校長室より
入学式 式辞
式辞
春の日差しが柔らかさを増し、本校の桜の花も咲き満ちてきたこの佳き日に、本校PTA会長様、同窓会会長様をはじめ、ご来賓の皆様並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、埼玉県立蕨高等学校 第69回入学式を挙行できますことに、改めて御礼と感謝を申し上げます。
ただ今、357名に対しまして、入学を許可いたしました。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
本校は、創立69年目を迎える歴史と伝統を誇る高校です。目指す学校像として「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」を掲げ、普通科・外国語科ともに高度な授業、充実した進学補習、きめの細かい進路指導で、生徒一人ひとりの学力向上と進路希望の実現に向けた取組を積極的に推進しております。
さて、新入生の皆さんは、今日から本校で3年間の高校生活が始まりますが、本校での高校生活が充実したものとなるように、三つの心がけをこの機会にお話ししたいと思います。
一つ目は「自分の志を立てる」ということです。先ほどご紹介した、本校の目指す学校像にある生徒の進路希望を実現と謳っているとおり、みなさんも大学への進学を希望しているところだと思います。そこで、単に大学へ進学するという漠然とした希望だけではなく、大学で何を学びたいのか、大学で学んでどのような職業に就きたいのか、も考え大学受験に臨んでほしいと思っています。
そのためには、進んでいろいろな経験を積んでほしいと思います。部活動や学校行事ばかりではなく、学校外での活動など、見聞を広げていってほしいです。まだまだ知らないことがたくさんあります。年齢が上がるにつれて行動範囲も広がります。もしかすると、大学での経験で大きく方向性が変わるかもしれません。自分の志を立てつつ自分自身の可能性を広げていってほしいです。
二つ目も、目指す学校像にある「文武両道」です。部活動、生徒会、委員会、国際交流などにも一生懸命に取り組んでほしいです。理由が3つあります。1つは、部活動等の活動では、クラスや学年を超えて生徒同士の付き合いがあります。その中で先輩・後輩への接し方、コミュニケーションの取り方、相手の気持ちを察することなど、授業だけでは得られない非認知能力の向上の期待ができます。そして1つとして、時間の使い方がうまくなります。いろいろ活動するとなると、勉強の時間が限られてきます。宿題やら明日の予習などを効率よく行わないと終わりません。勉強への集中力が付くようになります。そしてもう1つは、特に部活動では、社会人になっても社会人サークルなどで活動し、一生付き合えるものを得られるかもしれません。仕事のストレスから解放されるような趣味となり、それが身体的・精神的・社会的に良い状態をつくり、生きがいや人生の意義などの将来にわたる持続的な幸福感を得られる、いわゆるウェルビーイングの向上につながるものと考えます。
心がまえの三つ目は「リーダーたるにふさわしい資質・能力を身に付ける」ということです。そのためにも何事にも積極的になってほしいです。コロナ禍の3年間は世界の活動が本当に止まりました。世界を一変させる急激な変化でした。このような急激な変化はこの後も起こるといわれています。南海トラフ地震でも起こったら日本の社会は大打撃を受けるでしょう。そのようなときに、助けを待つ身ではなく、打開していく人材になってほしいです。勉強を軸としながらも、部活動等などに全力で取り組み、汗や涙を流しながら、熱い3年間を過ごして、仲間や先生とともに最後まであきらめることなく挑戦する気概を育んでほしいです。
保護者の皆様におかれましては、お子様のご入学、誠におめでとうございます。9年間の義務教育を終えられて、希望と期待に胸を膨らませ、高校生としての第一歩を踏み出すお子様の姿を目の当たりにされ、感慨もひとしおのこととお喜び申し上げます。これから3年間、私ども教職員一同、保護者の皆様と手を携えて、お子様の成長を支えていきたいと考えています。このご縁を大切にしたいと思います。ぜひ本校の教育方針を十分ご理解いただき、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、3年後の卒業式の際、ここにいるすべての生徒・保護者の皆様が「蕨高校にきて本当によかった」と思えることを心から願い、式辞といたします。
令和7年4月8日
埼玉県立蕨高等学校長 小川 剛
終業式 校長講話
おはようございます。令和6年度の終業式を迎えました。一年を振り返って、皆さんの高校生活は、皆さんの当初の計画通りに過ごすことができたでしょうか。
先週19日の水曜日、1年生の皆さんがスタディサポートに取り組んでいる間、先日卒業した66期による2学年対象の受験速報会が行われました。
進路希望実現の観点から、66期は大変健闘し、旧帝国大学や早慶上理などの難関大学の合格者数がここ数年で最も多いという実績を残しています。本校の進路指導のキャッチフレーズである「大学進学の先を見据えて目標は高く」を実践して成果を上げてくれました。皆さんにとってはまたハードルが上がった形になりますが、みんなで力を合わせて、皆さんにとってよりよい進路実現に向け、頑張っていきたいと思います。
この受験速報会では、卒業生から次のようなことばを聞くことができました。
「目標は高く掲げたほうがよい。目標を下げることはいつでもできる」
「志望校の選定は早ければ早い方がよい。志望校を決めずに勉強しても身が入らない」
「大学を見に行って『ここで学びたい』と強く実感し、本気の勉強がスタートした」
多くの先輩が指摘した「目標を高く掲げることの重要性」については、今月10日の月曜日に行われた蕨高セミナーでも取り上げられていました。
講師の伊藤真さんは司法試験の合格者を多数輩出している受験指導校「伊藤塾」の塾長です。当日は「法学について知ろう~憲法と私たち~」と題して講演していただきました。もちろん憲法の話が中心でしたが、高校生にも応用できる勉強法についても話していただきました。中でも印象的だったのが、「ゴールからの発想~常に目標を明確にする~」というお話でした。現在の自分の状況から発想するのではなく、最初に目標を明確にして、そこから何をすればいいか逆算して考える「逆算思考」が大切だということです。
このことは、4月から新しい学年を迎える現在の皆さんにとって、最も必要なことではないかと私は思います。
3年生になってから、模試の成績を参考に合格できそうなところを志望校にするという考え方は、そもそも間違いなのではないでしょうか。最初に志望校を決めましょう。自分はどんな大学に通いたいのか。自分はどんな大学を母校として人生を歩みたいのか。真剣に考えることが必要です。
その際、高い目標を設定しましょう。自分の可能性は、自分でもわからないものです。思い込みで自分の力に天井を設けたり、自分の能力に蓋をしたりするのは間違いです。
自ら設定した高い目標と、現在の自分の成績との差を縮めていくのが勉強です。そして、66期の先輩が言うように、志望校の選定がなければ本気の勉強は始まりません。私の経験上、蕨高生なら本気になって1年あれば何とかなるのではないかと思います。特に2年生は、この春休みに充分考えて、高い志望校を選定して、「逆算思考」で新学年をスタートしてもらいたいと思います。
文武両道の蕨高校では、部活動と両立しながら受験の準備を進める必要があります。自ら定めた目標達成のプロセスは楽しいものです。春休みに高い目標を定め、楽しい令和7年度にしていきましょう。
バトン部 全国大会壮行会 校長より激励
ただ今紹介がありましたが、バトン部の皆さんは、今月26日に千葉県の幕張メッセで行われる全国大会であるUSA School&College Nationals 2025に出場されるということです。
昨年度に引き続いての全国大会への出場おめでとうございます。
バトン部の皆さんは、1月に東京都の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われた全国高等学校ダンスドリル冬季大会に続き、今シーズン3回目の全国大会出場ということです。
本校は「スーパーラージ」ということで、広いステージいっぱいに展開される、見応えのある、迫力のある演技が期待されます。
26日の全国大会でも、日ごろの練習の成果を大いに発揮して、「蕨高校SPARKLES」の名を全国に轟かせていただきたいと思います。頑張ってください。応援しています。
第66回卒業証書授与式 式辞
早蕨の萌えいずるときを過ぎ、やわらかな大気に包まれたこの佳き日に、令和6年度 第66回蕨高等学校卒業証書授与式を挙行しましたところ、学校評議員 早稲田大学名誉教授 三村 隆男様、PTA会長 成川 瑞枝様、後援会会長 舞原 こずゑ様、同窓会会長 晝間 日出夫様をはじめ、多数の御来賓並びに保護者の皆様の御出席を賜り、かくも盛大に開催できますことに、改めてお礼と感謝を申し上げたいと存じます。
66期の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。皆さんが本校に入学されたのは令和4年4月。コロナ禍による影響がようやく収まりを見せはじめ、様々な学校行事も、本格実施に向け動き出しました。本校の伝統行事である臨海学校の精神を受け継いだ第1回林間学校を、厳しい自然環境の中実施し、成功に導いたのは、66期の皆さんでありました。
令和5年度の蕨高祭の後夜祭では、皆さんが中心となった文化祭実行委員会の発案により、校庭から本格的な打ち上げ花火が上がりました。また、野島前会長率いる生徒会本部役員の尽力もあり、夏の制服にポロシャツが試行として導入されました。花火であれポロシャツであれ、自分たちのアイデアを、周到な準備や粘り強い交渉を経て実現する皆さんの姿勢は、大変頼もしく、素晴らしいものでありました。
さわらび会館前の「考える人」の像に象徴されているように、「自ら考えて行動する」姿勢は、蕨高生の伝統として引き継がれています。卒業生の皆さんも、自らの実践を通じて、しっかりと後輩にバトンを渡すことができたのではないかと思います。
さて、本日、この蕨高校を旅立っていく皆さんに、校長として最後のお話をしたいと思います。それは「自分の好きなことを見つけ、仕事にしてほしい」ということです。
令和4年4月、皆さんの入学式で、私は「三つの心がけ」の一つとして「自分の志を立てる」という話をしました。
人は誰しも社会で果たすべき使命、役割がある、とりわけ重要なのは職業である、どんな職業を志すか、どんな生き方を志すか、たった一度きりの人生を賭けて何を実現したいのかを考えて、人生を構想せよ、こんな内容です。
卒業のときを迎えました。皆さんは今、自らの人生の構想を、どのように描いているでしょうか。
たった3年間ですが、社会は大きく変わろうとしています。AIが社会に浸透し、様々なデスクワークを、効率的に進めることができるようになってきました。一方で、医師や看護師などに代表される「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる職業は、今後ますます重要になると言われています。
私たちのころは、大学を出て「なんとなくホワイトカラー」と呼ばれるような就職も、それなりに許されてきたように思いますが、今後はそうもいかなくなるようです。この人材は何ができるのか、どんな「スキル」を持っているかが問われてくる、そんな声も聞こえてくるようになりました。
もちろん、皆さんが今後進んでいく大学は研究の場であって、就職の予備校ではありません。しかしながら、何ができるのか、「スキル」を身に付けるということについては、より意識的である必要があるのではないかと思います。
蕨高校は今年度、アントレプレナーシップ教育、いわゆる起業家教育に取り組みました。主に1年生が参加しましたが、重要な示唆がありましたので共有したいと思います。
変化の激しい時代にあっては、未来の正確な予測は難しい、こうした時代に起業、新たに事業を起こす場合は、まず、自らの手持ちの資産、例えば自分が続けていて楽しいこと、好きなことから発想を広げていくことがむしろ強みとなる、こんな指摘でした。
アップルの共同創業者の一人であった故スティーブ・ジョブズ氏も、2005年6月のスタンフォード大学の卒業式におけるスピーチで、次のように話しています。
「皆さんも大好きなことを見つけてください。仕事は人生の一大事です。やりがいを感じるただ一つの方法は、素晴らしい仕事だと心底思えることをやることです。好きなことが見つからないなら、探し続けてください。絶対に、立ち尽くしてはいけません。」
ここまで、「自らが果たすべき使命」の話から職業、そして、好きなことを仕事にすることの重要性について話をしましたが、何事も「言うは易く行うは難し」です。好きなことを見つけるのは実は難しいものです。皆さんの先輩として、自らの経験を踏まえ、一つだけアドバイスをします。それは「自分が好きなことを見つける上で、成長することによって見えてくるものがある」ということです。
私事で恐縮ですが、私は大学で弁論を扱うサークルに在籍していたこともあり、将来はジャーナリストを目指して就職活動に励みました。大学4年の夏、第一志望であった某放送局が不合格となりました。仲間の中には、あえて大学を留年し、再チャレンジする者もいましたが、不合格となった瞬間、全く未練がない自分に気が付きました。その後も紆余曲折があり、最終的に教職に就くことになりますが、結果として教職は私にとって天職でした。しかしながら、高校時代はもとより、大学でもほとんど関心が持てず、この職業の魅力に気付くことができませんでした。
今振り返って見ると、それは自分が未熟であったためでした。教職のすばらしさに気が付く力が不足していました。大学の4年間で成長して、ようやく魅力に気付く力を得ることができた。そういうことだったのではないかと思います。
まとめます。皆さんには、大学生活を通じて、自分が好きなこと、仕事にできることを見つけてほしいと思います。一方で、皆さんが未熟なままでは気付かないことがあります。皆さんの本業である大学での学び、研究にしっかり取り組んで、皆さんが成長することで、自分が本当に好きなことに気付く力を身に付けてほしいと思います。
頑張ってください。応援しています。
ここで、保護者の皆様に申し上げたいと存じます。これまで本校の教育に御理解と御協力を賜りありがとうございました。お子様がこのように立派に成長され、新しい人生に旅立つ逞しい姿に、心から祝福を申し上げます。卒業は、本人の努力の結果であることは言うまでもないことですが、それを支えた御家族の皆様の力強い励ましがあったおかげだと思います。このことに対し、心から祝意と敬意を表したいと存じます。
結びに、本日御臨席を賜りました皆様に重ねてお礼申し上げますとともに、66期卒業生348名の前途洋々たる人生を心から祈念し、式辞といたします。
令和7年3月14日
埼玉県立蕨高等学校長 山本 康義
努力を惜しまず更なる成長を(『蕨高新聞』第165号 巻頭言)
66期の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
私は皆さんの入学と一緒に蕨高校に着任し、皆さんと一緒に、人生で二度目の蕨高校での3年間を過ごしました。皆さんと共に過ごした3年間は大変充実した楽しい時間でした。皆さんはいかがだったでしょうか。
さて、高校を卒業する皆さんは、より上級の学校へ進学する者、また、私と同じように捲土重来を期す者、様々いらっしゃることと思います。卒業を祝い、餞のことばを贈りたいと思います。
「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道だと思っています」
今年の1月22日に米国の野球殿堂入りを果たしたイチロー氏が、2004年に262安打の年間最多安打記録を樹立したときに発したことばです。
66期の皆さんの蕨高校での3年間は、勉強にも、部活動にも、学校行事にも手を抜かず、全力で取り組む蕨高生としてのお手本そのものでした。自らの成長を信じ、努力を重ねる姿に、報道で出会ったイチロー氏のことばが重なりました。
この3年間、様々な蕨高校の卒業生と出会いましたが、多くの方から共通して、高校生のときには思いもよらなかった「とんでもない」遠いところまで来てしまったという思いを聞かせていただきました。
人生は長く、そして未来は明るく、皆さんの可能性はまさに無限大です。これまで同様、卒業後も、自らの更なる成長を期し、小さな努力を積み重ねていってほしいと思います。
創立70周年を成功させよう!(生徒会誌『さわらび』第62号校長のことば)
『さわらび』は2回創刊している。
最初の創刊は昭和36年3月。昭和32年創立の本校の歩みを残す「校誌」として、主に教職員の手によって編集されている。
2回目の創刊は昭和39年3月。通巻4号が生徒会誌1号として新創刊されている。この号から生徒の手による編集となり、現在に至っている。
24期の私は卒業時に『さわらび』20号をいただいた。卒業生の期数と卒業時の『さわらび』の号数の差は4。66期卒業時の今号は62号。一致している。
さて、『さわらび』は生徒会誌であるから、令和6年度の生徒の様子は様々な記事によって明らかとなる。「校誌」としての歴史もあることから、ここでは、学校全体の動きやできごとについて、掻い摘んで遺しておこうと思う。
まず、令和6年度、蕨高校は文部科学省の「DXハイスクール」の指定を受けた。11月1日には講師に映画・CM監督の大澤広暉氏を招き、「デジタル情報社会を生きる〜あるハリウッド映画・CM監督の場合〜」と題して講演していただいた。また、14日の県民の日には、早稲田大学・芝浦工業大学を訪問し、DX大学見学会を行った。
次に、県教育委員会と連携して、アントレプレナーシップ教育を行った。9月11日には1年生を対象に、早稲田大学から教授や学生を招き、ワークショップを行った。10月22日にはこれも1年生を対象に、3名の起業家を招いてパネルディスカッションを行った。
学校の公式インスタグラムを立ち上げ、8月20日に最初の投稿を行った。フォロワー数は11月28日現在、1700件を超えている。
進路指導の一環として、7月31日に東北大学へ大学見学ツアーを行い、9名の生徒が参加した。
オーストラリアへの海外派遣研修は、7月27日にブリスベンに向け出発した。29名の生徒が参加し、ホームステイをしながら現地校の学生と交流した。8月31日・9月1日の蕨高祭では、PTAの国際交流部と連携し、参加した生徒が概要を報告した。
外国語科の第二外国語「フランス語」選択者を対象に毎年行っているフランコフォニー(仏語圏大使館員による出前授業)は、今年は6月7日にコートジボワール大使館の職員による出前授業が行われた。
5月11日の第1回を皮切りに、「学校公開」として年7回、本校の授業を公開した。今年は新たに「校内見学ツアー」を設け、図書館や学食も案内し、好評を博した。
昭和32年の創立以来、共学校として、お隣の旧浦和市の県立浦和高校に「追いつけ、追い越せ」をキャッチフレーズにがむしゃらに頑張ってきた蕨高校も、令和9年に創立70周年を迎える。新年度からの準備期間は2年間。生徒会会員の皆さんの更なる奮闘を大いに期待する。
66期の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。後輩たちの頑張りを、一緒に応援しよう。
蕨高校、永遠に幸あれ!
