、様々な対象に対して「なぜこうなっているのだろう」や「どうすればこのようにならなかったのか」、また、「将来に備え、どのような備えをしておくことが必要か」など、出発前に必ず、各自で「問い」を立てておくことをお願いしたいと思います。

 そして現地では、その問いに対する解を求めて調べたり、また多くの人々から直接話を聞いたりするなど、アクティブに行動してもらいたいと思います。

 今回は私も引率団の団長として参加します。お互い健康に留意して、素晴らしい修学旅行にしていきましょう。以上で校長あいさつを終わります。

修学旅行のしおり 校長のことば

 修学旅行では、独自の歴史文化、自然、平和教育など、学校生活では得難い新たな視点を学ぶことが重要です。今回の訪問先の沖縄は、東西1,000km、南北400kmもの広大な海域に、大小160余りの島々が点在しています。そして、美しい自然とともに、太平洋戦争の惨状を今に伝える多くの戦績が残されています。ぜひとも、沖縄を五感で体験し、生きる力、未来を創造する力を育んでもらいたいと思います。

 また、学校を離れた貴重な学びの機会です。一人ひとりが「なぜ」という問いを立てるとともに、答えを求めて様々な方々から貴重なお話を伺うことができるよう、課題意識を強く持って参加してもらうことを希望します。

『蕨高たより』第161号 蕨高生に伝えたいこと

 駐日欧州連合代表部は「ヨーロッパハウス」と呼ばれ、南麻布にあります。ここで、6月に一人の卒業生に会いました。

 本校57期の彼女は、外国語科で剣道部に所属していたそうです。現在は一橋大学大学院2年生で、環境問題を扱うグループの代表を務めており、この日は駐日欧州連合大使のジャン=エリック・パケ氏の隣で、日本の若者代表として、地方自治体の首長を相手に英語でプレゼンをしていました。まさにグローバル人材として成長していて頼もしいと感じました。イギリスでの留学体験をもとに「若者たちの声で世界を変えたい」と考え、活動を続けているとのことでした。

 蕨高校の卒業生は、世界を舞台に活躍しています。

 「大学進学の先を見据えて目標は高く!」本校の進路指導のキャッチフレーズを思い出しました。蕨高校生にも大きな夢を描いてもらいたいと思います。

前期終業式 校長講話

 おはようございます。今日は前期の終業式です。ちょうど1年の折返しとなります。皆さんと過ごした前期を振り返って、校長として感じたことを話したいと思います。

 それは、何事も「基礎・基本」が身に付いていることが重要だ、ということです。

 部活動の大会や公演は、皆さんの活躍ぶりを直接見るため、応援に出かけるようにしています。特に3年生の最後の大会や最後の公演の場合、上達ぶりが伝わってきて、改めて、3年間しっかり活動すると上手になるものだと思いました。

 次に、ではなぜ上手になるのかを考えました。当たり前のことかもしれませんが、3年間の練習の中で、その種目の「基礎・基本」の技術が身に付くことにより、公式戦で、文化部は公演で、日ごろの成果を発揮できているのではないかと気が付きました。

 ポイントは「基礎・基本」が身に付いていることである。改めて感じました。

 ところで、7月の模試の結果が返却されたことと思います。まず、各学年とも、例年並み、あるいはそれ以上の数の成績上位者がいるようです。その一方、なかなか成果が表れない生徒も少なからずいるようです。今日は前期の終業式です。来週からの後期に向け、そんな皆さんにお願いしたいことがあります。

 もう一度、皆さんの学習上の「基礎・基本」の定着状況を確認してみてください。

 私が浪人を経験していることは以前にもお話ししました。浪人生は何をするのか。当たり前のことですが、「基礎・基本」が身に付いていないから浪人しているのです。浪人生が行うこと。それは、「基礎・基本」の学び直しです。

 『進路のしおり』の「受験体験記」でも難関大学に合格した多くの卒業生が言っているのが「順序を間違えるな」ということです。例えば英語。いきなり長文読解ができないのは当たり前。まず単語。次に文法。それから長文読解。この順序を守ることが重要。これはつまり「基礎・基本」の定着の話とつながります。

 模試の問題は多くが初見、初めて見る問題です。「基礎・基本」が身に付いていなければ、結果が付いてこないのは当然のことです。しかしひとたび「基礎・基本」が身に付くと、これまで見たことがなかったような、よい成績が返ってくることがあります。そうなると、フェーズが一気に変わります。志望校は今のままでよいのか。もっと上げたほうがいいのではないか。経験をもとに言えば、このフェーズ・チェンジは劇的に起こります。「蕨高生は難関大学を目指すべき」「大学進学の先を見据えて目標は高く」とはそういうことです。「基礎・基本」の定着状況を意識しましょう。そして、来るべきフェーズ・チェンジにしっかり備えていただきたいと思います。

 最後にこれは断言しますが、皆さんには、難関大学で学ぶ資質が備わっています。その資質は、全国の精鋭たちが集まる難関大学で過ごす4年間で、さらに磨きがかけられます。大学選びに妥協は禁物です。今の模試の結果はあくまで今のもの。皆さんの力を正しく映したものではありません。自信を持って「行きたい大学」、難関大学に挑戦していきましょう。

陸上競技部 関東大会壮行会 校長より激励

 まずは、関東大会出場おめでとうございます。

 先ほど紹介がありましたが、松下君は9月26日に熊谷で行われた令和5年度県民総合体育大会兼埼玉県高等学校陸上競技新人大会兼関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会県予選の男子円盤投げで8位となり、来月21日から埼玉県で開催される関東大会に出場するということです。陸上競技部としての関東大会出場は、昨年度に引き続き2年連続ということになります。

