とある高校の尊敬するコーチT先生にあやかり、コラム(雑感、技術論、戦術論など)を掲載してまいります。
いつかコーチT先生に届きますように。
『短時間練習で強いチームの特徴は?』
近年の高校野球界では、短時間で工夫を凝らした練習を展開し成果を収めているチームがあります。コーチSは生徒への指導の合間を縫い、そのように成果を収めている野球部や同様の方法で成果を上げている他競技の部活動へ実際に練習見学しに行ったり、その指導者の著書を読んだりして、所属する野球部の更なる練習の向上を考えてきました。
蕨高校野球部では、監督の考えとして、「少ない努力で大きな成果を上げること。(決して楽をしようということではなく、努力の方向性、方法論、やること対する具体的な成果も求めようということです^ ^)」「力をつける努力と、力を発揮する努力を明確にすること。」を強く生徒に求めています。蕨の選手はそれらを体現してくれていると感じます。
先日、『選手主体の時短練習で花園へ 静岡聖光学院ラグビー部の部活改革 主体性ラグビーで花園へ!』(著 佐々木陽平 氏)を読みました。中には、短時間練習で結果を出すチームが共通していることとして、
① 「子どもが主役という考えをもっている」
② 「ゲーム(試合形式)中心の練習」
③ 「フォーマットしたミーティング」などと書かれていました。
①については蕨高校野球部の主役は間違いなく生徒です。日々の練習では、生徒は”自ら”練習しています。②について、どうしても技術習得に目が向きがちですが、野球は決して採点競技ではありません。監督は、常に相手に対して“どう力を発揮するか”を生徒に求めています。“ゲーム中心”をいう考え方に即していると感じ、それを練習でも体現していきます。③について、野球はさまざまなポジションや役割、要素があり、ミーティング(振り返り、予習復習)の内容も多義にわたります。その中の一つに“配球”があると思います。その配球を学ぶためには試合中のミーティングが不可欠です。本野球部では、4月より試合の時間が流れていく中で配球を学ぶための工夫(フォーマットしたミーティング)を始めました。効果は上々。詳細は話がずれるのでまた後日掲載します。
このように、蕨高校野球部は、勝利と文武両道の実現のため、知恵と工夫を凝らした練習を体現していきたいと考えています!!