「人生を変えた一冊」を見つけよう(図書館報『若い樹』第100号 校長のことば)
図書館報『若い樹』100号おめでとうございます。
1973年度まで年2回発行だったようです。創刊号は1960年6月25日に『図書館月報』として発行され、第10号から「若い樹のようにすくすく伸びるように」との思いから『若い樹』と改名されたとのことです。
図書館には第1号からありました。「発刊のことば」を書いたのは、須田修敬さん。冒頭の一文を再掲します。
「心の栄養ともいうべき図書、それを沢山収蔵してある“知識の宝庫”とも云うべき図書館より、館報第一号として「月報」の名において水無月の今日、委員や他の人々の努力、協力により皆さんのもとにお配り出来ますことを大変嬉しく思います。」当時の蕨高生の図書や図書館に対する思い入れがストレートに伝わってきます。
初めて『若い樹』と名乗った第10号は1962年7月発行。「編集後記」には、「いままでは『月報』という名前でしたが、編集委員の希望により『若い樹』と改めました」とありました。生徒主体の編集スタイルであったようです。
特筆すべきは1981年11月に発行された第53号です。「特集 活躍する女流作家」として4人の女流作家を取り上げ、実際に曾野綾子氏、永井道子氏には図書委員がインタビューを行い、誌面を構成しています。当時の図書委員会の行動力には驚くばかりです。
教職員が登場する場合は、お薦めの図書の紹介が多いようです。そこで、私も「人生を変えた一冊」は大袈裟ですが、本を一冊紹介したいと思います。
『カンカラ作文術 プロが教える合格文章の書き方』。著者は毎日新聞社局長(山崎塾塾長)の山崎宗次氏。すでに絶版になっているようです。
蕨高校を卒業し、浪人を経て大学に入学した私は、弁論を扱うサークルに入りました。大学3年になり、就職活動を始める時期になりました。漠然と、社会問題を扱うテレビや新聞などのメディアへの就職を考えていた私に、サークルの先輩が勧めてくれたのが、自身も所属していた山崎塾でした。
かなり以前の昭和の話ですが、NHKのドラマ「事件記者」に登場する「ヤマさん」という記者がいます。その「ヤマさん」のモデルとなっていたのが、著者の山崎宗次さんでした。私や先輩が所属していたサークルの先輩というご縁もありました。
こうして私は、山崎塾の20期の塾生となり、放送局や新聞社から内定を勝ち取るべく勉強を始めました。塾では塾長から幹事を命ぜられ、同期約60人のとりまとめも任されました。ところが、私は、山崎塾最後の塾生となってしまいました。
私が大学4年の7月、塾長はゴルフ場で倒れ帰らぬ人となりました。52歳でした。
この夏の就職試験でマスコミは全敗。11月になって、併願していた教員採用試験の合格が知らされました。ところが卒業直前の3月になって、夏に不合格だった毎日新聞から2次募集の誘いを受け、すでに公務員内定と断った上で面接を受けたところ、記者職の内定を得てしまいました。
最終的には蕨高校の恩師の一言が私の背中を押し、教職を選択しましたが、あれだけ憧れていた新聞社の記者職の内定を辞退した背景には、塾長の急逝が大きく影響していたのかもしれません。
ということで、私は塾長から教わったマスコミ就職試験合格の極意「カンカラ作文術」を手に、国語の教員として教壇に立つことになりました。私が塾長から学んだ作文術のエッセンスは、今回紹介する『カンカラ作文術』に書かれてあります。塾長への謝意と敬意をこめて、高校の後輩である皆さんに、その概要を伝えます。
本書には「合格の秘訣は『カンカラコモデケア』に尽きる」とあります。
「カン」は感動の「カン」。よい題材が感動を生む。ふだんから感動的なエピソードを仕込んでおくことが重要。
「カラ」はカラフルの「カラ」。頭のいい人はカラフルな文章を書く。カラフルな表現を心掛けろということです。
「コ」は今日性の「コ」。「今日性」というくせ者を利用せよ。「くせ者性」を逆手に取れということです。
「モ」は物語性の「モ」。斬新な発想で読者を引き込む一流のストーリーテラーになれということです。
「デ」はデータの「デ」。数量や日時などのデータは文章が引き締まり信憑性が増す。準備しておけということです。
「ケ」は決意。問題を浮き彫りにして、自分ならこうするという一大決心を表明することが重要。
「ア」は明るさ。明るい作品は読む人を楽しくさせる。スポーツなど、題材には明るいものを選べということです。
皆さん自身の「人生を変えた一冊」を見つけることを期待しています。
第2回学校評価懇話会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校の第2回学校評価懇話会にご出席を賜りありがとうございます。
さて、令和6年度も、林間学校や蕨高祭、修学旅行など、多くの学校行事を生徒の皆さんが主体となって実施することができました。
この学校評価懇話会は、今年度の学校運営について、生徒の皆さんにも、委員の一人として意見を求めるものです。ぜひとも、建設的なご意見をいただくことを期待しています。皆様からいただいたご意見は、令和7年度の学校運営に生かしてまいりたいと存じます。
ここで1点お知らせがございます。埼玉県教育委員会から、本校のスクール・ミッションの案が示されましたので、紹介したいと思います。スクール・ミッションとは、学校の存在意義や期待されている社会的役割、目指すべき学校像を提示したものです。
本校のスクール・ミッションは「進路希望を実現する文武両道の学校として、学習や学校行事、部活動の他、充実した外国語教育や多様な国際交流プログラム等の教育活動を行い、グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人材を育成します」となっております。
今月中に公表されるとのことですので紹介させていただきました。
それでは、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
第2回学校評議員会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校の第2回学校評議員会にご出席を賜りありがとうございます。
学校の近況でございますが、3年生は家庭研修に入っており、国公立大学の二次試験や私立大学の入試に向け、追い込みをかけているところでございます。多くの3年生が引き続き登校して勉強しておりますので、学習スペースの提供や質問等への対応など、最後までしっかりサポートしてまいりたいと思います。
さて、この後の学校自己評価システムシートの説明でも触れますが、本校は今年度、いくつかの新たな取組を行ってまいりました。
デジタルなどの成長分野を支える人材を育成するDXハイスクールですが、今年度は早稲田大学や芝浦工業大学を訪問したDX大学見学や、「映像×DX」をテーマとした講演会などを実施しました。年末には日本薬科大学で行われた生徒探究活動発表会で、演劇部の生徒がポスターセッションを行うなど、その成果の一端を発表しました。
アントレプレナーシップ教育、いわゆる起業家教育では、教育委員会と連携したワークショップや、実際の起業家3名によるパネルディスカッションなどを行いました。
3年目となるチーム県立高校オンライン講座では、本校の授業を他校の生徒に提供し、他校の授業を本校の生徒が受講する取組を行いました。本校の様子は朝日新聞にも取り上げられました。
本日は、こうした取組も含め、本校の1年間の教育活動を皆さまに評価していただきます。よろしくお願いいたします。
最後に、県教育委員会が定める、本校のスクールミッションについて説明させていただきます。本校のスクールミッションは、「進路希望を実現する文武両道の学校として、学習や学校行事、部活動の他、充実した外国語教育や多様な国際交流プログラム等の教育活動を行い、グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人材を育成します」となっております。今月中に公表されるとのことですので、皆さまにも予めご了承いただきたいと思います。
それでは、本日はよろしくお願いいたします。
第4回学校説明会 校長あいさつ
皆さんおはようございます。校長の山本でございます。
私立高校の入試も始まっている中、また大変お忙しい中、本校の第4回学校説明会にご参加くださいましてありがとうございます。公立高校の出願を控えておりますので、中学3年生の皆様にとりましては、出願校を決めるまさに最終段階を迎えていらっしゃることと思います。また本日は、中学2年生の皆様もご参加いただいていると聞いております。本校にご関心を寄せていただき、ありがとうございます。
さて、先日アメリカでは、トランプ大統領が就任しました。報道によれば、今や世界中が、彼の様々な発言に耳を傾け、今後の対応について検討しているとのことです。我が国も今後、このトランプ政権とどのように対峙していけばよいのか、まさに「正解のない課題」に向き合っていかなければならないのではないかと思います。
皆さんが生きていく時代は、このように予測できない未来を前提に、自ら課題を設定し、仲間と協働して知恵を絞り、解決策を提案していく、そんな力が求められてくるのではないかと思います。
皆さんの将来は明るく、まさに無限大ですが、皆さんは高校の3年間、そして大学や大学院などの数年間で、飛躍的に成長するのではないかと思います。皆さんにとって人生で一度きりのかけがえのない3年間。このことに思いを馳せるとき、高校選びはとても大切です。そしてこの高校3年間は、大学へつながる3年間でもあります。皆さんにはぜひとも、この蕨高校を選んでいただきたいと思います。この後本校の職員から詳しい説明がございますので、私からは、本校の理念である「目指す学校像」を中心にお話しさせていただきます。
本校の「目指す学校像」は、「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」でございます。「生徒の進路希望の実現」に「文武両道」というスタイルで取り組むことを特徴としております。
はじめに「進路希望の実現」を掲げておりますので、現状を確認しておきたいと思います。恐れ入りますが、お手元の学校案内の11ページをご覧ください。昨年春の実績ですが、国公立大学102名、うち現役合格93名、早慶上理現役合格67名、GMARCH現役合格348名、現役進学率は92.5%となっております。
「生徒の成長」という点に目を向けますと、大学はどこも同じでは決してないと考えます。本校では、よりよい学びの環境を求めて難関大学への進学を希望する生徒をしっかりとサポートしております。学校案内には、京都大学以下、難関国公立大学の合格件数をお示しておりますが、生徒の希望を踏まえ、さらに多くの生徒が合格できるよう力を入れております。
本校の授業は、基礎・基本の習得を大切にしており、対話型の形式を多く取り入れております。「授業を聞く」というインプットのみならず、自ら発信するアウトプットの機会を多く設けることで、理解を深める工夫をしております。本校は外国語科を設置しておりますが、普通科も含め、英語の指導には特に力を入れております。現在の3年生は、6割を超える生徒が英検2級以上の資格を持っており、およそ50名の生徒が準1級を取得しております。
また、「文武両道」を掲げる本校は、部活動や学校行事、委員会活動等が盛んです。多くの生徒がこれらの活動に積極的に参加し、勉強と両立させています。
「目指す学校像」では、「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」と続けておりますが、外国語科を設置する本校は、国際交流活動が盛んです。
ここ数年は毎年留学生を受け入れており、現在は中国、ニュージーランド、ベルギーの留学生が在籍しております。生徒主体の「留学生との交流会」も開かれており、学校生活を通して国際感覚を磨くことができます。オーストラリアへの短期派遣研修の他、県の事業のグローバルリーダー育成プログラムを活用して、3名の生徒がシンガポールに行っています。
外国語科は独自のプログラムとして、1年生を対象に日本語禁止の宿泊研修「イングリッシュ・キャンプ」を行っているほか、第二外国語の授業の一環として、フランス語圏の大使館員による出前授業や、日中高校生オンライン交流などを行っております。
本校の進路指導は「大学進学の先を見すえて目標は高く」を合言葉に、多種多様な進学補講、卒業生の協力による社会人講演会や卒業生との懇談会、きめ細かな個別指導を特徴としております。現在は共通テストを終えた3年生に対して二次試験の出願に向けた個人面談を行っています。「個に応じた指導」が充実しているところも、本校の強みとなっております。
以上、本校の「目指す学校像」をもとに、本校の特長についてお話させていただきました。
最後に、一番大切なことについてお話しします。お手元の学校案内の表紙をご覧ください。冒頭でお話しした進路実績は「本校の総合的な教育力の表れ」と見ることもできますが、こうした実績を支えている生徒は、実は今、皆さんが目にしている表紙のことば「Wの挑戦」に共鳴して本校に入学しています。多くの生徒が「挑戦する蕨高生」になるという、強い決意をもって入学してきます。
いかがでしょうか。本校の目指すところをご理解いただき、是非とも、本校の門を叩いていただきたいと思います。
本日は職員の説明に続いて、授業見学、午後には部活動見学のお時間も用意させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
12月全校集会 校長講話
皆さんこんにちは。12月の全校集会を迎えました。
10月に入って後期が始まって以来、部活動をはじめ、皆さんの活躍には目覚ましいものがありました。バトン部は11月に全国大会に出場し、陸上部は10月に関東大会に出場しました。サッカー部や男子バレー部をはじめ、多くの部活動が県大会に出場し健闘しました。埼玉県高等学校スピーチコンテストは銅賞、英語劇発表大会では、上川杯とベストパフォーマー賞を獲得しました。
皆さんが日ごろコツコツと継続している努力が、次々に花開いて成果を上げている、そんな印象を持っています。
さて、先日、本校野球部のOBと話をする機会がありました。彼はたまたま、9月の秋季大会、南部地区代表決定戦を観戦したそうです。この試合の対戦相手であった浦和実業は、春の選抜で甲子園への出場が見込まれています。本校は1点差で惜敗しましたが、彼はこの試合が接戦で、いかに互角の戦いであったかを、熱く語ってくれました。野球部については、4月の試合で川口市立に敗退した印象が強く残っていましたが、先輩の思いを引き継ぎ、夏の練習や遠征を経て、チームとして「やれる」「できる」という手ごたえを掴んだのではないかと思います。今後の成長に大いに期待しています。
「やれる」「できる」という思いをもってことに臨むのと、そうでないのとでは、得られる結果に大きな差が生まれるのではないかと思います。来月に共通テスト本番を迎える3年生への激励の思いも込めて、最近読んだ『マインドセット「やればできる!」の研究』という本の話をしたいと思います。
「マインドセット」とは、「心のあり方」のことです。この本では、自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらないと信じている「硬直マインドセット」と、人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができると考える「しなやかマインドセット」を対比しています。「硬直マインドセット」の人は、「つまずいたらそれでもう失敗」「努力は忌まわしいこと」と考えていますが、「しなやかマインドセット」の人は、「成長できなければ失敗」「努力こそが人を賢く、有能にしてくれる」と考えているということです。
入試の本番を控え、「失敗できない」と誰もが思っていると思います。部活動などにおいても、試合当日は極度の緊張に見舞われるものです。そんなときは、「しなやかマインドセット」の考え方を取り入れるとよいと思います。「つまずいたら失敗」ではありません。大切なことは、自らの成長です。人間の資質は努力することで伸ばすことができます。ソウルオリンピック七種競技で金メダルを獲得したジャッキー・ジョイナー・カーシーは本の中で「自分はまだまだ伸びると思えば、意欲が湧いて気持ちが奮い立つ」と述べています。