 日ごろの練習の成果が実を結び、勝ち取った関東大会への出場だと思います。陸上競技部は、これまでも多くの卒業生が素晴らしい実績を残している歴史と伝統を誇る部活動です。多くの卒業生も応援しています。関東大会でも、これまで培ってきた実力を遺憾なく発揮してもらいたいと思います。

 頑張ってください。応援しています。

防災訓練 校長による講評

 おはようございます。今回は地震の後、食堂から出火という想定で、地震直後の身の安全の確保から、校庭に速やかに避難する訓練を行いました。皆さんの避難の様子を見ましたが、点呼完了まで6分8秒でした。概ね速やかに、混乱なく避難ができたのではないかと思います。

 さて、地震直後にまずは、自分の身は自分で守ることが重要という観点から、埼玉県では今年から「シェイクアウト訓練」が始まっています。実際の地震は、皆さんが教室にいるときに起こるとは限りません。どんな場所で地震が起こっても、まずは頭部をしっかり守るなど、身を守る習慣を身につけておきたいと思います。

 また、大きな地震の後は、河川の氾濫による洪水について、心構えを持っておくことが必要です。蕨市の洪水ハザードマップは、3年生の昇降口に掲示されていますが、それによると、荒川水系の河川の氾濫により、本校は1メートルから2メートルの浸水が想定されています。校舎の2階以上に避難することが必要になります。

 さらに、帰宅に備えて、家族と連絡を取る手段についても、改めて一人ひとりが確認しておいてください。

 災害はいつ起こるか誰にもわかりません。こうした防災訓練の機会に、しっかりと自分のこととして理解を深め、準備しておくことが必要です。よろしくお願いします。

第25回校内スピーチコンテスト(2023) 校長あいさつ

Hello everyone.

I will give you a quick speech in English.

It's great to be able to express your own thoughts in English.

Last year, our school had three short-term international students from Austria, France, and Thailand.

All three were able to speak English in addition to their native language. Although Japan is not an English-speaking country, I think they came to Japan with confidence because they could speak English.

In today’s world, you can communicate with people in other countries if you can speak English.

Beyond today's speech contest, there is a global stage waiting for you to play an active role.

I wish you the best.

Thank you.

 

 皆さん、こんにちは。英語で挨拶をします。

 英語で自分の考えを表現できることは、大変素晴らしいことです。

 昨年、本校では、オーストリア、フランス、タイと、3名の短期留学生を受け入れました。

 3名とも、母国語のほかに、英語を話すことができました。

 日本は英語圏ではありませんが、彼らは英語が話せることで、自信を持って日本に来たのではないかと思います。

 英語が話せることで、世界中のどの国にも行くことができます。

 今日のスピーチコンテストの先には、皆さんが活躍するグローバルなステージが待っています。

 頑張ってください。

48期35歳合同クラス会 来賓挨拶(校長)

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。この度は、本校48期の皆さまの合同クラス会の開催、誠におめでとうございます。

 皆さんの高校入学は2004年、平成16年と伺っております。外国語科が設置されて11年目に入り、当時の坂巻・鈴木両校長のリーダーシップのもと、テンプル大学との連携協定や、文部科学省のSELHIの指定など、現在に続くグローバル人材育成の礎を築かれたのが、まさに皆さんが過ごされた3年間だったのではないかと思います。

 皆さんが高校3年の秋には、本校の創立50周年の記念式典が行われました。当時作成された創立50周年の記念誌は、そのボリュームもさることながら素晴らしい内容で、B棟正面に設置された記念の銅像とともに、往時を知る教職員、生徒の皆さん、同窓会の皆さんの創立50周年を祝う意気込みが伝わってまいります。

 さて、現在の本校ですが、素晴らしい学校となっております。何よりも素晴らしいのは生徒です。現在の3年生は65期。以下、66期、67期と続いております。本校創立時の入学生が1期生ですから、本校は今年で創立67年目ということになります。

 この春卒業した64期生も、大変素晴らしい進路実績を残してくれました。国公立大学現役合格件数105件は、61期生の110件に次ぐ、本校歴代2位の実績でございました。おかげさまで現在の本校は、国公立大学に現役で100名以上合格させる公立高校として、広く認知されております。

 ところで申し遅れましたが、私は本校24期の卒業生です。私のころは国公立大学の現役合格は難しく、20数名という状況でした。試みに、創立以来の国公立大学の現役合格件数を調べてみましたが、しばらくの間は同様の状況が続いておりました。

 変化が起きたのはまさに皆さんの代、48期です。48期は40名が国公立大学に現役合格を果たしています。当時は、本校の歴代最高の合格件数だったのではないかと思います。高校3年生のときに創立50周年をお祝いした学年が、蕨高校の歴史上最も多く国公立大学の現役合格を果たしたことになります。以降、創立60周年を祝った58期が60件、61期が110件と、現役合格件数を増やしてきております。

 現在の蕨高校の躍進は、48期の皆さんの頑張りから始まったと言っても過言ではないと思います。校長として改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 このように見てまいりますと、周年行事で同窓会の皆さまをはじめとする本校の関係者が本校を盛り上げていくことで、意気に感じた生徒たちがしっかり結果を出していくという、本校の「勝利の方程式」の存在も見て取れるところでございます。次の創立70周年は、4年後の令和9年を見込んでおります。本日ご出席のすべての同窓会の皆さまに、来たる創立70周年に向けたご尽力を賜りますようお願い申し上げ、あいさつに替えさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。