3年生の皆さんには、この「しなやかマインドセット」を身に付け、本番に臨んでもらいたいと思います。皆さんの資質は、努力することによって、どんどん伸ばすことができます。かくいう私も浪人中の11月の模試で英語の偏差値が50を割り込んでいましたが、入試の本番に間に合いました。皆さんはまだまだ成長します。努力を継続してほしいと思います。
ちなみに3年生は現在、50名を超える生徒が英検準1級を取得しており、英検2級以上の取得者は6割を超えています。1,2年生の皆さんも、この「しなやかマインドセット」で勉強に、部活動に打ち込む充実した冬休みを過ごしてほしいと思います。頑張りましょう。以上で校長講話を終わります。
バトン部 全国大会壮行会 校長より激励
ただ今紹介がありましたが、バトン部の皆さんは、11月19日(火)に所沢市民体育館(埼玉)で行われたダンスドリル秋季競技大会関東大会のSONG/POM部⾨ Large編成で2位となり、来年1月12日(日)に、東京都の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われるDance Drill Winter Cup 2025・第十六回全国高等学校ダンスドリル冬季大会に出場されるということです。
まずは、11月に引き続き、全国大会への出場おめでとうございます。
本校はLarge編成ということで、2年生15名、1年生11名のあわせて26名の選手の皆さんが出場されるということです。この競技は、全員で心を合わせた演技が求められるだけに、どの選手にもやりがいのある競技なのではないかと思います。当日の試合では、最も華やかで、最も迫力のあるステージとなるよう期待しています。日ごろの練習の成果を遺憾なく発揮して、全国大会でもぜひ頑張ってください。応援しています。
第3回PTA・後援会合同役員会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。いつも大変お世話になっております。校長の山本でございます。8日金曜日の強歩大会では、保健厚生部の皆様による給水のご支援を賜りましてありがとうございました。おかげさまで、すべての生徒が完走することができました。
さて、しばらく前になりますが、7月23日に、千葉県の幕張メッセで行われた、関東地区高等学校PTA連合会大会に、舞原後援会長とともに出席してまいりました。お手元の資料を基に、概要を報告させていただきます。
開会前のアトラクションでは、千葉県立幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部の皆さんによる演奏に引き続き、柏おやじダンサーズの皆さんによるダンスパフォーマンスが行われました。
開会行事では、主催者挨拶、来賓祝辞に引き続き、大会宣言文が採択されました。
開会行事の後には、一般社団法人スクールポリス理事の佐々木成三さんによる記念講演が行われました。実例に基づいたSNSの危険性や必要な情報判断能力などについてのお話は、わかりやすく、説得力のあるものでした。
一緒に参加していた川口ブロックの校長先生も自校のHPで書いていましたが、「自分には見えていないものが多くあることを知ること、発見力の大切さ」を実感させられた一日となりました。
お手元の資料の裏面に、今回採択された大会宣言文を載せさせていただきました。
上から三つ目の段落でございますが、高校における新しい学習指導要領の実施を踏まえ、子どもたちは、「自律」すなわち自ら立てた規範やルールに従って、自分のことは自分で判断し、しっかりと行動することが強く求められていること、このためには、学校・家庭・地域が連携することが極めて重要であり、保護者と教職員とが協力し、学び合い、高め合ってこそ子どもたちの「自律」が達成されると書かれてあります。
そして、上から六つ目の段落では、子ども・保護者・教職員すべての自己実現のためPTA活動を活性化させていくことをここに宣言すると結んでおります。
「子どもたちのためのPTA活動」という原点を学ばせていただいた思いがいたしました。自分には見えていなかったものが数多くある、発見力の大切さについて、思いを新たにいたしました。
思い起こしますと、私が校長に着任して、蕨高校の1期生から65期生までの、現役の国公立大学の合格件数を調べたことがございました。24期の私の代は24人でしたが、50周年記念式典の年に初めて40人を突破し、60周年記念式典の年に60人を突破したという事実がございます。申し上げるまでもなく、周年行事はPTAや後援会、同窓会や地域の皆様が結集し、お祝いしていただくものですが、そうした大人たちの盛り上がりを意気に感じた生徒たちが、進路実績において結果を残す。私はこれを、蕨高校の「勝利の方程式」と呼んでおりますが、PTAの活動が充実することで、子どもたちによい影響が及んでいるということについて、私は確かな手ごたえを感じております。
お忙しいこととは存じますが、本校のこれまでの流れや状況をご理解いただき、引き続き、子どもたちのために、PTA活動をよりよいものにしていただければと思います。よろしくお願いいたします。
【参考】第70回関東地区高等学校PTA連合会大会千葉大会 大会宣言文
近年は、新型コロナウイルス感染症の影響や世界的規模の気候変動による想定外の自然災害等の脅威にさらされています。また、情報通信技術の進歩に伴う高度情報化社会への急激な変化は、子どもたちの生活に大きな影響を与えています。さらに、令和2年から3年間は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、学校は学習活動や体験活動の自粛を余儀なくされ、その結果、子どもたちの学力や体力、対人関係などへの影響が心配されています。
新型コロナウイルス感染症は、令和5年5月より感染症法上の位置づけが5類へと移行され、日常生活も戻りつつありますが、社会全体を大きく変化させ、学校も含め人々の生活に大きな変化をもたらしたことも事実です。社会においてはデジタル化の波に拍車がかかり、学校においても一人一台の端末が整備される時代となり、ICTの活用で生徒が幅広い視点から自身のキャリアを考える機会が増えました。そのような中、「チャットGPT」などの対話型人工知能(AI)を授業の中で取り入れる取組も進み、学習指導や生活指導に関する指導方法も変わりつつあります。
さて、高校においても新しい学習指導要領が今年度からすべての学年において実施される中、子どもたちは自分を見失わず、『自律』すなわち自ら立てた規範やルールに従って、自分のことは自分で判断し、しっかりと行動することが強く求められています。
このためには、子どもたちだけでなく、学校・家庭・地域が連携することが極めて重要であり、保護者と教職員とが協力し、学び合い、高め合ってこそ子どもたちの『自律』が達成されるのです。したがってこの連携の大切さを今こそかみしめていく必要があります。
本年度、第70回関東地区高等学校PTA連合会大会が千葉の地で開催され、関東地区高等学校のPTA会員が、豊かな自然や環境に恵まれている千葉のポテンシャル(潜在能力)を活かし、学校教育や家庭教育について、地域社会とのかかわりの中から、未来を生きる子ども達のため、持続可能な開発のための教育を見据えながら研究協議を重ねることは大変意義深いものがあります。
子どもたちの健全な育成や教育環境の整備は、喫緊かて不易の課題として、「学び、行動するPTA」を実践し、社会教育、家庭教育の充実と子ども・保護者・教職員すべての自己実現のためPTA活動を活性化させていくことをここに宣言します。
一 子どもたちが時代や環境の多様化へ柔軟に対応できる心や考えを育成する。
一 自らの行動を自律と自立を持って、判断、実行できる資質を身に付ける教育を支援する。
一 親子が相互に意志や気持ちを受け止め、尊重しあう親業の推進を支援する。
一 家庭・学校・地域のそれぞれの役割や立場を意識した教育の推進を支援する。
一 子どもたちをサポートし、親が集い、つながり、学ぶPTAの育成を推進する。
49期35歳合同クラス会 来賓挨拶(校長)
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日は合同クラス会の開催誠におめでとうございます。恩師の皆様におかれましても、ご臨席を賜りありがとうございます。私は本校24期の卒業生でございます。令和4年に着任し、現在3年目でございます。
私事で誠に恐縮ですが、私の知人の職場に本校普通科の49期生の方がいらっしゃるそうです。先日行われたAPEC、アジア太平洋経済協力の担当として、南米のペルーに海外出張に行ったとのことです。本日は残念ながら所用のためご欠席とのことですが、49期生には「グローバルな舞台で活躍」というイメージを強く持っています。
さて、皆さんが過ごされた3年間を振り返ってみますと、皆さんのご入学は2005年、平成17年でした。当時の坂巻校長は、皆さんが1年生の3月に、アメリカ・ペンシルバニア州のテンプル大学と教育連携協定を締結しています。そして、皆さんが2年生だった2006年、平成18年は、新たに鈴木校長が着任され、文部科学省からスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール、いわゆるセルハイの指定を受けるとともに、11月には創立50周年の記念式典を挙行しています。
現在の本校の「目指す学校像」は「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」となっています。こうして振り返って見てみますと「次世代のグローバルリーダーの育成」という本校の原点は、49期の皆さんの代にあったのではないかという思いを強くいたしております。
また、現在の本校は「生徒の進路希望の実現」を第一に掲げております。現状ですが、国公立大学の現役合格は93名、現役進学率92.5%となっております。浪人生も頑張りまして、この春は京都大学に2名が合格しております。
実はこの点も、49期の皆さんが原点ではないかと思われます。私が卒業生と先ほどお伝えしましたが、24期の私の代の国公立大学の現役合格は24名でございました。40名の大台に乗ったのが、皆さんの一つ上の48期、皆さんの49期は52名と、蕨高校始まって以来の50名越えを達成しています。以降、創立60周年の年に60名を超え、令和に入って100名を超えるようになり、現在に至っております。49期の皆さんの頑張りがあって現在の蕨高校があると言っても過言ではないと思われます。
その他近況をお知らせします。臨海学校はコロナ禍を受け中止となり、令和4年度から林間学校として、苗場プリンスに宿泊し平標山に登る内容で実施しています。オーストラリア海外派遣研修は昨年度から再開し、今年は29名が参加しました。学校公式Instagramを今年度から立ち上げ、フォロワー数は1,700名を超えています。夏の制服について、生徒の意見を受け、今年から紺のポロシャツを試行しています。蕨高祭の後夜祭では、文化祭実行委員会の提案で、昨年度は校庭で本格的な打ち上げ花火、今年度はバルーンリリースを実施しました。生徒は昔と変わらず学校生活を満喫しております。
本校は令和9年度に創立70周年を迎えます。50周年を経験した皆さんがそうであったように、周年行事を同窓生の皆様に盛り上げていただくことで、意気に感じた生徒が成果を上げるという「勝利の方程式」も期待できるのではないかと思います。本日の合同クラス会を契機として、一層のご支援を賜りますことをお願いし、あいさつに代えさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。
バトン部全国大会壮行会 校長より激励
ただ今紹介がありましたが、バトン部の皆さんは、今月24日に千駄ヶ谷の東京体育館で行われる、全国大会である第24回全日本チアダンス選手権大会の決勝大会に出場されるということです。
新チームになって初めての全国大会への出場おめでとうございます。
皆さんは、10月に神奈川県平塚市の平塚総合体育館で行われた第24回全日本チアダンス選手権大会関東予選大会を経て、全国大会への切符を手にされました。
高校生編成Pom部門Largeでの出場ということです。ぜひ当日は、広いステージいっぱいに展開する、蕨高校SPARKLESの迫力のある演技を、全国のファンの皆さんに見せていただきたいと思います。日ごろの練習の成果を大いに発揮して、活躍されることを期待しております。頑張ってください。
なお、バトン部の皆さんは、今月19日に所沢で行われたダンスドリル秋季競技大会の関東大会で部門2位となり、1月に東京都で行われる全国大会への出場が決まったとのことです。重ねておめでとうございます。こちらの壮行会は後日改めて行われるとのことです。まずは今週末の全国大会、全力で頑張っていただきたいと思います。
第3回学校説明会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日は大変お忙しい中、本校の第3回学校説明会にお集まりいただきありがとうございます。
さて、今日は11月16日ということで、皆さんの受験校の選択も、いよいよ佳境に差し掛かっているのではないかと思います。実は、本校の高校3年生も、皆さんと同様に、自らの進路希望の実現に向け、追い込みに入っているところでございます。
令和7年度の大学入試は、高等学校の新しい学習指導要領による入試の初年度ということで、新たに「情報Ⅰ」が加わるなど、大学入試共通テストにも大きな変更が見られます。一方、従来のAO入試である総合型選抜に加え、新たに基礎学力テスト型の学校推薦入試が年内に始まるなど、大学入試をめぐる状況は、大きく変化しています。
しかしながら、本校の多くの生徒が第一志望としている、国公立大学をはじめとする難関大学では、引き続き一般入試に多くの定員を設けております。早稲田大学をはじめ、学部によって共通テストを必須とする私立大学も多くあります。
ところで、いささか唐突ですが、アメリカのメジャーリーグ、ドジャースの大谷翔平選手や山本由伸選手の活躍は、皆さんの記憶にも新しいところではないかと思います。ドジャースはワールドシリーズで優勝しましたが、その中心に日本人選手がいる映像を見て、私は改めて、これからの時代は、様々な分野で、世界で通用する日本人が求められているという思いを新たにいたしました。
現在中学3年生の皆さんにとっては、まさにご自身の未来に直結する「自分ごと」であり、これからの高校3年間の過ごし方が、皆さんのその後の人生に大きく影響するのではないかと思います。
本校は「目指す学校像」の中で、「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」と謳っております。これからのグローバルな社会における課題解決に挑む人材には、文理融合、リベラルアーツを身につけることが求められています。リベラルアーツは「教養」と訳されます。様々な科目をしっかり学ぶことが、グローバルな課題解決に挑む人材を育成することにつながるのではないかと考えております。
本校の普通科の教育課程は、2年生まで共通の内容となっており、文理分けは3年生からとなっています。これは、先ほど申し上げた「リベラルアーツ」の考え方に基づくものです。例えば数学は、DX人材育成に欠かせない重要な科目ですが、本校では2年生まで全員がしっかり学びます。冒頭で申し上げましたように、大学入試も様々な改革が行われておりますが、国公立大学をはじめとする難関大学は、引き続き、多くの募集定員を一般入試に充てております。文系の生徒であっても、国公立大学への進学を積極的に選択できるカリキュラムとなっております。
次に、本校の生徒は「文武両道」というスタイルで、部活動・学校行事に全力で取り組む3年間を過ごします。各種委員会活動も活発です。文化祭実行委員会や放送委員会、図書委員会などの活動を通じて、プロジェクトを運営する経験を積み、コミュニケーションの力を高めております。
グローバルな社会で活躍する未来を想定すると、高校の3年間で、語学の力をはじめ、複雑な国際社会を理解する素養を高めておくことが必要となります。
まず外国語科ですが、ディベート・ディスカッションやエッセイライティングなどの、外国語科特有のユニークな授業を通じて、英語4技能を自在に操れるレベルまで高める指導を行なっております。また、第二外国語の授業もあり、フランス語、ドイツ語、中国語など、言語を学ぶことで、国際理解のための視野を広げる学びを展開しております。さらに、英作文やスピーチ、ディベート、英語劇などの各種コンテストへの参加を通じて、英語の応用力を高めるとともに、仲間との絆を深めております。