第67回蕨高祭 閉祭式 校長あいさつ

 皆さん、蕨高祭お疲れ様でした。

 まずは、今年の蕨高祭の準備をリードしていただいた、文化祭実行委員会の皆さん、生徒会本部役員の皆さん、ありがとうございました。

 中庭を使った本格的な蕨高祭は、令和元年の第63回から4年ぶりということで、恐らく皆さんは、誰も通常の蕨高祭を経験したことのない、いわば手探りの中での企画や準備だったのではないかと思います。

 しかしながら、卒業生である私からみても、今年の蕨高祭は大成功だったのではないかと思います。

 蕨高祭の中心に中庭があり、文化部をはじめ、様々な団体がパフォーマンスを披露しました。コンテンツの豊富さと、パフォーマンスのレベルの高さが印象的でした。そもそも、文化祭の主役は文化部ですが、各教室などでの発表も含め、質の高い日ごろの成果をしっかり伝えることができたのではないかと思います。中庭のステージを支えていただいた放送委員会の皆さんもありがとうございました。

 また、各クラスによる取組も、アイデアに溢れる斬新な企画が多くありました。食品は総じてその質が担保されていて、美味しいものが多かったように思います。ゲームなどの企画も、装飾も含め工夫が凝らされており、お客様の長い列ができたクラスが多く見られました。

 先ほどは4年ぶりと言いましたが、往々にしてピンチはチャンスとなるものです。今年の第67回の蕨高祭は、これからの蕨高祭の新たなスタンダードとなると思います。66期、67期の皆さんには、伝統を受け継ぐとともに、来年は是非とも今年を超える蕨高祭をつくっていただきたいと思います。

 最後に、高い気温の中での様々な業務や、毎日遅くまで残られて生徒の指導にご尽力くださいました先生方、ご協力を賜りました保護者の皆様、同窓会の皆様、久しぶりの蕨高祭での営業で、おいしい食事を提供してくださいました学食の皆様、そして開催を温かく見守ってくださいました地域の皆様にも、この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 そしてこの後は後夜祭です。お祭りはまだまだ続きます。最後までしっかりと駆け抜けて行きましょう。以上で校長あいさつを終わります。

第67回蕨高祭パンフレット 校長あいさつ

 第67回蕨高祭にお越しくださいましてありがとうございます。

 蕨高祭は、毎年文化祭実行委員会の生徒によって改訂される『蕨高祭攻略本』をもとに、各参加団体が企画・準備を進めています。一連の工程は生徒の手によって進められており、本校の『創立50周年記念誌』は、先輩から後輩に受け継がれるこの工程を「継ぎ足しを重ねて、年々旨みを増していく秘伝のタレ」と評しています。

 今年のテーマは「奪われた青春を取り戻せ~そうだ いつかのあの場所へ行こう~」です。新型コロナウイルス感染症5類移行後初めての蕨高祭となります。ご来校の皆様には、ぜひとも楽しい時間を過ごしていただきたいと思います。この蕨高祭をご覧になり、生き生きと活発に活動する生徒の姿を見て、本校のすばらしさを感じ取っていただければ幸いです。

第67回蕨高祭 開祭式 校長あいさつ

 皆さんおはようございます。第67回蕨高祭が始まります。

 まだまだ油断はできませんが、長かったコロナ禍を経て、今年の蕨高祭は、通常の形で開催することになりました。

 この二日間は、多くの中学生や、保護者の皆様の来場が見込まれます。私たちは、お客様をお迎えする立場ですので、必要に応じてマスクを着用するなど、感染防止対策には、引き続き万全を期していきたいと思います。

 さて、コロナ禍で学校が臨時休業となったのは3年前、令和2年のことでした。皆さんは、中学校の3年生、2年生、1年生だったのではないかと思います。特に65期の皆さんの多くは、中学生のときに、高校の文化祭を見ることなく、志望校を決めたのではないかと思います。

 今年の蕨高祭のテーマは、「奪われた青春を取り戻せ〜そうだ、いつかのあの場所へ行こう〜」です。コロナ禍明けの通常開催の蕨高祭にかける、皆さんの熱い想いのこもったテーマだと思います。

 存分に楽しんで、記憶に残る蕨高祭にしていきましょう。

 最後に、本日も明日も、かなり気温が高くなることが見込まれます。熱中症対策をしっかり取ることが必要です。皆さんはお客様をお迎えする立場ですから、まず皆さん自身が水分補給など、十分な熱中症対策を取り、体調管理に万全を期してください。よろしくお願いします。

 それでは、楽しんでいきましょう。以上で校長挨拶を終わります。

第1回学校説明会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本と申します。本日はお暑い中、本校の第1回学校説明会にご出席を賜りありがとうございます。

 本日は、中学3年生とその保護者の皆様にご出席いただいております。現在の中学3年生は、この後2024年に高校に入学し、現役で進学すると、2027年に大学1年生、順調に行けば、2030年に大学4年生。大学院等への進学もございますが、多くの方が就職活動に忙しい、ということになると思います。

 2030年。皆様にとっても、聞き覚えのあるキーワードなのではないかと思います。

 実は、現在の学習指導要領は、2030年の社会を生きる子どもたちを想定してつくられています。「子どもたちの65%は将来、今は存在していない職業に就く」や「今後10年~20年程度で、半数近くの仕事が自動化される可能性が高い」などの予測を、皆様も一度はお聞きになったことがあるのではないかと思います。その2030年に、今この会場にいる中学3年生の皆さんは、先頭を切って就職活動に挑んでいくということになります。

 それでは、その2030年に向け、皆さんは高校、大学を通じて、どのような力を身につけていけばよいのでしょうか。

 東京大学の鈴木寛教授は、AI時代に求められる能力としてわかりやすく、「想定外」「板挟み」「修羅場」、この3つを乗り越える力であると言われています。これは、一つにまとめると「調整力」、または「交渉力」と言い換えてもよいかもしれません。

 中学生の皆さんも、チャットGPTなどの所謂「生成AI」についてご存じの方も多いと思います。これまでの仕事では、資料などをつくる際、「完成度は7割でいいから早くつくれ」と言われてきました。仮に今後、この「7割の完成度」をAIが行うとなると、資料作成はこの時点から始まることになります。わずかな修正で完成となり、飛躍的に時間と労力が短縮されます。職員の人数も削減されていくでしょう。このようにあらゆる事務作業をAIが代替していく時代にあって、最後に必要となるのは、人と人の間をつなぐ「調整力」、または「交渉力」ということになるのではないかと思います。

 それではここで改めて、私たち蕨高校の教育について紹介させていただきます。恐れ入りますが、お手元の学校案内を開き、3ページをご覧ください。

 本校の「目指す学校像」は「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」でございます。本校の生徒はほぼ100%、高校卒業後の進路として、大学進学を希望しております。いわゆる旧帝国大学や、早稲田大学・慶応大学などの難関大学を志望する生徒も多くおります。本校は、この進路希望を「文武両道」、学習にも、部活動にも、学校行事にも全力で取り組むことで実現するということを、学校全体として目指しております。

 さらに、本校は外国語科を併設していることもあり、国際交流が盛んです。これらを踏まえ、「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」ことを、「目指す学校像」に追加しております。

 高校3年間、「文武両道」を貫いて高いレベルの進路希望を実現することは、決して簡単なことではありません。そのための具体的な方策として、本校では「蕨高ビジョン」を定め、学年ごとに、共通の目標を立てております。このことにより、学校が一丸となって、目指す学校像の実現に取り組む体制を構築しております。

 合言葉は「Wの挑戦」です。「W」が二つあるわけですが、その一つは「挑戦する蕨高生」、「蕨」のローマ字の頭文字の「W」です。もう一つの「W」は二つのこと、「確かな学力」と「困難に負けない強い精神力と困難を切り抜ける柔軟な発想や思考力」を身に付けることを示しています。

 先ほどお話しした「AI時代に求められる能力」としての「想定外」「板挟み」「修羅場」の3つを乗り越える力は、本校の「文武両道」の3年間で、学習はもとより、皆さんが希望して参加する「部活動」や「学校行事」における委員会活動などを通じてこそ、本当の意味で身に付けることができると考えます。

 最後に「カリキュラム」についてお話しします。普通科のカリキュラムは、文系・理系に分かれるのは3年次のみで、1・2年生では共通のカリキュラムとなっています。文系にあっても理系の科目を、理系にあっても文系の科目をしっかりと学習することで、国公立大学など、進路選択の幅を広げることができます。また、外国語科では、外国語科の専門科目を1年生で週8時間、2・3年生で週10時間確保しています。将来、グローバルな場面で「調整力」「交渉力」を発揮できるよう、外国語を使った高いレベルのコミュニケーション能力を身に付けていきます。

 冒頭でお話しさせていただいた「2030年」は7年先です。AIが今以上に普及し、当たり前になり、なくなる仕事も徐々に明確になる中、新しい仕事も増えてくると思われます。しかしながら、こうした未来の変化に対し、情報を集めて予測を立て、しっかりと備えていくことが大切であると考えます。

 高校はどこも同じではありません。「Wの挑戦」を掲げる蕨高校は「文武両道」、AI時代に求められる能力である「調整力」「交渉力」を本当の意味で身に付けることができる環境を、皆様に提供してまいります。

 それではこの後、本校の職員や生徒から、さらに詳しく本校の特長について説明させていただきます。ぜひとも、本校を皆様の高校選択の一つに加えていただきますようお願いいたします。私からは以上です。よろしくお願いいたします。

同窓会会報『紫霞55号』巻頭挨拶文

 5月の新型コロナウイルス感染症の5類への移行もあり、少しずつ様々な行事が動き出しています。本校は外国語科を設置しており、国際交流事業が盛んです。海外への渡航による交流事業はコロナ禍を受け、中止を余儀なくされてきましたが、いよいよ今年は、オーストラリアへの短期派遣事業を再開します。7月下旬から8月上旬にかけ、28名の生徒をオーストラリア東部のコフスハーバー市に派遣します。学校を代表して派遣される生徒には、十分な事前学習を行い、充実した研修を行うことを期待しています。

 また、昨年12月に春日部高校で開催された「エンパワーメントプログラム」では、同窓会から手厚いご支援を賜りました。私も視察に行きましたが、国内の大学で学ぶ外国人留学生が、生徒4、5名の班につく形で3日間、英語のみで行われるリーダー育成のプログラムでした。一定の成果を挙げることができたのではないかと思います。