次に、各種検定試験への支援です。本校の生徒は、普通科を含め、その多くが入学時に英検準2級相当以上の英語力を持っています。英検準1級など、より上位の資格の取得を目指す生徒も多くおりますが、面接対策など、丁寧な個人指導を行っております。
その他、毎年夏のオーストラリアへの短期派遣や留学生の受け入れなど、グローバルリーダーとして活躍するための学びの環境を整えております。
進路指導につきましては、この後進路指導主事から詳しい説明がございます。お手元の学校案内の11ページをご覧ください。この春の合格実績は、国公立大学102名、早慶上理現役67名、GMARCH現役348名、現役進学率は92.5%となっております。国公立大学は難関大学の合格数を示しておりますが、この春は浪人生も頑張りまして、京都大学に2名が合格しました。難関大学を志望する生徒が多くおりますので、一人でも多くの生徒が第一志望に合格できるよう、学校を挙げてサポートしております。
個人面談につきましては、1,2年生は年3回、3年生は年5回実施しています。模試分析によるデータをもとに、一人ひとりに応じたきめ細かなアドバイスを行っています。通常補講や夏季補講・冬季補講は、より高度な内容を扱う難関大学志望者向けのものから、基礎基本の定着を目指すものまで、様々なレベルのものを用意しております。学校で行う補講には、生徒の実態に合ったものが選択できるというメリットがあります。また、本校では1年生対象の社会人講演会や、2年生対象の「卒業生との懇談会」「受験速報会」など、卒業生が生徒の進路選択を、全面的にバックアップしています。
生徒の志を高める観点からは、大学の教員等各界の専門家が直接生徒に語り掛ける「蕨高セミナー」を実施しています。昨年度は年5回実施しました。このように、難関大学の合格に向けた数々の「仕掛け」が充実しているのも、本校の特色となっております。
その他、学校の中には、図書館だけでなく、生徒が自習するための学習室や、進路指導室前や3年生のホームルーム前に置かれた学習スペースが整備されており、毎朝、早い時間から多くの生徒が自分のペースで勉強しています。
いかがでしょうか。蕨高校は文武両道。部活動にも、学校行事にも全力で取り組みながら、教職員や仲間のサポートを受けた環境で確かな学力を身に付け、自ら高く掲げた第一志望の進路を実現する、そんな熱い3年間が皆さんを待っています。グローバルな社会で活躍する皆さんの夢を実現するため、是非とも本校の門を叩いていただきたいと思います。皆さんの挑戦をお待ちしております。
この後、本校の教職員や生徒から、さらに詳しい説明が続きます。よろしくお願いいたします。
第65回強歩大会 校長あいさつ
おはようございます。いよいよ第65回強歩大会が始まります。
この強歩大会の目的は、昔も今も「強い体力と精神力を養う」となっています。
そして、競う方の「競歩」ではなく、強い方の「強歩」大会ですので、ライバルは自分ということになります。皆さんの自己ベストの更新を目指してほしいと思います。
とはいえ、今日は皆さんの日ごろの行いがよかったこともあり、大変快晴に恵まれて、絶好の強歩大会日和となっています。思いのほか、高い気温となることが予想されます。
ぜひ、水分をしっかり取ることを忘れずに行ってください。
また、コースの中で少しでもおかしいと思うことがあれば、近くの先生や仲間に伝えていただいて、少しでも早く対応できるよう、ご協力をお願いします。
それでは、事故がないように頑張りましょう。よろしくお願いします。
第2回学校説明会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校の第2回学校説明会にお越しくださいましてありがとうございます。
さて、本日は中学3年生の皆さんと保護者の皆様が参加されていることと思います。中学3年生の皆さんは、令和7年、2025年に高校1年生、現役で進学されますと、令和10年、2028年に大学1年生、そして、令和14年、2032年に社会人1年生、または、大学院1年生、多くの方がこのような形になるのではないかと思います。皆さんの就職活動が本格化する大学3年生は令和12年、2030年。現在の高等学校の学習指導要領は、この2030年の社会を想定してつくられています。現在ある仕事がなくなっている、あるいは、新しい仕事がたくさん生まれている。こんな話を聞いたことがある人も多いのではないかと思います。
本校では現在、埼玉県教育委員会と連携して、アントレプレナーシップ教育に取り組んでいます。1年生を対象に、9月11日に早稲田大学の教授や学生とワークショップを行い、今月の22日には、3名の現在活躍されている起業家の皆さんをお迎えしてパネルディスカッションを行いました。高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら新しい価値を創造する力など、これからの時代を生きていくために必要な力を育成することを目的として取り組んでおります。
中学3年生の皆さんは、これからの時代を生きていくために必要な力を身に付ける上で最も適した高校、大学を選ぶという切実な課題に直面されていることと思います。高校、そして大学は、どこも同じではありません。皆さんにとって本当にふさわしい選択をしていただく、そのお手伝いの一環として、本日は、蕨高校の特色について、説明させていただきたいと思います。
実は、蕨高校の特色は、本校の「目指す学校像」に集約されています。恐れ入りますが、お手元の学校案内の3ページをご覧いただきたいと思います。
本校の目指す学校像は、「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」でございます。
まず、「進路希望の実現」を真っ先に掲げています。育てたい生徒像は、後半の「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人」でございます。こうした人材は、高校3年間はもちろんのこと、大学での学びもあわせて育成されるものと考えます。であるならば、高校卒業後の大学選びが重要となります。「行ける大学」ではなく、「行きたい大学」で過ごす4年間によって、皆さんの人生は大きく変わってくると思います。そう考えるとき、高校選びがますます重要になってきます。
蕨高校の特色は、中高一貫校では6年間で行っている進路実現に、3年間で、しかも「文武両道」というスタイルで取り組むところにあります。
申し遅れましたが、私は本校24期の卒業生です。蕨高校は私のころから文武両道、私も男子バスケットボール部を引退まで3年間継続し、本校の伝統行事である運動会、臨海学校、現在は林間学校ですが、強歩大会などを通して、人生の土台をこの蕨高校で築いてまいりました。私が聞いたところでは、昭和32年に蕨高校を当時の蕨町がつくる際、お隣の旧浦和市に県立浦和高校があるのであれば、蕨町には蕨高校が必要だということでつくられた、ということです。現在に続く体育的行事は、このような経緯のもと始まったようです。こうした数々の学校行事や部活動を通じて、知徳体のバランスの取れた「生きる力」を育む点は、蕨高校の特色の一つと言えると思います。
私は本校を卒業したのち、令和4年に校長として戻ってまいりました。着任当初に受けた衝撃は、今も忘れることができません。私の母校は、40年のときを経て、素晴らしい学校に変わっていました。わかりやすい例を挙げますと、国公立大学の現役合格件数です。24期の私の代は24人でございましたが、創立50周年の年に初めて40人に達し、創立60周年の年に60人を超え、令和に入って100人を超えるようになりました。つまり、ここ数年で急激に合格実績が向上しているということになります。
こうした合格実績は、えてして独り歩きしがちなものですが、合格実績をその学校の総合的な教育力の成果と捉えるならば、その要因が気になるところです。いったい何が蕨高校を変えたのか。私は当初、「授業がよくなったのではないか」と仮説を立てました。
あれから3年、私は毎年授業を観察しておりますが、本校の教職員の指導力には確かなものがあります。今週もいくつかの授業を見学しましたが、クラス全員取り残すことなく「授業がわかる」領域に引き上げていこうとする、教職員の強い意志を感じました。教職員の「わかる」授業に生徒が信頼を寄せる、その積み重ねが、現在の、勉強も、部活動も、学校行事も頑張る、蕨高校の校風を築いているのではないかと思います。
また、本校は普通科のほかに外国語科を有しており、国際交流活動が盛んです。
まず外国語科ですが、近年の本格的なグローバル化の進展を受け、その重要性がますます高まっています。普通科との最も大きな違いは、「ディベート・ディスカッション」や「エッセイ・ライティング」などの外国語科特有の授業があることです。英語4技能の実力を実際に活用できるレベルにまで高める内容となっております。一方、この春の卒業生が国公立大学に現役で7名合格するなど、大学の合格実績も普通科に引けを取りません。本校の外国語科で学んだ卒業生が、一橋大学の大学院を経て、この春からキャリア官僚として活躍しているなど、うれしいニュースも届いています。
次に国際交流活動ですが、毎年7月にオーストラリアへの短期派遣研修を実施しております。今年も29名の生徒がホームステイしながら現地の学生と英語で交流しました。また、留学生については、今年は中国やオーストリア、ニュージーランドやベルギーから受け入れており、日常的に交流が行われております。
最後に、「次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」観点からは、今年度は文部科学省の「DXハイスクール」の指定を受けており、DX人材の育成に努めております。今年は7月に進路指導の一環として、東北大学のキャンパスツアーに9名の生徒が参加しましたが、それに加えて、11月に早稲田大学と芝浦工業大学へ生徒による先進校視察に行くこととしております。また、DX教育に係る環境整備の一環として、アウトプットに必要な3Dプリンタも複数台、新たに購入しております。
本校普通科は2年生まで共通のカリキュラムとなっており、2年生まで文系・理系を問わず、数学をしっかり学びます。教科情報の授業の充実と併せ、未来のDX人材の育成に取り組んでまいります。
いかがでしょうか。「目指す学校像」に集約された、本校の特色につきまして、その概要を説明させていただきました。本日はこの後、教職員や生徒によるさらに詳しい説明が続きます。お手元の学校案内の表紙にございますように、本校は「Wの挑戦」、挑戦する蕨高生としてアグレッシブな高校3年間を過ごす決意を持った皆さんの入学を歓迎いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
社会人講演会 校長あいさつ
1年生の皆さんおはようございます。
火曜日のアントレプレナーシップ教育パネルディスカッションでは大変お疲れさまでした。3名の起業家のお話を聞いて、皆さんの進路選択の幅も大いに広がったのではないかと思います。また、皆さんの教室には、来月14日の県民の日に、早稲田大学と芝浦工業大学をそれぞれ訪問する「DXハイスクール大学見学会」の募集が掲示されています。一歩踏み出すチャンスです。多くの1年生の皆さんの応募をお待ちしています。
さて、本日の「社会人講演会」は、総合的な探究の時間の「職業研究」の一環として行われるものです。毎年、講師を、皆さんの先輩である、蕨高校の卒業生の方にお願いしています。本日はお忙しい中、本校33期の卒業生である、太田 真樹様にお越しいただきました。
本日は「人との出会いとチャレンジ~これまでのキャリアを振り返って~」と題してご講演をいただきます。
それでは太田様、よろしくお願いいたします。
アントレプレナーシップ教育プログラム パネルディスカッション 校長あいさつ
1年生の皆さんおはようございます。今日は、アントレプレナーシップ教育プログラムのパネルディスカッションということで、蕨市民会館まで集まっていただきました。
さて、「アントレプレナーシップ教育」と言えば、先月11日の水曜日に、ワークショップを体験していただきました。
ワークショップのベースになった「エフェクチュエーション」という考え方には5つの原則がありますが、ワークショップではそのうちの2つ、「手中の鳥」の原則と、「クレージーキルト」の原則について、実際に体験していただきました。
不確実性が高い時代にあっては、「手中の鳥」、まずは手持ちの手段に目を向け、「クレージーキルト」、あらゆるステークホルダーとパートナーシップを模索することが重要である、ということを、体験を通して理解してもらったのではないかと思います。
アントレプレナーシップ教育では、高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら、新しい価値を創造する力など、これからの時代を生きていくために必要な力を育成することが求められています。
本日は、埼玉県教育委員会のお取り計らいで、実際にご活躍されていらっしゃる3名の起業家の皆さんをお迎えし、パネルディスカッションの形式で、起業家の実際について学ぶことができる、貴重な機会を提供していただきました。
本日のパネルディスカッションの主役は、あくまで1年生の皆さんです。先日のワークショップで体験したアントレプレナーシップについて、パネラーの方々の実際のお話を伺いながら、皆さん自身が理解を深める絶好の機会です。本日のパネルディスカッションの内容を我がものとした皆さんが行動を起こし、チャレンジ精神や創造性、探究心などの起業家精神を身に付けることを期待しています。
以上であいさつを終わります。本日はよろしくお願いします。
修学旅行のしおり 校長のことば
修学旅行では、独自の歴史文化、自然、平和教育など、学校生活では得難い新たな視点を学ぶことが重要です。今回の訪問先の沖縄は、東西1,000km、南北400kmもの広大な海域に、大小160余りの島々が点在しています。美しい自然とともに、太平洋戦争の惨状を今に伝える多くの戦績が残されています。ぜひとも、沖縄を五感で体験し、生きる力、未来を創造する力を育んでもらいたいと思います。
皆さんが学んでいる歴史総合の教科書では、150ページに「日本の敗北」として沖縄戦が取り上げられています。なぜこのような悲劇が生まれたのか、また、どうすれば防ぐことができたのか。現地を訪れることにより、皆さん一人ひとりが、こうした問いに対する皆さん自身の答えを見つけることができることを願っています。
前期終業式 校長講話
皆さんこんにちは。前期の終業式を迎えました。
少し前になりますが、先々週の球技大会は大変お疲れさまでした。男子のバレーボールの試合では、初めはお互いに遠慮がちだったチームが、ゲームが白熱するにつれて協力し合うようになり、徐々に互いの絆が深まっていく様子を見ることができました。よく「クラスの絆」「受験は団体戦」と言います。絆は自然に生まれるものとも言えますが、意図してつくることも大切だと感じました。球技大会は素晴らしい。改めて思いました。
さて、これも少し前の話になりますが、7月の模試が返却されたことと思います。皆さんが受けることになる大学入試では、当たり前のことですが、試験範囲があるわけではなく、初めて見る問題に限られた時間で取り組むということになります。「基礎力の定着」が重要であると言われるのはこのためです。皆さんは、現在の時点でどの程度、この「基礎力」が身に付いているのか。これを測るのが模試、ということになります。蕨高生である皆さんであれば、学年を問わず、まずは各科目とも所謂「全国偏差値60」を目安にするとよいと思います。超えていれば一安心ですが、万が一、超えていない科目があった場合、早急に対策を施すことが必要です。次の模試は11月にあります。課題を放置することなく、基礎力の定着に向け、対策に着手してください。
ところで、2年生の皆さんは、7月の模試について、国語の中でも、漢文の成績がよかったという話を聞きました。私もかなり以前に国語の教員をしていましたので、この漢文にちなみ、「塞翁が馬」という故事の話をしたいと思います。