 今年の1年生は67期ですが、本校で初めて「一人一台端末」を導入しました。多くの授業で活用しています。これからさらに研究を深め、授業改善につなげてまいります。

 この春卒業した64期生も、国公立大学の現役合格件数は、本校歴代2位の105件と健闘してくれました。24期の私のときは24名でしたので、近年の蕨高生の頑張りには目を見張るものがあります。過去を振り返りますと、本校躍進の時期と、創立50周年、60周年の時期に、どうやら強い相関がありそうです。つまり、同窓会の皆様と力を合わせて周年行事を盛り上げていくことで、意気に感じた生徒たちが頑張って成果を挙げる、そんなポジティブな相関関係が見て取れるようです。次の創立70周年は、71期生入学の年、令和9年ごろと思われます。同窓会の皆様と力を合わせ、未来の蕨高生たちの力をさらに伸ばしていく礎を、ともに築いてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

7月全校集会 校長講話

 おはようございます。前期の全校集会を迎えました。明日から夏休みが始まります。1年生は林間学校です。先生方には、本当に数多くの夏期補講を設定していただきました。補講を申し込んだ生徒の皆さんは、しっかり出席して、学んだ内容をものにしていただきたいと思います。

 夏休みを有意義に過ごすポイントは、12日の講演会で久保田先生がおっしゃった通り、朝早く起きて、夜は早く寝るというスタイルを確立することです。この生活スタイルを夏休みの期間中続けることができれば、勝ったも同然です。皆さんの頑張りに期待しています。

 さて、6月に、一人の本校の卒業生に会いました。57期で外国語科卒業といいますから、ちょうど1年生から見ると10期先輩ということになります。場所は、南麻布にあるヨーロッパハウスといって、駐日欧州連合代表部の大使館があるところです。

 当日は、環境に関するEUの考え方に共鳴した日本全国の市町村長さんが集まっていて、各市町村における環境への取組について、若者代表の意見を聞くというイベントが行われていました。本校の卒業生は、ユースNGOの代表として、駐日欧州連合大使の隣で、流暢な英語を駆使してプレゼンを行っていました。市町村長さんたちは、ヘッドホンに耳をあて、同時通訳で彼女の主張に耳を傾けていました。

 彼女は本校では剣道部に所属していました。津田塾大学に進学し、1年間ロンドンに留学したそうです。現在は一橋大学大学院の修士課程2年生で、省庁訪問を経て、来年4月からはキャリア官僚として、日本の発展を支えていく仕事に就くことになります。

 彼女の関心がある分野は安全保障だということです。決してやさしい分野ではないと思いますが、使命感をもって国際社会の課題解決に挑戦していく姿勢に、頼もしさを感じました。本校の「目指す学校像」では、「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」と謳っていますが、実際に卒業生に接してみて、蕨高校の人づくりの方向性に確信を持つことができました。

 ところで、卒業生との懇談会などでは、多くの卒業生から、進学先の大学を選んだ理由として「自分の力を試したかった」という声を聞いています。本校の進路指導では「大学進学の先を見すえて目標は高く」と掲げていますが、同じ努力をするなら「環境にこだわる」ことが大切なのではないかと思います。「蕨高生は難関大学を目指すべき」とよく言われますが、なぜ難関大学を目指すのでしょうか。同じ4年間を過ごすなら、全国から精鋭が集まる環境で、自分がどこまでやれるのか、自分の力を試してみたい。そんな思いを持つ生徒が、少しずつ増えてきているのではないかと思います。考えてみれば、私たちは「Wの挑戦」の旗印のもと、「挑戦する蕨高生」として集まっています。

 いわゆる「生成AI」の普及が進み、将来、どんな職業が引き続き必要で、どんな職業がなくなってしまうのか、本当にわからなくなってきました。10年先のことは誰にもわかりません。だからこそ、自分を成長させてくれる環境選びに妥協せず、目の前の課題に真摯に取り組む姿勢が重要になってくるのだと思います。

 さあ、いよいよ夏休みです。お互いに、ベストを尽くして頑張っていきましょう。

放送委員会 全国大会壮行会 校長より激励

 まずは、第70回NHK杯全国高校放送コンテスト出場おめでとうございます。

 今回出場する朗読部門ですが、昨年度のデータによると、全国から4,958名が都道府県大会にエントリーして、全国大会には294名が参加しています。全国大会に出場するだけで、実に16.9倍の難関を勝ち抜いてきたことになります。

 今月25日からの大会では、芥川龍之介の作品の一節を朗読すると聞いています。テレビのニュースもAIによる自動音声が読み上げている時代ですが、人の心に残る「温かい朗読」というものは、今後も変わることなく残っていくのではないかと思います。

 全国大会に出場するだけで価値のある大会です。当日は思い切り、自分の力を試していただきたいと思います。頑張ってください。応援しています。

蕨高新聞第162号 「環境」にこだわろう

 生徒が勉強に、部活動に、学校行事に全力で頑張る現在のこの校風は、どのようにしてできたのだろうか。

 蕨高校は一つの箱。どんな中学生であっても、一度この箱に入ると、皆このように全力で頑張るようになるのか。それとも、こうした校風に共鳴した中学生のみ入学してくるので、自然と全力で取り組むことが当たり前になるのか。

 これが「伝統の力」というものではないか。本校は開校以来、生徒、教職員、地域の方など関係する方々の多大なる尽力により現在の校風を築き、生徒はのびのびと高校生活を楽しむことができている。皆様に感謝するとともに、この素晴らしい学びの「環境」を、さらに素晴らしいものにしていきたいと思う。

 さて、昨年11月のFIFAワールドカップは記憶に新しいところであるが、元日本代表の本田圭佑氏の解説も大いに話題になった。その本田氏が、今年3月の近畿大学卒業式でゲストスピーチを務め、次のように述べている。

 夢を叶えるために必要なことは「環境にこだわれ」ということ。成果が出せない人は環境にこだわっていない。環境にこだわらないでめちゃくちゃ頑張っている。サッカーで言えば、レベルの高いいい環境で毎日練習をすることで、いい習慣が当たり前になる。

 皆さんは夢を叶えるため、日々学習に取り組んでいる。志望校の選定に際しては、ぜひ「環境」にこだわってほしい。皆さんの夢を叶えるよい授業、よい仲間、よい実績が揃った大学はどこなのか。

 「大学はどこも同じ」では決してない。皆さんの夢を叶える「環境」にこだわってもらいたいと思う。

芸術鑑賞会 校長の話

 皆さんこんにちは。

 前期の期末考査、それから先週の土曜日は模擬試験と、大変お疲れさまでした。また、午前中の学校保健講演会では、睡眠の重要性を中心に、夏休みの計画的な過ごし方について、科学的なエビデンスに基づく貴重なお話を伺うことができました。しっかり計画を立てて、夏休みに臨んでいきたいと思います。

 さて、芸術鑑賞会ですが、今年は音楽鑑賞ということで、シエナ・ウインド・オーケストラの皆様にお越しいただいております。

 この本校の芸術鑑賞会も歴史は古く、40年以上前の私たちのころからありました。もうずいぶん時間が経ちますので、大抵のことは忘れてしまっているのですが、音楽を鑑賞した芸術鑑賞会のことは、不思議と今でも覚えています。音楽の力は偉大です。皆さんもきっと、本日の演奏が、一生心に残る宝物になるのではないかと思います。

 また、本日は、本校の吹奏楽部とのコラボレーションも用意されているとのことです。シエナ・ウインド・オーケストラのメンバーにも、本校吹奏楽部の卒業生がいらっしゃると伺っております。吹奏楽部は昨日の球場応援に続いてのステージとなりますが、プロのオーケストラとのコラボレーションということで、大変楽しみにしております。

 それでは、演奏を楽しんでまいりましょう。よろしくお願いいたします。

第2回PTA・後援会合同役員会 校長挨拶

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はPTA・後援会の第2回合同役員会ということでお集まりいただきありがとうございます。

 学校の方は、ちょうど昨日から期末考査一週間前となっております。また、本日の午前中には、2年生を対象とした「卒業生との懇談会」が行われました。卒業生は本校62期で、現在大学3年生がが中心とのことです。目の前に憧れの大学に通っている卒業生がいて、質疑応答の時間も十分に取られておりました。2年生にとっては自らの進路を考える上で、大きな励みになったのではないかと思います。

 さて、進路と言えば現在、7月2日(日)までということですが、指導部の皆さんのご配慮により、オンラインによるPTA進路講演会が視聴可能となっております。皆さんは、すでにご覧になられたでしょうか。すべての学年を対象とした内容になっております。私も先日視聴させていただきました。

 特に3年生、65期生は、旧課程による入試の最後の学年ということで、仮に浪人すると新しい教育課程による入試を受けることになります。全国的なキーワードは「安全志向」。ただ、この講演会では、だからこそ蕨高生には、みんなが敬遠する難関大学に合格するチャンスがあると説いています。

 この講演会では、難関大学として15の大学名を挙げています。旧帝国大学を中心とした国公立大学が12校、早慶をはじめとした私学が3校となっています。安易に進路確定をした結果、再受験を考えている学生の声として、「大学の授業のレベルが易しすぎる」「遊んでいる学生が多く流されてしまう」「ただ訳すだけの語学の授業についていけない周囲の学力の低さにがっかり」などを挙げ、危機感を募っています。その一方で、難関大学入学生の声として、「意欲ある人が凌ぎを削った上で集まって来た中で勉強できる環境」「トップクラスの教授が教えに来てくれている」「ゼミで偉大な卒業生と接点が持てる」などを挙げ、授業そのものや仲間、実績が優れた環境であることをアピールしています。

 実はこのことは、本校の中でも課題となっております。64期生の実績では、国公立大学現役合格件数105件、GMARCH現役合格件数345件となっておりますが、次の課題として、旧帝大や早慶などの難関大学を希望する生徒をいかに合格させていくかについて、取組を始めております。本校の進路指導のキーワードは「大学進学の先を見据えて目標は高く!」でございます。午前中の卒業生からも、2年生のうちから高いレベルの志望校を設定したことで、「間に合わない」と感じて勉強を頑張り、結果として現在の大学に合格できたという声を聴きました。多くの生徒がメモを取りながら聞いていた様子が印象的でございました。

 この講演会でも「受験は団体戦」と強調されております。保護者の皆さまと課題を共有するとともに、子どもたちの学力向上や進路の実現に向け取り組んでまいりたいと存じます。以上で挨拶を終わります。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

第1回学校評価懇話会 校長挨拶

 改めましてこんにちは。校長の山本でございます。委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中、本校の第1回学校評価懇話会にご出席いただきありがとうございます。

 さて、本日は第1回ということで、お手元にございます令和5年度当初の、本校の学校自己評価システムシートについて、その概要を説明させていただき、委員の皆様からご意見を賜りたいと存じます。

 本校の目指す学校像は、「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校」でございます。この実現に向け、本校では、3つの重点目標を定めております。このシートでは、この重点目標ごとに、3つの領域を設け、1年間の取組を整理しております。

 さて、この春卒業した64期生は、国公立大学現役合格件数105件と、本校歴代2位にあたる素晴らしい成果を残してくれました。しかしながら、私ども教職員としては、もっと第一志望校に合格させることができたのではないか、との思いもございます。授業改善や生徒の進路実現、また、よりよい学校経営に終わりはございませんが、昨年度いただきましたご意見を踏まえ、更なる改善に取り組んでまいりたいと考えております。