「塞」はとりで、「翁」はお爺さんという意味です。国境のとりでの近くに住んでいたお爺さんの馬が逃げてしまいました。皆が慰めましたが、後に逃げた馬は立派な馬を連れて帰ってきました。また、お爺さんの息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。皆が慰めましたが、そのけがのおかげで、息子は戦争に行かずに済みました。
この話は、一見不幸に思えたことが幸運に繋がることを伝える故事とされています。
先日の蕨高祭では、多くの本校の卒業生が、校長室に遊びに来てくれました。「塞翁が馬」ほどドラマチックな人生ばかりというわけではもちろんありませんが、多かれ少なかれ、様々な体験を経て現在があるというお話を聞くことができました。
皆さんは、「自らの人生」という映画の主人公として、今を生きています。この映画はまだまだ先が長いです。ちょっとした成功や、ほろ苦い失敗など、これからも数多くの経験をすると思います。たった四十数年ですが、蕨高校の皆さんの先輩として言わせていただくと、成功も失敗も「すべての経験が人生の糧となる」というのは本当です。
「塞翁が馬」と同じ意味を表す故事成語に「禍福はあざなえる縄のごとし」ということばもあります。この世の幸福と不幸は表裏一体、何が不幸のもととなり、何が幸せをもたらすかはわからないという意味です。失敗の裏には成功が付いているものです。
特に3年生は、進路実現も佳境に入ります。まさに「人間万事塞翁が馬」です。心配はいりません。皆さんには、球技大会で培ったクラスの強い絆があります。明日から後期です。「団体戦」で乗り切っていきましょう。以上で校長講話を終わります。
陸上競技部関東大会出場壮行会 校長による激励
まずは、関東大会出場おめでとうございます。
先ほど紹介がありましたが、安見君と柴原さんは、令和6年度県民総合体育大会兼埼玉県高等学校陸上競技新人大会兼関東高等学校選抜新人陸上競技選手権大会県予選で、安見君は男子200m、柴原さんは女子走高跳でそれぞれ入賞となり、来月19日から栃木県で開催される関東大会に出場するということです。陸上競技部としての関東大会出場は、3年連続ということになります。
日ごろの練習の成果が実を結び、勝ち取った関東大会への出場です。陸上競技部は、これまでも多くの卒業生が素晴らしい実績を残している歴史と伝統を誇る部活動です。関東大会でも、これまで培ってきた実力を遺憾なく発揮してもらいたいと思います。
頑張ってください。応援しています。
『蕨高たより』第164号 蕨高生に伝えたいこと
弁護士を目指すも私大4校全敗で浪人。法学部に合格できず教育学部に入学。マスコミ就職を目指すも全敗。併願していた流通で内定を得るも、11月にに教員採用試験名簿登載。流通の内定を断って教職に決めるが、卒業直前の3月、夏全滅したマスコミから二次募集の誘いを受け、面接を経て内定。蕨高校の恩師に相談。「お前が教壇に立てば多くの子どもたちが救われる」と背中を押され教職を選択。結果、天職を得る。
ある蕨高卒業生のリアルである。
天職に「気付く」にはそれ相応の時間がかかる。自分の成長を待たないと、真実に気付くことはできないこともある。
進路はどこに決まっても正解。本当の勝負はそこからだ。
萌えいずるものみな強し。ワラビのよいところはその生命力の強さである。どこに行っても楽しく生きる術を身に付けてもらいたい。
第26回校内スピーチコンテスト 校長あいさつ
Hello everyone.
I will greet you in English.
I am not good at English, so I respect all of you who can communicate freely in English.
All of you competing in the recitation category will be tested not only on your English pronunciation, but also on your ability to express yourself with gestures and movements.
I look forward to your passionate performances.
All of you competing in the speech category will be able to move on to the prefectural tournament if you win.
The most important thing is to clearly deliver your opinions.
Do your best, and always make sure to make it easy for the audience to understand.
I wish you success. Thank you.
みなさんこんにちは。
英語で挨拶します。
私は英語が得意ではないので、英語で自由にコミュニケーションできるみなさんを尊敬しています。
朗読部門に出場するみなさんは、英語の発音だけでなく、身振りや動作で表現する能力も試されます。
みなさんの熱のこもったパフォーマンスを楽しみにしています。
スピーチ部門に出場するみなさんは、優勝すれば県大会に進むことができます。
一番大切なことは、自分の意見をはっきりと伝えることです。
ベストを尽くし、常に聴衆が理解しやすいように心がけてください。
成功をお祈りしています。ありがとうございました。
令和6年度起業家教育 「埼玉県教育局アントレプレナーシップ教育プログラム」(ワークショップ編) 会場校あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日は大変暑い中、蕨高校までお運びくださいましてありがとうございます。
さて、本日はアントレプレナーシップ教育、いわゆる起業家教育がテーマでございます。私も、今年の2月に早稲田大学で行われたワークショップに参加して、一足お先に体験させていただきました。
起業家教育と言いますと、例えば「デザイン思考」などが有名ですが、本日のワークショップのもとになるのは、「エフェクチュエーション」と呼ばれる考え方です。詳しい説明はこの後、早稲田大学の島岡先生からあると思いますのでここでは割愛しますが、私はこの「エフェクチュエーション」という考え方について、次の二つの点が特徴的ではないかと考えています。
一つ目は、「不確実性への対処」を前提とした考え方、という点です。変化の激しい現代においては、未来の正確な予測は難しい、では、起業、新たに事業を起こすにはどうすればよいか、ということが、そもそも前提となっています。
二つ目は、エフェクチュエーションは「後天的に取得可能な考え方」という点です。「起業家」と聞くと、アップルの故スティーブ・ジョブズ氏やソフトバンクの孫正義氏、ファーストリテイリングの柳井正氏など、一握りの天才の話、と片付けてしまいがちですが、このエフェクチュエーションは、アメリカで成功した起業家に共通する思考様式を、5つの原則にまとめています。これらの原則は、後天的に学ぶことが可能ということで、誰もが優れた起業家になるチャンスを得ることができるということです。
私のあいさつはここまでということで、後は島岡先生の講義に耳を傾け、実際に授業を受けた本校の生徒たちがどんな反応を見せるのか、私も皆様と一緒に見届けたいと存じます。
それでは、本日はよろしくお願いいたします。
第68回蕨高祭 閉祭式 校長あいさつ
皆さん、蕨高祭お疲れ様でした。
まずは、長い期間をかけて準備いただき、直前の台風10号の接近に伴う各種の変更にも柔軟に対応して第68回蕨高祭を成功に導いてくれた、文化祭実行委員会の皆さん、ありがとうございました。
受付についても雨天を想定し、直前の変更となりましたが、おもてなしの心のこもった生徒の皆さんや教職員の皆さんのご対応は、とても気持ちのよいものであったのではないかと思います。
昨年に引き続き、蕨高祭グッズの販売も行われました。皆さんの多くは大学のオープンキャンパスで経験済と思いますが、せっかく訪れた文化祭の記念になるものを買い求めたいという、来場者のニーズを上手に捉えた試みであったのではないかと思います。
中庭ステージの発表は、直前に体育館に変更となりましたが、参加団体の皆さんのコンテンツのクオリティ、また放送委員会の皆さんの御尽力もあり、大いに盛り上がりました。
そもそも文化祭の主役は文化部ですが、今年もクオリティの高い発表や展示が多く見られました。また、来場した皆さまを楽しませる各ホームルームの取組も、賑やかな装飾以上に、企画の内容に工夫が凝らされたものが多く見られたと思います。
この後、蕨高大賞や新設された校長賞の発表もあるとのことです。どの団体も十分資格があるのではないかと思います。楽しみにお待ちいただきたいと思います。
また、今年も学食に2日間、営業していただきました。もちろんプロですので、当然と言えば当然ですが、天候等をにらんで提供する食事の数を調節して、極力、品切れ等を出さない工夫をされていたようです。特に、食品を扱う団体については、来年度の第69回に向け、大いに学ぶべき点があったのではないかと思います。
皆さんもご存じのとおり、蕨高祭は毎年改善を加え、年々よくなっていくという伝統があります。来年の中心は1年生、68期生だと思いますが、今日からスタートです。よりよい蕨高祭の開催に向け、知恵を絞って大いに工夫していただきたいと思います。
最後に、不安定な天候の中、様々な業務や、毎日遅くまで残られて生徒の指導にご尽力くださいました先生方、ご協力を賜りました保護者の皆様、同窓会の皆様、学食の皆様、清掃や蛍光灯の交換など迅速にご対応いただいた業務の皆さん、そして開催を温かく見守ってくださいました地域の皆様にも、この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
この後はバルーン・リリース、後夜祭と続きます。最後までしっかりとやり遂げていきましょう。以上で校長あいさつを終わります。
第68回蕨高祭パンフレット 校長あいさつ
第68回蕨高祭にお越しくださいましてありがとうございます。
2年生、本校67期生を中心とする今年の文化祭実行委員会が考えたテーマは、なかなか意味深長です。
装飾を中心とした蕨高祭全体の統一テーマは「サーカス」。各クラスをはじめ、文化祭に参加する団体は、この「サーカス」というテーマのもと、デザインを考えています。
一方、ポスターやパンフレットにあるように、第68回蕨高祭のキャッチフレーズは、「NOW OR NEVER‼~風船が飛ぶ前に~」です。本日ご来校の皆さんも、本校のテーマの意味するところについて、一緒に考えていただければ幸いです。
ところで、文化祭実行委員会室がある本校の「生徒会室・部室棟」は、昨年耐震補強工事が行われました。外壁の一部こそ新しく塗装され、明るくなりましたが、そこは伝統校である本校、室内の歴史の重みはしっかりと引き継がれています。
工事竣工後、初めての文化祭実行委員会が中心となって盛り上げる第68回蕨高祭が、いよいよ始まります。皆様にお考えいただいているテーマについても、タイムリミットは「風船が飛ぶ前に」です。存分に蕨高祭を楽しんでいただければ幸いです。
第68回蕨高祭 開祭式 校長あいさつ
いよいよ、第68回蕨高祭が始まります。昨日まで、雨の中、準備を大変ありがとうございました。今、私のスマートフォンの中の天気予報を確認しましたが、今のところ、22時まで降雨はないということです。皆さんの日ごろの行いが功を奏し、奇跡が起きているようです。
ところで、2年前のことですが、本校で行っている35歳の合同クラス会という同窓会の行事があります。そこで、同窓生の方から、「校長先生、校長先生は今でも、蕨高祭の開祭式で、エールを切っているのですか」と質問がありました。「エールって何ですか」と尋ねたところ、「私たちのころは、必ず校長先生は、蕨高祭の開祭式で「フレフレわらび」ということで、エールを切っていましたが、先生もやっているのですか」とのことでしたので、「コロナ禍もあったのでやっていません」と答えました。コロナ禍も落ち着いてきたことと、ちょっと調べてみました。すると、実際に行っていた節があることがわかりましたので、今日はここで、再現してみたいと思います。
起立をお願いします。
私の方で、「フレー、フレー、わらび、それー、はい」と発声しますので、皆さんは「フレ、フレ、わらび、フレ、フレ、わらび」と2回繰り返します。ここで動きが入ります。練習します。まず右手を高く上げてください。ここから「フレ、フレ、わらび」です。もう一度いきます。右手を高く、右腰、左腰、右腰、高く、です。皆さんがありったけの声を上げて、恥ずかしさを忘れて「フレ、フレ、わらび」と唱和をお願いします。今日は時間もないので、「フレ、フレ、わらび」に続いて、「フレ、フレ、蕨高祭」もやります。一発勝負ですから、皆さんのご協力をお願いします。
それでは行きましょう。右手を高く。
「フレー、フレー、わらび、それー、はい」(生徒)「フレ、フレ、わらび、フレ、フレ、わらび」
「フレー、フレー、蕨高祭、それー、はい」(生徒)「フレ、フレ、蕨高祭、フレ、フレ、蕨高祭」
ありがとうございました。
第1回学校説明会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校の第1回学校説明会にご参加くださいましてありがとうございます。
本日は中学3年生の皆様と、保護者の皆様が多く参加されていることと思います。中学3年生の皆様は、本校に入学されますと、令和7年度の新入生、本校の69期生ということになります。本校は昭和32年の開校以来、今年で68年目となりますが、実は、創立70周年を令和9年度に予定しております。つまり、今この会場でお話を聞いていただいている皆様が高校3年生のとき、本校は創立70周年を迎えるということになります。保護者の皆様も含めまして、予めお知らせさせていただきたいと思います。
また、今私が着ている紺のポロシャツでございますが、今年の夏から試行として、生徒が着用しているものでございます。今年2月の学校評価懇話会における「女子の夏服のベストの着用は暑いのではないか」という生徒の思いやりのある意見が発端となり、生徒会や生徒指導部の教職員の検討を経て、試行として始めました。現在の蕨高校は、生徒の意見も取り入れてどんどんよくなっているということで、私も着用して、紹介させていただきました。
本日はこの後、各担当や生徒から、本校の教育内容の詳しい説明がございますので、私からは、本校の特徴について、簡潔に説明させていただきます。
はじめに、本校の「目指す学校像」についてでございます。学校案内3ページをご覧ください。本校の目指す学校像は「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」でございます。
「生徒の進路希望の実現」を掲げておりますので、令和6年度大学入試の合格実績について確認させていただきたいと思います。恐れ入りますが、学校案内の11ページをご覧いただきたいと思います。
国公立大学合格102名、うち現役合格は93名となっております。難関国公立大学の合格件数を挙げさせていただいておりますが、こちらは現役・浪人合わせた数となっております。浪人生も頑張りまして、京都大学に2名合格しております。私立大学では、いわゆる早慶上理が67名、GMARCHが348名となっておりますが、こちらは現役のみの件数となっております。現役進学率は92.5%でございます。現在の3年生も、すべての生徒が現役合格を目指しております。
こうした合格実績は、得てして独り歩きしがちなものですが、私たちはこうした数値を、総合的な学校教育力の成果と捉えております。次に、本校の取組について説明させていただきます。
恐れ入りますが、今ご覧になっているページの左側、10ページ下の「卒業生の声」をご覧いただきたいと思います。東北大学や北海道大学をはじめ、いわゆる難関大学に現役で合格した生徒の声が掲載されておりますが、異口同音に「勉強、部活動、学校行事のすべてに全力で打ち込むことのできる環境」について触れています。目指す学校像にある通り、本校は「生徒の進路希望の実現」に「文武両道」というスタイルで取り組むことを大きな特徴としております。先ほどご覧いただいた93名の国公立大学現役合格者の8割以上は引退するまで部活動を継続しており、部活動をやり切った生徒が合格するという手ごたえも感じております。
学校案内は3ページにお戻り願います。続いて「グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる」についてでございます。この部分は「目指す学校像」に含まれておりますが、学校としてどのような人材を育てようとしているかという、言わば「目指す生徒像」に相当する部分でございます。
本校は外国語科を併設していることもあり、普通科も含め、英語の授業が充実しております。一例をあげますと、本校では毎年4月にGTECのアセスメント版を実施して、生徒の英語力の定点観測を行っておりますが、現在の3年生は、入学時に11名だった英検2級相当の生徒数が、この4月には学年の半数を超えており、英検準1級相当の英語力を持つ生徒も複数名おります。本校での2年間の学びで、多くの生徒が総合的な英語力を高めていることになります。
また、国際交流活動も盛んです。こちらは学校案内7ページになります。本校独自のオーストラリア短期派遣研修に、7月から8月にかけ、29名の生徒が参加しました。来年の1月には、シンガポールで行われる県主催のグローバルリーダー育成プログラムに3名の生徒が参加します。フランス語圏の大使館による出前授業や、日中高校生オンライン交流のほか、今年度は中国やオーストリアから留学生を受け入れており、交流を通じて自然と「グローバルな視点」が身につく環境を整えております。
「次世代のリーダー」を育成する観点からは、苗場プリンスホテルに宿泊して平標山に登る林間学校や強歩大会のほか、今年度は国の「DXハイスクール」指定による未来のDX人材育成や、教育委員会と連携したアントレプレナーシップ教育、所謂起業家教育に取り組んでおります。
さらに、こうした「目指す学校像」を学年目標に落とし込んだ「蕨高ビジョン」を策定し、組織的な教育活動を展開しております。合言葉は「Wの挑戦」です。中高一貫校では6年間で準備する大学進学を、本校では3年間で実現しなければなりません。文武両道の3年間は確かにハードですが、「Wの挑戦」に共鳴した新入生が本校に入学し、高校3年間で文武両道の「蕨高生」としてのスタイルを身につけ、自らの進路希望、生徒によっては当初の希望をはるかに超える難関大学への進学を実現しています。
最後にカリキュラムについて紹介します。学校案内は3ページです。まず普通科ですが、リベラルアーツ、教養教育の観点から、2年生まで文理分けのない共通の教育課程となっております。このことにより、例えば文系の生徒も2年間数学をしっかり勉強します。DX人材への道が開かれるとともに、国公立大学への進学など、進路選択の幅を広げることができます。外国語科は、第二外国語のほか英語の授業時間数が多くなっており、ディベート・ディスカッション、エッセイライティングなど、少人数によるALTとの濃密なコミュニケーションを通じて英語4技能を高める指導を行っております。
以上、本校の特徴の一部を紹介させていただきました。この後の説明もお聞きいただき、本校の受験をご検討いただければ幸いです。「Wの挑戦」にご賛同いただける多くの皆様をお待ちしております。本日はよろしくお願いいたします。
同窓会誌『紫霞56号』巻頭挨拶文
令和5年度も多くの同窓会員の皆様の御協力をいただき、教育活動を充実したものとすることができました。厚く御礼申し上げます。
6月の「卒業生との懇談会」では、62期を中心に約50名が2年生を対象に大学での専攻等について話してくれました。10月の「社会人講演会」では1年生を対象に、32期の高山範理氏に「学び続ける楽しさ:知識の探求と社会貢献」と題してご講演いただきました。3月の「蕨高セミナー」では、57期外国語科卒業の田中梨奈氏に、NGO「ジャパン・ユース・プラットフォーム」における活動を踏まえ、国際問題に関心をもって若者が行動を起こすことの意義等についてお話しいただきました。同じ3月の「受験速報会」では、卒業したばかりの65期が、66期に受験の体験を直接話してくれました。
生徒にとって皆様は「未来の自分」そのものであり、皆様が発することばに多くの生徒が熱心に耳を傾けております。今後とも、生徒の高い志を育む教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願いします。
令和6年の蕨高祭は8月31日、9月1日の土日に行われます。多くの皆様の御来場をお待ちしております。一般公開はありませんでしたが、昨年の後夜祭では生徒の発案により、本格的な打ち上げ花火が上がりました。生徒は今年も新たな企画を考えているようです。引き続き、蕨高生の活躍にご期待いただき、変わらぬご支援を賜りますようお願いします。
林間学校しおり 校長のことば
1年生の皆さんがふだんまぶしく見上げている憧れの3年生。この3年生は、令和元年に実施して以来、コロナ禍によって中止を余儀なくされてきた本校の伝統行事である「臨海学校」を、新たに「林間学校」の形をとって復活させた、記念すべき「第1回林間学校」を実施した学年です。
令和4年7月の第1回林間学校。校長の私も参加しました。
山の天気は変わりやすいもの。尾根伝いに快晴に恵まれた班もあれば、途中の降雨により足元が覚束ない中、勇気をもってリタイヤを宣言するケースも見られました。本部で各地から入るトランシーバの報告を聞きながら、過酷な行程を想像していましたが、登山を終えて帰ってきた現在の3年生の明るい表情は忘れることができません。
集団宿泊行事の効果は計り知れません。林間学校を終えてスイッチの入った66期生の快進撃は、皆さんもご存じのとおりです。
さあ68期生。いよいよ皆さんの番です。天候ばかりはわかりません。最悪を想定しましょう。どんなことがあっても、仲間と助け合って無事帰還できるよう、しっかり準備を整えてください。準備して、し過ぎることはありません。
それでは、皆さんの第3回林間学校に出掛けましょう!
蕨高新聞第164号 大学進学の先を見据えよう
田中愛治早稲田大学総長の話を聞く機会があった。
全国の都道府県を回っているが、どこも地域の課題を解決する人材を必要としており、地元の大学で育てようとしている。それもよいが、本当の意味で地域の課題を解決する人材を望むのであれば、ぜひ早稲田に預けてほしい。早稲田なら、全国はもとより、世界中から集まる学生と切磋琢磨する4年間があり、在学中に海外留学することも可能。早稲田でしっかり力を付けて地元に戻すことで、地域の課題解決に貢献する人材を育成することができる。ぜひ新設した総合型選抜「地域探究・貢献入試」に挑戦してほしい。
この話のポイントは、大学が高校生に対して、大学卒業後に「地域に貢献する」という明確なビジョンを確立することを求めているということである。
「地域に貢献」はさておき、自らの大学卒業後のビジョンについて、これまでの経験を踏まえ、自分のことばで説明することは、総合型選抜へのエントリーの有無に限らず、すべての蕨高生にとって必要なことではないかと思う。大学進学の先を見据えた、皆さんオリジナルのビジョン、ストーリーを聞かせてもらいたい。
7月全校集会 校長講話
皆さんこんにちは。7月の全校集会を迎えました。4月以降、多くの部活動の公演や大会の応援に行かせていただきました。皆さんの活躍を見て、改めて「高校生のときでなければできない」活動は確かにあると思いました。明日から夏休みですが、高校生の「今」しかできないことについては、悔いが残らないよう、やりきる夏休みにしてもらいたいと思います。
さて、「今しかできないこと」と言えば、夏休みだからこそ挑戦できることも多くあります。例えば、大学のオープンキャンパス。多くの皆さんがすでに計画していることと思います。今年は初めての試みで、東北大学のオープンキャンパスに、蕨高校としてツアーを組んで出かけます。多くの収穫があることを願っています。
皆さんも承知していることとは思いますが、多くの大学が学校推薦型選抜や総合型選抜で募集人員を拡大しています。特に総合型選抜は、比較的エントリーしやすい半面、「前向きに取り組む姿勢」や「卒業後の展望」をより重視すると言われています。一例として、『蕨高新聞』にも書いた内容ですが、早稲田大学が新たに始める総合型選抜では、受験生に「大学卒業後に地域に貢献する」という明確なビジョンを確立することを求めています。日ごろから皆さんが関心を持つテーマについて理解を深め、主体的・対話的に学びを深めておくことが重要です。夏休みは主体的に行動を起こす絶好の機会です。
一つ例を挙げると、現在、進路指導室の前に「LCOY 2024 参加者募集中」と書かれたチラシが掲示されています。教室のQRコードからチラシの内容を確認できますので、各自で試してみてください。北海道大学のホームページで周知されているものになります。「LCOY」とは、気候変動問題に焦点を当てた、子どもと若者のための会議です。このイベントは国連気候変動枠組条約の公式ユース組織「ユンゴ」の下で開催されるもので、8月11日(日)に東京大学駒場キャンパスで行われます。気候変動、生物多様性、自然に興味のある小学生から大学院生までが対象で、参加は無料、24日まで募集しているということです。こうしたイベントに参加することで、ネットワークが広がるとともに、今後深めていく学びのヒントを得ることが期待できます。興味のある方は参考にしてください。一歩踏み出す、行動することが重要です。「挑戦する蕨高生」に大いに期待したいと思います。
最後にGTECの話をします。皆さんは4月にGTECを受験しています。私は高校時代、英語で苦労した経験があるので、例えば3年生4月の段階で、英検2級に相当するセファールのB1の英語力があったらどんなにいいだろう、と、常々思っていました。
今年の結果によると、現在の3年生は、実に半数以上がセファールのB1以上の実力を有していることがわかりました。入学当初のGTECでは、B1は11名でしたから、多くの生徒が、蕨高校の2年間の学びで英語力を高めてきたということになります。本校のGTECはアセスメント版ですから、そのまま大学の出願には使えませんが、実力は「お墨付き」ですので、積極的に検定試験を受けて、資格を取得してほしいと思います。
なお、1年生は入学したばかりの4月の段階で、すでに79名がセファールのB1相当の英語力を有しています。3年生が証明しているように、本校でしっかり勉強すれば、まだまだ英語力は伸びていきます。英検2級の次は準1級です。目標を掲げて頑張ってもらいたいと思います。
長くなりました。健康に気を付けて、8月28日、元気な顔を見せてください。以上で校長講話を終わります。
芸術鑑賞会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。
午前中は保健講話お疲れさまでした。また、保健委員の皆さんは、運営にご協力いただきありがとうございました。
改めてこうして壇上から皆さんを眺めてみると、だいたい6:4でしょうか。6割が従来の制服、4割がポロシャツを着用しているのではないかと思います。
このポロシャツ導入の経緯については、皆さんもご存じのことと思いますが、遡ること今年の2月、学校評価懇話会という会議があり、その中で、委員の方から、本校の夏の制服、何とかならないか、また、ポロシャツの導入などどうなのだろうとご意見をいただきました。いただいたご意見をもとに、生徒会の皆さん、また生徒指導の先生方など、関連する方々がたくさん議論を重ねて、その結果、今年から試行ということになりました。
蕨高校は、以前から議論すること、また、話し合いで物事を決めるということを、とても大事にしてきたところがあります。
本日これから鑑賞する演劇は、お手元の資料にあるように「12人の怒れる男たち」です。改めて、議論すること、また、話し合いで物事を決めることの大切さを考えていただければと思います。
それでは、楽しく鑑賞しましょう。以上で校長あいさつを終わります。
未来を拓く「学び」プロジェクト公開授業事前協議 会場校あいさつ
おはようございます。会場校である、蕨高校校長の山本でございます。本日はお忙しい中、蕨高校までご来校くださいましてありがとうございます。
本校は今年で創立68年目を迎える男女共学の県立高校でございます。普通科のほか、今年で30周年を迎える外国語科を設置しております。
さて、本日は「未来を拓く『学び』プロジェクト」の公開授業ということですので、大きくは「授業改善」がテーマなのではないかと思います。本日ご参加の皆様も、ご自身の授業の改善に向けて、協調学習を通じた主体的・対話的で深い学びの実現など、大きな関心を持たれているということが、共通項となっていることと思います。
「働き方改革」の推進が大きく叫ばれている現状にあっても、この「授業改善」という、教員の業務の中核ともいうべき仕事には、「終わりがない」という側面がございます。よりよい授業の追究に終わりはない。どんなに時間をかけて準備したとしても、自ら満足できる授業にはなかなか出会えない、という点も、ご理解いただけるのではないかと思います。
こうした中にあって、本校の授業改善の取組を、3点紹介いたします。
1点目は、「学び合い週間」の設置です。年2回、教職員が、相互の授業を自由に見学し、感想をフィードバックする機会を設けております。このほか、「管理職による授業見学」も実施しており、自らの授業の感想を得る機会を複数設けております。
2点目は、「生徒による授業評価」の実施です。こちらも年2回、それぞれの授業の中で、ICTを用いて生徒が授業を評価します。評価結果を踏まえた授業改善が進むよう配慮しています。
3点目は、「模試分析」の実施です。本校では各学年で模試を実施していますが、模試の結果を分析し、教職員間で共有しています。模試分析により、生徒の学力の現状を定点観測することが可能となり、各教科で共有し、授業改善につなげています。
本日ご参加の皆様の学校におかれましても、それぞれの学校の「仕組み」に落とし込んだ授業改善の取組をお持ちなのではないかと思います。本日の公開授業をきっかけとし、事後協議なども通じて、各校の優れたお取組の共通理解が深まることを祈念いたしまして、会場校の挨拶とさせていただきます。
それでは、本日はよろしくお願いいたします。
第2回PTA・後援会合同役員会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、第2回PTA・後援会合同役員会にご出席を賜りありがとうございます。
5月25日の総会以降、およそ一か月が経過しましたが、学校にとりましてはかなり充実した、内容の濃い一か月でございました。近況報告ということで、簡単に振り返ってみたいと思います。
まずは、PTA・後援会関係でございます。6月1日に川口地区高等学校PTA連絡協議会が、6月10日に県高P連の総会がそれぞれ行われ、成川PTA会長をはじめとする役員の皆様の御出席を賜り、行ってまいりました。
次に、学校関係でございます。5月27日から前期教育実習ということで、本校62期の卒業生を中心に教育実習生が授業を行いました。生徒にとっても憧れの先輩ということで、大いに刺激を受けたのではないかと思います。5月30日には運動会が行われました。天候をにらんで日程を調整したところ、当日は晴天に恵まれ、充実した運動会を行うことができました。6月10日からは三者面談ということで、皆さまにもお忙しい中御来校いただきありがとうございました。
次に、学校行事をいくつかご紹介いたします。6月4日に第1回蕨高セミナーが行われました。「蕨高セミナー」とは、各界の第一線で活躍する著名人などを講師に迎え、講演やフィールドワークを行う本校独自の取組ですが、第1回は「デザイン」をテーマとして、東京オリンピックの総合演出に尽力された武蔵野美術大学の沢田耕一教授を講師にお招きして実施しました。翌日の6月5日には、外国語科の第二外国語・フランス語選択の生徒を対象に、コートジボワール大使館員による出前授業が行われました。生徒は果敢にフランス語で質問していました。6月11日には「留学生との交流会」が開かれ、現在本校に留学している、中国・オーストリアからの留学生を囲んで、プレゼンテーションによる母国の紹介や、留学生が企画したゲームなどを通じて交流を深めました。