 本日は委員として、生徒の代表、保護者の皆さまの代表に加えまして、生徒を本校に送り出していただく中学校の校長先生や、生徒の進学先となる大学の先生、また日ごろ大変お世話になっている地域の方にもご出席いただいております。是非とも、様々な観点から、忌憚のないご意見を賜りますようお願いいたします。

 それでは、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

第1回学校評議員会 校長挨拶

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校の第1回学校評議員会にご出席いただきありがとうございます。

 はじめに、令和5年度当初人事異動でございますが、5名が退職、4名が転出し、初任者3名を含む11名の職員を新たに迎えております。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、令和5年度の本校でございますが、おかげさまで順調な滑り出しを見せております。この春卒業した64期生が、国公立大学現役合格件数105件と、本校歴代2位の実績を残してくれたこともあり、3年生を中心に、生徒たちは旺盛な学習意欲を見せております。

 5月13日の土曜日には第1回の学校公開を行い、多くの保護者の皆様や、中学生やその保護者の皆様に、本校の授業を見ていただきました。多くの授業でプロジェクターなどのICT機器が使用されている他、1年生の授業では、国語や地理総合、数学や英語の授業などで、今年はじめて導入した一人一台のタブレット端末を活用した授業が行われております。私も実際に授業を見学しましたが、生徒はみな端末の操作に習熟している様子でございました。

 また、文武両道の本校では、部活動も大変盛んでございますが、多くの部活動で3年生最後の大会や公演が行われ、引退した生徒が気持ちを切り替えて、進路実現に取り組んでおります。

 本日はこの後、昨年度末に皆さまからいただいたご意見を踏まえて作成した今年度の学校自己評価システムシートにつきまして説明させていただきます。また、15時50分からは引き続き、多目的室にて学校評価懇話会でお世話になります。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

第67回運動会 閉会式 学校長の言葉

 皆さん、運動会お疲れ様でした。

 本日は天候に恵まれ、多少風が強くなってきましたが、皆さんの意欲的な取組のおかげで、すばらしい運動会を実施することができました。

 団対抗男女混合リレーで強さを発揮したピンク団をはじめ、みんなよく頑張ったと思います。また、開会式のバトン部の演技は迫力があり、よく揃っていました。練習の成果がしっかり発揮出来たのではないかと思います。また、吹奏楽部の皆さんの演奏も素晴らしいものでした。そして、放送委員会の皆さんも、的確な進行をありがとうございました。

 本日は、最後まで諦めない全力疾走・全力の競技、そして競技者と応援者が一体となった運動会を見ることができました。特に、新しい種目である団対抗綱引き、団対抗男女混合リレーは、ともに実力が拮抗し、大変見応えがありました。私も本校の卒業生ですが、今振り返っても、学年を超えた交流は部活動に限られたものでした。皆さんはこうして、部活動以外の場でも学年を超えた交流の機会があり、羨ましく思っています。

 今回は天候の乱れもあり、予行の時間も取れない中でしたが、みなさんは、ルールと時間を守り、円滑に競技を行ってくれました。「さすが蕨高生」だと思いました。この素晴らしい伝統を今後も伝えていってほしいと思います。

 結びにあたり、準備や進行にご尽力くださいました部活動をはじめとする生徒の皆さんや先生方に改めて心から感謝を申し上げ、学校長の言葉といたします。ありがとうございました。

第67回運動会 開会式 学校長の言葉

 おはようございます。校長の山本です。ようやく、第67回運動会を開催することができました。ご準備くださいました生徒の皆さんや、保健体育科の先生をはじめとする先生方に、お礼を申し上げたいと思います。

 皆さんご存じのとおり、「文武両道」を掲げる本校にとって、日ごろの体育の授業の成果を発揮する運動会は、大変重要な学校行事です。今年は新たに綱引きやリレーに「団対抗」が導入されました。各団における、学年を超えた一致団結が求められます。団の成績も、各クラスの成績に反映されますので、ぜひとも全力で取り組んでいただきたいと思います。

 本日のグランドのコンデションも万全ではありません。思わぬ事故が起こることも予想されます。また、午後は風が強くなるとの予報も出ています。部活動の公式戦を控えている皆さんも多いと思います。怪我がないよう、十分注意していただきたいと思います。

 それではいよいよ始まります。団の成績は第1回目として記録に残ります。大いに楽しんでいきましょう。以上で校長あいさつを終わります。

PTA・後援会総会 校長挨拶

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。PTA・後援会の皆様におかれましては、昨年度も大変お世話になりました。コロナ禍の終息が見通せない中、進路講演会をYouTube配信で行っていただいたほか、強歩大会では給水のご協力をいただくなど、制約がある中にもかかわらず、様々な形でご支援をいただきました。

 また、昨年度はオーストリア、タイ、フランスと、3名の留学生の受け入れを行いました。海外への渡航ができない中、生徒にとっては大変貴重な体験の機会となりました。何より、3名とも母国語のほかに英語が堪能で、さらに日本語まで習得しようという旺盛な学習意欲を持っていました。世界の高校生は当たり前のように英語を話すという事実は、多くの生徒にとってよい刺激となったようです。留学生のホームステイにつきましても、ご協力いただきありがとうございました。今年度の留学生の受け入れについてはこれからですが、具体的なお話があった段階で、改めてご相談させていただきたいと思います。