次に、進路行事です。6月13日に「看護・医療系セミナー」が開催され、興味関心を持つ生徒が熱心に参加しました。また本日午前中には、約50名の本校卒業の大学生による「卒業生との懇談会」が行われました。自らのロールモデルとなる先輩の話を、2年生が熱心にメモを取りながら聞いていました。午後には3年生を対象とした「国公立大学セミナー」が行われ、パネルディスカッションの形式で、国公立大学に通う先輩の話を熱心に聞いていました。
その他、6月2日には本校の同窓会総会と、33期ホームカミングデーが行われました。本校同窓会では、50歳を目途に「ホームカミングデー」と称して、卒業生に集まってもらっています。私も9年前に呼んでいただきました。6月8日には「教育活動説明会」として、本校では恐らく初めてではないかと思われますが、学習塾を対象とした説明会を行いました。
以上近況でございました。PTA・後援会の皆様と学校とは「車の両輪」でございます。連携を密に、子どもたちのため、ともに尽力してまいりたいと存じます。本日はよろしくお願いいたします。
第1回学校評価懇話会 校長あいさつ
皆様こんにちは。校長の山本でございます。学校評議員の皆様におかれましては引き続きとなりますが、本校の第1回学校評価懇話会にご出席を賜りありがとうございます。
さて、お手元の令和6年度の本校の学校自己評価システムシートにも記載がございますが、本校の目指す学校像は、「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校~グローバルな視点を持ち、次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる~」でございます。
まず、「生徒の進路希望」実現の現状でございます。令和6年度大学入試の合格実績は、国公立大学93名、早慶上理67名、GMARCH348名が現役合格となっており、現役進学率は92.5%となっております。昨年度と比較しますと、早慶上理の現役合格件数が51件から16件増加、また、現役進学率も90.6%から1.9ポイントの改善となっております。
次に入学志願者の状況でございます。資料にはございませんが、令和6年度は普通科・外国語科あわせて1.45倍となっており、昨年度の1.33倍から0.12ポイントの改善となっております。
それでは、出口としての合格実績、入口としての入学志願者の状況をご確認いただいたところで、肝心の3年間の教育活動はどうかということになりますが、このことに係る資料が、お手元の「令和6年度 学校自己評価システムシート」ということになります。昨年度末に委員の皆様からいただいたご意見を踏まえ、改善を加え、今年度の取組についてまとめたものでございます。是非とも改めてご確認いただき、ご意見をお寄せくださいますようお願いいたします。
この後説明がございますが、昨年度末の学校評価懇話会で皆様からいただいたご意見を踏まえ、今年度、制服の運用について改めさせていただいたということもございます。皆様からいただくご意見で、蕨高校はどんどんよい方向に変わってまいります。生徒の皆さんも、是非とも、積極的で建設的な意見をご発言くださいますようお願いいたします。
それでは、本日はよろしくお願いいたします。
第1回学校評議員会 校長あいさつ
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校の第1回学校評議員会にご出席を賜りありがとうございます。
さて、本校でございますが、お陰さまで、新年度のスタートを切ることができました。この春の入学者選抜では、普通科が1.5倍と、県立高校では最も高い倍率となりました。
進路につきましては、国公立大学の現役合格件数が93件となり、浪人生を含めますと100名を越えるという状況です。浪人生も頑張りまして、京都大学に2名が合格しました。ここ数年では快挙ではないかと思います。私立大学につきましても、現役では、早慶上理は67件、GMARCHは348件の合格件数となっております。
先日、校内で進路研修会を実施しましたが、「GMARCHの合格者には、GMARCHを第一志望とする生徒が少ない」というデータをもとに、旧帝国大学や早慶などの高い目標を掲げるよう指導すること、また、模試分析などのデータを踏まえ、面談や補講などの個に応じた指導を充実させていくことなどについて、共通理解を図りました。今年度の特徴といたしましては、例年以上に早朝から登校して学習している生徒の姿が多く見られます。スイッチの入った自走する生徒が増加しており、今後の成果が楽しみな状況でございます。
さらに、今年度の本校は、いくつかの県指定の事業を実施いたします。一つは、国の事業でもありますが、「DXハイスクール」と呼ばれるものです。全国で約1,000校を指定して、1校あたりおよそ1千万円の範囲内で備品等の充実を行い、いわゆる「DX人材」を高校段階から育成しようとするものです。
もう一つは、教育委員会と連携したアントレプレナーシップ教育の推進です。起業家教育の手法が、正解のない課題に対して自ら問いを立て、チームで協働して課題の解決に取り組む力の育成などに有効であることから、本校でワークショップやパネルディスカッションを行い、県公立学校の教職員に、研修の場として公開しようとするものです。
以上、年度当初の本校の近況について紹介させていただきました。この後、昨年度の学校評価懇話会でいただいたご意見をもとに作成した、今年度の学校自己評価システムシートについて説明させていただきます。また、学校評議員会のあとには、学校評価懇話会でもお世話になります。
それでは、本日はよろしくお願いいたします。
ダンス部 Step in time 2024 vol.15 校長あいさつ
皆さんこんにちは。蕨高校校長の山本でございます。本日はお忙しい中、本校ダンス部定期公演「Step in time」にお越しくださいましてありがとうございます。
私は本校24期の卒業生ですが、私のころはまだダンス部はありませんでした。調べてみると、平成8年に同好会として発足し、平成13年に部に昇格しているようです。今年で24年目を迎えるということです。
実は、昨年のStep in timeを見せていただいたのですが、結構様々なジャンルのダンスに挑戦していました。そこで思ったのが、なぜダンス部は、こんなにいろんなジャンルのダンスが踊れるのかということでした。
私の仮説は、ダンスにおける「基礎基本」を身に付けているから、アレンジや応用がきく、言い換えれば、様々なスタイルのダンスを踊ることができる「自由」を獲得できているのではないか、ということでした。
実際校内では、毎日のように、練習に打ち込んでいるダンス部の生徒を見かけます。私の印象では、校内で1、2を争う、あいさつができる、礼儀正しい部活動だと感じています。
先日、「日本高校ダンス部バトルトーナメント」の応援に駆け付けたのですが、「ダンスバトル」の雰囲気と、本校ダンス部の「礼儀正しさ」にギャップを感じ、改めて「本校のダンス部はすごい」、こんな感想を持ちました。
本日の公演は、66期・67期の集大成になるとのことで、私も大いに期待しております。
ご来場の皆様におかれましては、最後までごゆっくりとお楽しみいただきますようよろしくお願いいたします。
それでは、ダンス部の皆さん、よろしくお願いします。
ダンス部「STEP IN TIME」vol.15 パンフレット 校長あいさつ
ダンス部は、外国語科の1期生が3年生になった1996年に同好会として発足し、2001年に部に昇格しました。今年で24年目を迎えます。
様々なジャンルのダンスに挑戦していますが、しっかりと踊れているとすれば、基礎基本が身についているからだと思います。昨年の「STEP IN TIME 2023」VOL.14を見て、そのことを強く感じました。ダンスも勉強も、基礎基本が重要です。基礎基本が身に付いているからこそ、応用や発展に挑戦する「自由」を手にできるのだと思います。
ダンス部は、日本高校ダンス部選手権バトルトーナメントに出場するなど、活躍の場を広げています。本日は、66期・67期の、年に一度の集大成です。存分にお楽しみいただきたいと思います。
教育活動説明会 校長あいさつ
皆さまこんにちは。校長の山本でございます。本日は土曜日でご多用のところ、本校の教育活動説明会に足をお運びくださいましてありがとうございます。
本校は昭和32年に開校した男女共学の県立高校でございます。おかげさまで、今年で開校68年目を迎えております。平成6年に外国語科を設置しており、外国語科は今年で30周年を迎えます。
本校の目指す学校像は「生徒の進路希望を実現する文武両道の進学校〜グローバルな視点を持ち次世代のリーダーとして活躍できる人を育てる〜」でございます。「生徒の進路希望の実現」という課題に、「文武両道」という手法で取り組むというスタイルが、本校の特徴となっております。
大学入試の合格状況ですが、今春の実績では、国公立大学の現役合格件数は93件、浪人を含めますと100件を越えております。旧帝国大学などの難関国公立大学の現役合格件数も7件と、前年度の5件より2件増えています。浪人生も健闘しており、今春は京都大学に2名が合格しました。私立大学につきましても、早慶上理がのべ67件と、前年度の51件から数を伸ばしております。
申し遅れましたが、私は本校24期の卒業生です。本校は開校以来、いわゆる「人づくり」ということに、本当に熱心に取り組んできた実績がございます。
蕨はもともと中仙道の宿場町で、板橋宿と浦和宿の間に位置してきた歴史がございます。開校時のエピソードとして、お隣の旧浦和市に県立浦和高校があるなら、蕨、当時は町でしたが、蕨には蕨高校が必要ではないか、そんな思いから生まれたという話を聞いたことがあります。もっとも本校は開校当初から共学でしたが、現在に続く三大行事、臨海学校、現在は林間学校ですが、運動会、強歩大会など、比較的ハードな学校行事を揃えているのも、そうした思いに基づくものではないかと考えております。
皆さまの中には「今どき『文武両道』なんて」と、ネガティブな評価をされる方もいらっしゃるかもしれませんが、皆さまもご案内の通り、チャットGTPをはじめとする生成AIなどの新しいツールが次々と生まれ、仕事の内容と質が刻々と変化し、正確な未来予測がますます困難になっていく時代にあって、本当の意味で、どんな力を子どもたちにつけさせるべきなのか、難しい時代に入っているのではないかと思います。
どんなにテクノロジーが進化しようとも、最後に必要となるのは、人と人を繋ぐ力、交渉力や調整力などのコミュニケーションの力なのではないかと思います。本校はこうした力を「文武両道」、勉強はもとより、部活動や学校行事などにも全力で取り組ませることで、すべての生徒たちにしっかりと身に付けさせるよう指導しております。
今年で30周年を迎える外国語科も、着実に成果を上げております。今春の合格実績では、いずれも現役ですが、国公立大学7件、早慶上理6件、GMARCH48件となっており、普通科と比較しても、遜色のない実績を上げております。やはり、英語の4技能に長けているという特徴が高く評価されているようです。
それではこの後、本校の教育活動につきまして、教頭より説明させていただきます。本日はよろしくお願いいたします。
同窓会総会 校長あいさつ
皆様こんにちは。校長の山本でございます。同窓会の皆様におかれましては、日ごろから本校の教育活動に対しまして、深いご理解とご支援を賜りありがとうございます。
早いもので、同期の24期は、今年度60歳を迎えます。定年は延長しておりますので、私の場合は62歳ですが、役職定年ということで、蕨高校の校長は今年度限りとなる見込みです。同窓会の皆様には「素晴らしい母校をさらに素晴らしく」と申し上げてまいりましたので、残された時間を全力で務めてまいりたいと思います。
それでは、私からは、本校の近況について、いくつか紹介させていただきます。
まずは、進路の状況でございます。この春卒業した65期生も大いに活躍してくれました。国公立大学の現役合格者数は93名を数え、浪人生と合わせると100名を越えました。旧帝国大学などのいわゆる難関国公立大学の現役合格者数も7名と、64期生の5名から2名増加という状況です。浪人生も頑張りまして、京都大学に2名が合格を果たしました。一方、私立大学も数多くの生徒が合格し、特に早慶上理と呼ばれる難関大学の現役合格件数が、昨年度の51件に対し、67件と数を伸ばしております。大学別では、慶應義塾が8、法政が102、中央が64といずれも数を伸ばしており、ここ数年ではそれぞれ、最も多い現役合格件数となっております。
次に、今年度の本校は、3件の県教育委員会関係の事業を実施いたします。1件目は、チーム県立高校オンライン講座でございます。この事業は指定を受けて3年目になりますが、本校の授業をオンラインで他校の生徒に公開するとともに、本校の生徒も、他校の授業をオンラインで受けることができるというものです。
2件目は、国の事業でもありますが、通称「DXハイスクール」と呼ばれるものです。皆様もご案内の通り、現在、社会の様々な分野で、デジタルなどの成長分野を支える人材の育成が求められております。この事業は、全国の高校およそ1000校を指定し、環境整備に必要な経費を支援しながら、成長分野の担い手の育成に高校段階から取り組んでもらおうとするものです。埼玉県では本校を含む35校が指定を受けております。
3件目は、アントレプレナーシップ教育の取組でございます。これからの時代では、正解のない課題に対して自ら問いを立て、チームで協働して課題の解決に取り組む力が求められておりますが、こうした力の育成に、起業家教育の手法が有効であるとのことから、教育委員会と連携し、本校でワークショップなどを開催するというものです。
昨年度再開したオーストラリアへの海外派遣事業につきましては、今年は訪問先をブリスベンに改め、校内選考を経て選抜された生徒30名が参加します。また、本校の外国語科では、第二外国語としてフランス語を学ぶことができますが、毎年、「フランコフォニー」といって、日本でフランス語を学ぶ高校生を、フランス語圏の国の大使館が出前授業で支援するという取組が行われています。令和4年度はカリブ海のハイチ、昨年度は北アフリカのチュニジア、そして今月5日には、西アフリカのコートジボワール大使館員による出前授業が行われます。
以上近況でございました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
33期ホームカミングデー 来賓あいさつ(校長)
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はようこそ、皆さんの母校、蕨高校にお越しくださいました。皆さんを歓迎いたします。
また、恩師の皆様におかれましては、お忙しい中ご出席を賜りありがとうございます。
本日は33期の皆様のホームカミングデーということですので、少し調べてまいりました。皆様のご入学は1989年、平成元年と伺っております。皆さんが入学される前の昭和63年3月にさわらび会館、部室・卓球場、テニスコートが竣工し、5月に創立30周年記念式典が行われ、12月に清流館、食堂の建物ですね、が竣工しています。卒業アルバムを拝見すると、正門右手に真新しい清流館と旧体育館、私たちのころは武道場と称しておりましたが、が併存しております。まさに、皆さんのご入学を待ち望んでいたかのように、校内の諸施設が新しくなった、そんな中、皆さんは本校に入学されました。
申し遅れましたが、私は本校24期の卒業生でございます。皆さんの卒業アルバムを拝見して、まず目に留まったのが青ジャージ、皆さんの9年先輩にあたる私も青ジャージでございました。そして、男子の夏の体育着は紺のランニングでした。一気に皆さんに親近感を覚えました。
それではここで、本校の近況について紹介させていただきます。
まずは、進路の状況でございます。この3月に卒業した65期生も大いに活躍してくれました。国公立大学の現役合格者数は93名を数え、浪人生と合わせると100名を越えました。旧帝国大学などのいわゆる難関国公立大学の現役合格者数も7名と、64期生の5名から2名増加という状況です。浪人生も頑張りまして、京都大学に2名が合格を果たしました。一方、私立大学も数多くの生徒が合格し、特に早慶上理と呼ばれる難関大学の現役合格件数が、昨年度の51件に対し、67件と数を伸ばしております。
続いて学校行事でございます。本校の3大行事と言えば、臨海学校、運動会、強歩大会でございますが、このうち臨海学校につきましては、令和元年の実施を最後に、コロナ禍により中止を余儀なくされてまいりました。代替行事として、令和4年度から林間学校として、苗場プリンスホテルに宿泊し、平標山に登っております。
伝統の蕨高祭もコロナ禍の影響を大いに受けてまいりましたが、新型コロナウイルスの5類移行を受け、昨年度はフルスペックで開催し、多くの来場者で賑わいました。後夜祭では、生徒の発案で、本校の校庭から本格的な打ち上げ花火が上がりました。私の記憶では、本校では初めてだったのではないかと思います。
最新情報といたしましては、明日6月3日から、夏季限定の試行として、制服として紺のポロシャツの着用を認めることとしております。こちらも、学校評価懇話会における生徒の発言がきっかけとなり、生徒指導部における検討を経て、この夏から試行として実施してみようとなったものでございます。
昨年度も32期の卒業生に1年生対象の社会人講演会の講師を、57期の卒業生に蕨高セミナーの講師をそれぞれお願いし、素晴らしいお話を聞かせていただきました。卒業生の皆様は生徒にとって貴重なロールモデルでございます。引き続き、ご支援賜りますことをお願いし、祝辞とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。
第68回運動会 閉会式 学校長のことば
運動会、大変お疲れ様でした。二つだけ、講評ということで感想をお話しします。
まず一つは、本日は朝早くから、一日は長かったわけですが、最後まで生徒主体という形で、この運動会を運営し、成功させることができました。大変素晴らしいと感じました。
二つ目です。二つ目は、皆さんは本当にこの蕨高校に入学してよかったと改めて思いました。
本日の運動会で明らかになりましたが、本当の意味でこの蕨高校、皆さんのライバルがしっかりといます。どのレースを見ても、このクラスが安泰、楽勝、一つもないです。部活動対抗。ここが勝つのではないか。そうならないですよね。綱引き。本当にどちらが勝つかわからない。ライバルが、そこにはしっかりいるのです。これは、運動会で改めて発見しましたが、この後の大事な、勉強や進路にも全部繋がってきます。
ライバルはしっかりと準備しています。あるときふと気がつくと、大丈夫と思っていた友だちが、あんなところまで登っている。上がっている。それに比べて自分はどうなんだ。焦ったりすることが起こってきます。毎日毎日自分が準備をしておかなければ、こうした思いを味わうことになります。
ぜひ、今日の疲れは今日癒していただいて、明日からは蕨高校、通常モードです。頑張っていただければと思います。以上で講評を終わります。
第68回運動会 開会式 学校長のことば
おはようございます。天候をにらんで日程を調整し、運動会を開催することができました。皆さんの日ごろの行いが功を奏し、最高の「運動会日和」となりました。
また、PTA会長の成川瑞枝様におかれましては、お忙しい中ご臨席を賜りありがとうございます。この後、お言葉を頂戴いたします。よろしくお願いいたします。
さて、今年の運動会には、新しい取組が二つあります。
一つ目は、新種目「メディシンスロー」の導入です。新種目だけに、今年の記録は「運動会蕨高記録」に登録されます。全力で取り組んでいただきたいと思います。
二つ目は、65期卒業記念品「ワイヤレススピーカー」のお披露目です。4台のワイヤレススピーカーが、運動会の円滑な進行をリードします。放送委員会の皆さんにも入念に準備していただきました。本日の運営もよろしくお願いします。
それでは、運動会が始まります。水分補給や熱中症には十分注意して、楽しい運動会にしていきましょう。
PTA・後援会総会 校長挨拶
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。
本日はお忙しい中、1、2年生は学級懇談会、3年生は学年懇談会に引き続き、本総会にご出席を賜りありがとうございます。
また、PTA会長の目黒様、後援会会長の前田様をはじめ、令和5年度の役員の皆様におかれましては、お忙しい中にも拘らず、本校PTA・後援会の活動にご尽力いただきありがとうございました。この場をお借りいたしまして厚くお礼申し上げます。
さて、学校は新年度が始まって2か月弱が過ぎました。本日前期の中間考査が終わったところです。1年生も大変元気に登校しており、概ね順調にスタートしております。
各学年の懇談会では、進路の話も多かったのではないかと思います。1年生には、蕨高校は文武両道、ぜひ部活動に入って勉強と部活動を両立してほしいと話しました。一方で、本校は進学校でもあるので、部活動を引退してから受験勉強に取り組むのではなく、1、2年生のうちから始めるよう話しました。
また、2、3年生に対しては、チャレンジ校を設定するよう話しています。首都圏にある国公立大学や、私大であればいわゆるGMARCHを第一志望と考えている生徒も多いのではないかと思いますが、例えばGMARCHに合格している生徒の多くは、国公立大学やいわゆる早慶上理を第一志望としており、GMARCHを第一志望としている生徒が多く合格しているわけではないようです。国公立大学においても、例えば首都圏の国公立大学を第一志望と考えているのであれば、あえて旧帝国大学をチャレンジ校に設定して勉強した方が、合格率が高いようです。
現在の蕨高生は私のころと違って概ね真面目なので、努力するとどんどん成績が伸びてきます。一方、昔と変わらず生徒は謙虚なので、なかなか自分から難関大学に行きたいと言い出さない者も多いようです。生徒には「自分で自分の力の天井に蓋をするな」と言っています。ぜひ、ご家庭におかれましても、お子さまの背中をそっと押していただくようお願いします。
今年も例年以上に、生徒は朝早くから学校に来て勉強しています。上手にペースを掴んで継続できるよう支援してまいります。とはいえ、文武両道の蕨高校での生活はハードです。ご家庭におかれましては、ぜひとも生徒の見守りをよろしくお願いします。おやっと思うことがあれば、お気軽にご連絡ください。よろしくお願いします。
最後に、情報提供ですが、先日の校長会議で、県の財務課から「県立学校空調設備整備事業費補助金」について説明がありました。公費での更新を進める間、補助を行い保護者負担の軽減に努めるということです。今年度の予算案にも反映がございますので、後ほどご確認いただきたいと思います。
私からは以上です。本日はよろしくお願いします。
第1回PTA・後援会合同役員会 校長挨拶
皆さんこんにちは。校長の山本でございます。本日はお忙しい中、PTA・後援会第1回役員会にお集まりくださいましてありがとうございます。
役員の皆様におかれましては、昨年度は大変お世話になりました。多くの学校行事を特別な制限のない形で実施することができました。今年度もよろしくお願いいたします。
それでは、新しい年度のはじめでもございますので、私からは本校の近況について、情報提供も含め、いくつかお話しさせていただきたいと思います。
まずは、進路の状況でございます。先月卒業した65期生も大いに活躍してくれました。国公立大学の現役合格者数は93名を数え、浪人生と合わせると100名を越えました。旧帝国大学などのいわゆる難関国公立大学の現役合格者数も7名と、64期生の5名から2名増加という状況です。浪人生も頑張りまして、京都大学に2名が合格を果たしました。一方、私立大学も数多くの生徒が合格し、特に早慶上理と呼ばれる難関大学の現役合格件数が、昨年度の51件に対し、67件と数を伸ばしております。
生徒には、自分の力の上限に自分で蓋をするな、また、あえてチャレンジ校を設定するよう呼び掛けております。3月には指導部のご配慮で、動画による保護者向け進路講演会も実施していただきました。引き続き、保護者の皆様との共通理解を深めて参りたいと思います。ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
次に、今年度の本校は、3件の県教育委員会関係の事業を実施いたします。1件目は、チーム県立高校オンライン講座でございます。この事業は指定を受けて3年目になりますが、本校の授業をオンラインで他校の生徒に公開するとともに、本校の生徒も、他校の授業をオンラインで受けることができるというものです。
2件目は、国の事業でもありますが、通称「DXハイスクール」と呼ばれるものです。皆様もご案内の通り、現在、社会の様々な分野で、デジタルなどの成長分野を支える人材の育成が求められております。この事業は、全国の高校およそ1000校を指定し、環境整備に必要な経費を支援しながら、成長分野の担い手の育成に高校段階から取り組んでもらおうとするものです。埼玉県では本校を含む35校が指定を受けております。
3件目は、アントレプレナーシップ教育の取組でございます。これからの時代では、正解のない課題に対して自ら問いを立て、チームで協働して課題の解決に取り組む力が求められておりますが、こうした力の育成に、起業家教育の手法が有効であるとのことから、教育委員会と連携し、本校でワークショップなどを開催するというものです。
次に、情報提供ですが、先日の校長会議で、県の財務課から「県立学校空調設備整備事業費補助金」について説明がありました。公費での更新を進める間、補助を行い保護者負担の軽減に努めるということです。今年度の予算案にも反映がございますので、後ほどご確認いただきたいと思います。
以上、情報提供も含め、学校の近況についてお話させていただきました。最後に、学校における働き方改革についてですが、県全体の方針で、教職員の時間外在校等時間を、月45時間以内に収めるよう指示が出ております。平日17時以降の活動に影響が出ることが予想されますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
それでは、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
今持っている「手持ちの手段」から未来を切り拓こう(進路のしおり 巻頭言)
2月に早稲田大学リサーチイノベーションセンターで行われたイベント「高校生・大学生とエフェクチュエーション」に参加した。
「エフェクチュエーション」とは、インド人経営学者サラス・サラスバシー氏が提唱する理論で、優れた起業家に共通する意思決定プロセスや思考(考え方)を発見・体系化した市場創造の実行理論のことである。
「起業家」と聞くと、アップル社を立ち上げた故スティーブ・ジョブズ氏や、ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏などを思い浮かべ、自分たちとは関係ない、一握りの天才たちの話、と思った皆さんも多いのではないかと思う。しかし、このエフェクチュエーションは、起業家の共通した思考プロセスを体系化し、誰もが後天的に学習可能なメソッドとして確立されたものである。
これまでは、初めに目標を設定し、それを達成するために最適な手段を後から検討していく方法がとられることが多かったが、エフェクチュエーションでは、新しい方法ではなく、手持ちの手段から新しいゴールを発見していく手法がとられていることに特徴がある。
ここで、本冊子『進路のしおり』との関連について触れておく。
この冊子を手にしている皆さんは、自らの進路希望の実現に向け、決意を新たにしていることと思う。「大学進学の先を見据えて目標は高く!」を踏まえ、より高い目標を掲げ、綿密な計画づくりに着手している人も多いのではないだろうか。
ここで紹介するエフェクチュエーションは、皆さんそれぞれの「進路希望の実現」という課題を解決するためのアプローチ、考え方の一つとして紹介するものである。エフェクチュエーションには「5つの原則」と呼ばれる共通項があるが、その第一は「手中の鳥の原則」、すなわち、新しい方法ではなく、手持ちの手段を用いて新しい何かを生み出すというものである。
「自分は何ができるか」という観点から考え、皆さんが持っている特質・能力、知識・経験、そして人脈(家族や友人等)などの「資源」を洗い出すことで、すでに持っている手段を見出していくのがエフェクチュエーションの考え方である。
現段階で、すでに皆さんが持っている特質・能力、知識・経験、そして人脈は、皆さんの「強み」である。続けていて楽しいこと、好きなことがあるのも「強み」である。その「強み」を改めて確認し、そこから皆さんの進路について考えてみてはどうだろうか。
また、得意な科目が1科目でもあれば、その得意科目を「生かす」ことを考えよう。得意科目が1科目で合格できる大学は少ないが、その得意科目を無駄にしない観点から、あと2科目揃えば難関私大に、あと7科目揃えば難関国公立大学への合格が見えてくる。「手中の鳥」としての得意科目。まずは1科目、得意科目を持つことから始めよう。
外国語科対面式 校長あいさつ
Hello everyone. Today I will give a talk in English.
The Department of Foreign Language of this school was established in 1994, and this year marks its 30th anniversary.
This year’s first-year students will be the 31st generation of the department.
The Department of Foreign Language is aimed to develop people who have rich foreign language communication skills and a deep understanding of different cultures, who can lead Japan's international economy, and who can consider the various issues that arise along internationalization and come up with desirable policies.
The graduate who served as a lecturer at the Warako seminar in March also graduated from the foreign language department and has been working as a career bureaucrat at the Ministry of Defense since April.
This graduate told me that in the past, it was harder to enroll in the foreign language department than in the regular course, and that in the end, she was as good as the regular students.
I would like everyone in the foreign language department to work hard to raise the standards of Warabi High School as a whole, including the general course.
I am always here to support you. Let's do our best.
Thank you for your attention.
皆さん、こんにちは。 今日は英語であいさつします。
本校の外国語科は1994年に設置され、今年で創立30周年を迎えます。
1年生は外国語科の31期生となります。
外国語科は、豊かな外国語コミュニケーション能力と異文化への深い理解を備え、我が国の国際経済を牽引し、国際化に伴って生じる諸問題を考察し、望ましい政策を立案できる人材の育成を目的としています。
3月の蕨高セミナーで講師を務めた卒業生も外国語科を卒業し、この4月から防衛省のキャリア官僚として働いています。
この卒業生は、以前は、外国語科に入学するのは普通科よりも大変で、最終的には普通科の生徒たちにも負けなかったと話してくれました。
外国語科の皆さんには、普通科も含めた蕨高校全体の底上げに向けて頑張っていただきたいと思います。
応援しています。頑張りましょう。
ご清聴ありがとうございました。