 さて、新年度が始まり、2か月が経過しようとしております。新型コロナウイルス感染症も、今月上旬には5類に移行し、様々な対面による行事の実施が可能になってまいりました。すべてが元通りというよりは、オンラインの活用など、新たに定着した方式とのハイブリッドによる実施となるものが多いのではないかと思います。PTA・後援会の各種行事につきましてもお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。

 学校の近況報告は、この後本校の職員から行わせていただきますので、私からは2点申し上げます。

 1点目は、在日チュニジア大使によるフランコフォニーの授業です。5月17日(水)、外国語科のフランス語選択の生徒を対象に、モハメッド・エルーミ大使本人による授業が行われました。チュニジア共和国はアフリカ北部の国ですが、地中海に面しており、主食がクスクスと呼ばれるパスタであるなど、イタリアにも近い雰囲気を持つ国です。プレゼンはフランス語で行われ、生徒は果敢に質問にもチャレンジしていました。

 2点目は、オーストラリアへの高校生海外短期派遣事業です。先日選考が行われ、28名の生徒が2週間、オーストラリア・ニューサウスウエールズ州のコフスハーバー市に派遣されます。3年ぶりの渡航による国際交流事業となります。本校を代表して参加する生徒には、十分な事前学習をお願いするとともに、派遣期間を有意義に過ごしてもらいたいと思います。

 このように、グローバルな視点を持つ次世代のリーダー育成を掲げる本校も、少しずつ本来の活動を取り戻しつつあります。1年生は一人一台のタブレット端末が導入され、国語や地理総合、数学や英語などで、授業における活用が始まっております。今後研究を進め、授業改善につなげてまいりたいと考えております。

 私からは以上です。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

蕨高校吹奏楽部 第47回定期演奏会 校長あいさつ

 皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、蕨高校吹奏楽部第47回定期演奏会にご来場くださいまして、誠にありがとうございます。

 この定期演奏会も47回ということで、仮に毎年開催されていたといたしますと、第1回は1977年、昭和52年ということになります。本校では、創立20周年記念式典を実施した年にあたります。私は本校の24期生ですので、高校1年生のときに、第4回の定期演奏会が行われていたことになります。まさに、伝統が受け継がれているということで、歴代の吹奏楽部の関係者の皆様に、改めてお礼申し上げたいと思います。

 本日も、会場には多くの保護者の皆様、また、卒業生の皆様や地域の皆様にご来場いただいていることと思います。私も昨年初めてこの演奏会を聴かせていただきましたが、会場の皆様と一体となった素晴らしいステージで、伝統校としての本校の一面を見ることができました。

 生徒たちも一生懸命練習しておりましたので、本日も素晴らしい演奏をお届けできるのではないかと思います。それでは、どうぞ最後までごゆっくりご堪能ください。

『進路のしおり』で自分に合った戦略を立てよう(進路のしおり 巻頭言)

 40年以上前の話なので記憶が定かではないが、浪人経験者の感覚では、本気になってから1年あれば志望校合格はなんとかなるのではないか。現役合格を目指す皆さんであれば、3年生のはじめということになる。では、本校入学後、何をやっておくとよいのか。本校の卒業生である自らの経験も踏まえ、次の3点についてお薦めしたい。

 まずは、「習慣を身に付ける」ということである。

 本校は文武両道。皆さんは、勉強に部活動に忙しい毎日を過ごしていることと思う。放課後は部活動で汗を流している人も多いのではないか。ひとつの提案は、朝の時間の活用である。仮に、7時間の睡眠を確保して午前5時に起床するためには、22時には就寝する必要がある。難関大学に合格した先輩の多くが、朝時間活用の有用性を説いている。「朝しか勝たん」を合言葉に挑戦してほしい。

 次に、「英語力を高める」ということである。

 大学受験は何と言っても英語である。本校に入学してくる生徒のほとんどは、セファールのA2、英検でいうと準2級以上の英語力を持っている。仮に、中学校1年生で英検5級、2年生で4級、3年生で3級を取得すると考える。そうすると高校1年生で準2級、2年生で2級、3年生で準1級を取得できる計算になる。皆さんの多くは入学時点で準2級以上の力があると考えれば、1年生で2級を取得し、2年生で準1級を取得することができる。過去の「受験体験記」によれば、英検準1級を取得すると、大学受験で相当なアドバンテージを得ることができるようだ。流行りのことばで言えば「景色が変わる」ということか。せっかく「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」ことを「目指す学校像」に掲げる本校に通っているのである。すべての皆さんにセファールのB2、英検準1級以上に挑戦することをお薦めする。

 最後に、「進路は自分の頭で考えることが重要だ」ということである。

 本校では1年生から模試を受ける機会が複数ある。その時点での志望校を考えて書くことで、自分の志望が明確になる。決まっていないのであれば、東京大学でもよい。また、大学のオープンキャンパスに出掛けることをきっかけに、志望校について考えてみるのもよい。高く設定した目標校であればあるほど、1年生のうちに行くことをお薦めする。訪れることによって得ることのできる一次情報が必ずある。

 さて、『進路のしおり』である。

 中高一貫校に比べ、私たちは、進路実現の準備を3年間で行わなければならない。だからこそ、戦略が必要だ。しかしながら、その戦略は、常に「自分」とのかけ算である。自分用の戦略、自分に合った戦略でなければ意味がない。その「戦略」を立てるためにこの冊子はある。「受験体験記」は情報の宝庫であるが、これも多くの先輩が言っているように、鵜呑みにするのではなく、自分なりにアレンジすることが重要である。

 この冊子を活用して自分に合った戦略を立てよう。健闘を祈っている。